22.春高予選は戦わない
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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お昼休憩
「という訳で、私は学校におけるマネージャーという役職について物申します」
「あー……なるほどなあ。部活マネージャーは大切で有り難え!……だが、そうだな。確かに世話係だな。フシギ」
「ねー?」
「そう言いつつも、お前マネージャーやってんだろ、なんでだ?バレーしたくなんないのか?」
「うーん」
またもや昼食が一緒のタイミングの星海さん。
巨大めなシャケとはむはむ、味噌汁ぐびぐび。よい健啖っぷりだ。
私は枝豆おにぎりを飲み込んで、うんと頷いた。
この雑談にはあんまり意味はない。とても穏やかな昼食。
「持論ですが……これ自己実現だと思います。……いや、分かんないすケド……?」
「言っといて自信ないのかよ……?」
「なんと言えばイイか…どっちも楽しくない時間はあって……選手だとすぐに結果の出ない練習時間、マネなら主婦みたいな無休労働がそれに当たると思います。
でも間違いなく楽しい瞬間はきっとあったし…または訪れる予感がしているはずからやってるんです。……星海さんはどっちですか?」
「ん?俺は毎日昨日の俺を超えてるな。超楽しい」
あれ?この人ヤバイ人だな……?!
今私の理論が破綻したぞ!
「……え、えっとフツーは、結構流されるように一時の興味キッカケで何しかしらの活動に所属しますね。
しかし、目的を達成し満足したらスッパリ終了、または可能性を感じなくなって損切りする人は多いです、っていうか大多数です。辞めるのはいつでもできますからね」
「………そんで?」
「そんな大多数が辞める中、他の人が得られない楽しみを見つける人もいる。色んな人から……結局面白く無い時間に負けていつかやめちゃうんでしょ、と思われても尚、やり続ける人……私はすごい人だと思います」
例えば山口君、谷地さん。
「あと……他の人からは、才能に恵まれてると思われているけれど、本人は全く満たされてなくて。けど……挑まずにはいられない根っからの負けず嫌いたちも」
……こちらは該当者多数。
「きっとどちらも周りからは、あえてする必要ない損な時間を過ごしているように見えて不思議に思うかも知れません。
しかーし、自分が見つけた道……やりたいことを納得するために進んでいる。カッコイイ一本道なのです」
「……はーん。お前にとっちゃバレー部もそーゆーふーに思われてんのか」
「いやいや。選手でもマネージャーでも無い……最初に挙げた一般人枠ですよ私」
バレーやめてしまったし、マネージャーもやらないと決めたし。一番不要なタイプなのだろう。
「ふん……一部納得はできんが、考えの一つとして覚えておく」
「はは、一般人の参考になれば幸いです」
「お前ちょっと俺を勘違いしてないか?なんと心得る?」
「……将来のVリーグ選手筆頭候補ですね」
「………お前俺と戦ったわけでもねーのにマジで言ってんのか」
「いやいや。どう見積もっても、ソレ目指してますでしょ。……星海さんのカラーリングは日の丸映えそうですし」
「なんだよ、そーゆー話ィ??」
「あはは」
どっこいしょ、と腰を上げた。
「じゃ。また」
「おー」
(前回より腹を割って話せる二人)