22.春高予選は戦わない
お名前変換
設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ああ!!勝ったんだぁーー!」
「ドキドキしたよね。谷地さん!」
「うん、上でも動悸がやばかったよ……近くで見たらボール落ちるたび心臓止まる。ゼッタイ」
「大丈夫?来年は間違いなく下だよ…」
「ガッ頑張ります!生き残る!!」
「やっちゃんの将来が心配」
バスで烏野に戻ったあと軽いミーティングを済ませて解散。そんな中、谷地さんは次年度、心臓の心配をしていた。字面が面白い。
「清水先輩、どうやったら緊張しなくなりますか!」
「うーん……そうだね。気質が近い人……東峰が仁花ちゃんの力になってくれると思う」
清水先輩にアドバイスを求めると、同じ心臓小ささ組のレギュラー3年を挙げた。確かに。
清水先輩は喉を抑えて顔をしかめている旭さんを手招きした。
「おで??どーじだのぉ〜〜」
「ヒイッゾンビ!!……!?」
旭さんはデスボイスだった。
髪解いたらヴィジュアル系だし、歌手転向かな?妙に似合うぞ!
っといかん、谷地さんが気を失ったぞ!
「や、谷地さーん!!旭さんだよ気をしっかり!!衛生兵ー!翔陽隊員至急お水を調達せよ」
「ほいきた」
100円を投げると、翔陽上手にキャッチしはスタターと自販機へ走っていった。
旭さんは口を抑えてワタワタしながら谷地さんに謝っていた。
「あっあはは、………ゴホッ、ヴエッホォイ!……こいつの名は……アサヒ・ザ・ゾンビ!!しかもコイツ名前に日がついてるから!きっと太陽すらも克服して……っ!ゲッホゲッホォ!!」
なんすかその設定。映画の脚本っすか?
「スガ旭は大丈夫なのか」
「ダメだと思う………」
「み゛んな酷いよ゛ー」
「ゴホッゲッホォ、……ハハハハハ」
澤村さんと清水先輩は犯人に当たりをつけたようで。菅原さんを死んだ目で見ていた。
「二人とも何でそんなダミ声なんすか?」
「ゲッホォ!俺、面白いと思ってめっちゃ強炭酸の飲み物を買ってさ、ゴホッ!めっちゃ強かった。
でも二人で飲みきったの!!……俺は咳が癖になって、旭は喉が死んだんごホォ」
見立て通り菅原さんの罠だった。運動後に飲んじゃいかん飲み物NO.1じゃろ。オイオイオイ死ぬわアイツ。
「旭さん被害者すね……」
「ちな俺は二口でギブアップだ!ハハハ…ヴェッホ」
「かわいそう……」
「酷い………」
「捨てるのは勿体無いべー??」
「っちょ、ちょい゛まって……俺は流じ台か何か??」
「………っゲホ!ゴホッ……あー喉つらー」
「………………もしもーし」
菅原さんはもうちょっと旭さんに優しさを与えてほしいです。いやもしかしたら旭さんが緊張しない理由はこれか?
「旭さん、これ良かったら。マヌカハニー飴です」
「縁下……ありがどう゛……うう」
「旭、ミンティアは要るかーい!」
「……スガはそれ仕舞え。な?」
「……絶対おんもしれぇべ!?!?」
「確信犯かコイツとんでもないな」
「東峰を殺す気なの」
「え???俺、暗殺されるの?こわ!?」
三年は色々参考にはならないとよく分かった。特殊部隊だアレ。
自販機派遣した翔陽が戻ってきた。
谷地さんも白目から復活したようだ。
「谷地さん!お水!!」
「日向……ありがとう……」
「今日の君はマネ救助率ナンバーワンだぜ」
「へへ!そっか!!そうなのか!!」
清水先輩のナンパ事件は翔陽が漢を見せたと聞く。清水先輩を守るだなんて大きくなったな翔陽。惜しみ無い賞賛を贈る。
あと、遅くなったけどまずは宮城県大会本戦、進出おめでとうだね!!
「……ちょっと宇内さん」
「……月島君」
帰宅準備……のところ月島君に声をかけられた。
出頭要請よね……?旭さんほどじゃないけど今日は喉がガラガラだし今度がいいなー。
「明日じゃダメ?」
「ダメ。試合日以外捕獲難易度が上がると判断した」
「………うん、割と的を射ている」
「否定しろよ逃走魔」
「ツッキー!帰んないの??」
宇内がウダウダしてると山口君も寄ってきた。
うーん。せめて飲みながらがいいなー?
「あ!……山口君、お腹すいたでしょ。いつものとこ行こうよ」
「え??今から?ツッキーも?……いいね!行こう行こう。影山は?パンケーキ来る?」
「は?パン?ケーキ??甲のレシーブか?」
「そっちじゃない」
「分かってないなー。あれ人生変わるよ行こうよ」
「……そ、そーなのか??……まあ、ハラは減ってるし……これ片付けたら行く」
「「おっけー」」
「ちょっとまって、何?この会合??」
山口君を誘ってみたら流れるように4人揃った。
お店で座って話したいところだった。山口君感謝。
って月島君がおざなりになってた。いかんいかん、甘いの苦手だっけ??
「………あ、月島君はやめとく?」
「えー!!ツッキー、パンケーキ嫌??」
「……決まってんだろバカなの??……行くよ山口!他二名!!!」
「あ、良いんだね」
「よかったね」
「なんでお前が仕切ってんだ??」
どうやらパンケーキに異論はないようだ。
飛雄は意思確認するまでもなくモリモリ食う系の男子なので続行。
ならば、
「あとふた……ぐえ」
「させるかよ、これ以上増やすな!」
やっちゃんと翔陽さんを増やそうとするのはさすがにマジギレツッキーに牽制された。仕方がないな。