21.場外バトル
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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バスが動き出すと、及川氏は寝始めた。
この人やりたい放題だなあ。
はあ、とため息をつくと、牛島さんとかぶった。
思わず見合わせた。
「あ」
突然だが、ある顔が思い浮かんだ。
牛島さん、面識ありそうだし対処分かるかなぁ。
「ん?」
「……牛島さん、相談とか聞いてくれます?」
「なんだ。俺に答えられる事なら構わない」
「先日ある人に告白されたのですけど」
「……そ、それは俺は適切なアドバイスを返す自信は無い……」
「そうですか?あ。牛島さんも話した事あるかもです。梟谷の木兎さんってヒトで……」
「木……兎?あの………??」
「その」
「そうか…………ん?と言うことは、木兎は梟谷に二人も居るのか……」
「ん………え?初耳です」
「まあ稲荷崎にも宮は二人居るしな……不思議ではないか」
「………そうですか……ね、その説の方が自然かも……??」
「それで、木兎兄弟に関して何を悩んでいるんだ?」
「はい……それが、」
「そこボケ二人辞めて!?!?」
「あれ、起きてたんすか」
「狸寝入りしてたの!!!……面白そうな話してんじゃんって思ったのに!!!何??その着地!!!バカなの??死ぬの????」
「うるさいぞ及川、公共交通機関では声を落とせ」
「うるさくないですー。ねえおばちゃん?………ホラァ!!」
「すみません、あ、いえ。どうもです」
及川さんはおばちゃんを味方につけていた。
「……チ、木兎さん双子説で対処しようとした私のメンタルコントロールを邪魔立てするんですか」
「絶対に違うって分かってんじゃん!?ボッくん泣くよ?」
「本人か」
「どうやらそのようです」
「それは困るな」
「そうなんです」
「いや、子供トラブルに巻き込まれた夫婦か!!」
「どんなツッコミですか」
「……で、」
「はい」
「受けたの?断ったの?」
「断りました」
「………じゃあもう終わりじゃん」
「物事はそう簡単じゃないんです」
梟谷とのLINE画面を見せる。
(梟谷学園組はみなスマホなのだ。そう考えるとメール中心の烏野はアナクロ気味だな)
及川さん、ついでに牛島さんも覗き込むと二人とも無の顔になった。
未読88件、ひたすら私を呼びかけるメッセージばかりDeath。
面白がってからかってるのか、病み出したのか……ここからでは確認できなくて怖すぎる。
「阿鼻叫喚です。見てください。四六時中、木兎さんから話しかけられます。他の人たちも引いてしまって、氷河期みたいなヒエッヒエのLINEグループと化しました」
「こういう性格だったのか、意外だな」
「……あれ?グループ?じゃあこれ個人には来てないの?」
「断る時に、友達からとか言ってこういう形になりました。仲良くなったら個人でやり取りするつもりでした」
「……英断だな」
「うん。……コレはひどいね!」
「物は相談なんですけど、拗らせてるっぽいなら……例えば一回デートでもしておくっつーのは木兎さんの対処として正しいか聞きたくて」
「間違いない、やめとけ、それは絶対に悪手だ」
「それ、ときメモの爆弾処理だよね?……俺もやめといたほうがいいに一票」
「ほっておいたら爆発してグループ全員の好感度下がりません?」
「どれだけボッくんが暴れるかだね……。ウシワカじゃないけど、俺も知ってる性格と違いすぎて同一人物かにわかに信じ難いんだけど……」
仕方ない、少々恥ずいが私は告白された時の様子を話すことにした。(東京で合宿している等は一応ボカさせて頂いた)
何がどうなってそんな化学変化を起こしたのかも意見を聞きたい。
牛島さんは眉間にしわを寄せて悩み出したし、及川さんは気の毒そうに見てくる。
やめろ傷付くだろ。
「東京の友達とかなら良いんですけど。これは重すぎて私の手に余るんです。一旦飯でも食べてお互いを知る〜とかがもし逆効果なら、なんか別で落ち着かせる手立て無いですかね?
………あ、ああ!降りるバス停だ。……ヤバイ!降りましょう!!」
「「あ」」
主将二人、めっちゃ親身に長考して下さって、危うく乗り過ごしそうになっていた。