23.本選までの箸休め
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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新学期。
東北圏は他の地方より若干夏休みが短い。冬休みは長いんだけどね。
……ので、8月下旬には学校が始まっちゃうのだ。
東京組はまだ夏休み中ー羨ましい。
ところで結構遅刻ギリギリなのに、教室静かだなー。
「おは…!?」
「宇内さん!!!助けて!!!」
「えっ何」
クラスメイトの視線の先には……。
翔陽の周りに黒いオーラが漂っていた。何故!?
「パンケーキ組〜〜……楽しかった……?」
「しょ、翔陽がダークサイドに堕ちてる!?」
昨日の仲間ハズレが彼の精神にキていた。日付を跨いで切なさがより熟成されたのだろうか。
日向翔陽氏が教室で暗黒面になったため教室が静かになっていたのね。
「美雪……オヤツ…………おれ、元気、でない」
「何この新しいハロウィンイベント!?衛生兵ーッお菓子ちゃんーッ」
「ほいきた。おはよ。日向君、ポッキーとトッポどっちが好み!?」
「……あんま食べた事ないからトッポ……」
お菓子ちゃんから、トッポの箱を渡された。
……え?どういう事??するとお菓子ちゃんはサムズアップした。
「(あーんだよ、美雪!)」
「……(マジか)…翔陽、あー……」
ガラッ
「日向!次の合宿、………!?!?」
「ーん。……やぁパンケーキ=影山サン。食物をお寄越しなさい」ポリポリ
「なんだこの珍妙な日向は!!目怖い!!」
飛雄はサッと手に持っていた未開封のぐんぐんヨーグルトを献上した。
「よく分からない。この子はニセモノ翔陽なのだろうか」
このクラスにオレンジのフサフサって他に居たっけ。
「影山君は昨日はどんなものをお召し上がりになられたのデスか??」チュー
「ぽ、ポーチド…エッグ」(覚えた)
「おほほほほ。随分横文字でシャレオツなエッグを口になされて!!!王様気取りですわね!!図が高いですわっ」ポリポリフンゾリッ
「………コイツ、休んだ方が良いんじゃねーか……」コソ
「かなり壊れてるよね……悪役令嬢かな?昨日田中さんとの間に何があったのか……」
「合宿で……でるかな……ウフフ」
出ねえよ。しかしソレは口に出来なかった小心者の我らだった。
「……なあ保健室、連れて行かなくて大丈夫か?担ぐ手伝い要るか??」
「……恐らく大丈夫かと……翔陽嬢は私が放課後までになんとかする」
「そ、そうか……?すまん…頼んだ。じゃあまた」
「またね」
「ねえ美雪、さっき影山は言ってたの、どんな素敵エッグなんですか」
「……精神と懐が落ち着いたら食べに行こうね……あーん」
「あー」
トッポ代金はお菓子ちゃんに経費、日向翔陽代として領収書を切って納入した。
幸いふた袋でダークオーラを納めてくれた。
ごめん、次は君が止めても連れて行くからね……。とんだトリックオアトリートだよ。