20.天翔けるカラス
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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ぽんぽん、と二人の間でボールが行き交う。
飛雄と私でトス練、なんだか久々だなあ。
「……やっぱり上手くなってるな……選手やんねーの?」
「そーかな?……バレー馬鹿の君に言われるとちょっと嬉しいかも。選手はやらないよ、見る専」
「もったいな」
「……ね、聞きたいんだけどさ」
「ん」
「例えばいっつもドンピシャで打ててさ、しかも疲れる事がないヒトってどう思う?ズルイ?」
「…なんだそれ、メンタルもフィジカルも常100パーって事か?」
「うん」
「…どうも思わん」
「そうなの?」
「すげー奴ってさ、上にいっぱい居んだろ。そん中の一人がそーいうやつだとしても俺はそういうもんだと思う」
「……ちょっと思ってた回答と違うなあ……えっとね。特に努力してなくてもそんな事が出来る人ってずるくはない?って聞きたくてさ」
「はあ……?………努力はしてるだろ」
「してない場合よ」
「何言ってるんだ。気づけねーだろ、それじゃ」
「?」
「前提が違う。才能は磨かなきゃ気付けねえんだよ。
逆に……周りから尊敬されるような凄いヤツも…努力ナシではなれないことを俺は知ってる」
「………ふうん」
多分私たちの頭の中には同じ人物が浮かんでいると思う。君が尊敬/ライバル視している人物のことだよね。
けどそうじゃないんだよな……あらゆる努力とは別軸にあるチート能力、こんなの居るだけ周りは相当損するでしょう?
「なあ」
「ん」
「……俺は知ってたぞ、美雪。何もしてねェなんて嘘だろ。何回も何回も動かす練習、してるだろ?」
「?何…、トス練なんてしてないよ」
「ちげーよ、ボゲェ。手を触れずモノ動かしたり、空飛んだりする方だよ」
「………え゛」
「その上で俺の答えだが……お前がそういう才能があるのにそうやって周りに遠慮して隠してるなら——中学でクッソヘタクソ日向と試合した時と一緒だ。
上手く使えていないのがもったいねェなと思うだけだ」
「マジかこれ…翔陽のバネと同列なんか……」
「っつーか、うぬぼれるなよ、そんなんなくても俺のが上手い」
「……おぉ、確かに」
「それ込みで、パス上手くなったとさっきから言ってる」
「そっか」
「バレーやらねえの?」
「しませんっと」
「もったいね」