20.天翔けるカラス
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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休憩時間、二人で主将のとこへ説明に行った。(3年用ミーティング(反省)ルームと入り口に貼ってあった)
もう翔陽は私に勧誘しないこと、改めて入部お誘いを断る事。しかし今後も練習、試合応援などそれ以外のことは出来るだけお手伝いします、と。
澤村さんはちょっとだけ残念そうにしながらも了承した。やっぱりGWの時と状況変わったというのが大きいね。谷地さんが主戦力となりつつある今、私は必須戦力では無くなったのだろう。
そして同時に部屋に集っていた他校部3年生らにも突っ込まれた。
「美雪ちゃんマネちゃんじゃないの!?!?」
「え……すごい衝撃的なんだけど……なんで?先生と問題でも起こしたの?停学中?」
「あいや、この子はそう言うんじゃ無くて……ん?問題起こしたヤツも停学になったヤツも別で居るな……」
「え!?烏野バレー部不良疑惑!?」
「違います。……な、はず………」
「大地しっかり!!みんな真面目で素直な後輩たちだよ!!」
「……そうだな」
翔陽が何か言いたそうな顔をしているが、藪蛇だからやめておこうかと目で伝えた。頷いた。
「ねーねー、何でかリユー聞いていい?」
「気になる!!バレー好きじゃん?マネも板についてるっつーか嫌じゃなさそーだしさ」
「……あー…」
「ダメです!カテーノジジョーってヤツですよ!」
「…!?……え、まあそんな感じです」
まさか翔陽からそんな気を遣った表現が出るとは思わなかった。ありがたく乗っかる。
「でもここにいるからには部活に所属してないとダメじゃない!」
「むっ」
「そーだそーだ!関係者以外立ち入り禁止ィ!!」
「……おぉ……正論パンチ」
「それは確かにそうですねえ、困ったな」
先生たちにご説明かしら。
すると何か思いついたかのような黒尾さんがカバンをゴソゴソし出した。
「……あったあった!クッシャクシャだけど、これ書いてよ!コレで君も関係者☆」
「音駒の入部届けだ!!」
「……もう訳わからん感じですね」
「んなもんノリだよノリ!実際に提出できない系だけど気持ちがこう入魂??みたいな」
「このフワッフワしている主張のどこに決意たるものがあるのか……」
「かてーこと言うなよホラホラ」
「へいへい」
よーわからんけどノっとけ。
ペンを受け取って宇内美雪と記入した。
「音駒学園 バレーボール部入部します」
「よろしくね、宇内さん」
「海さん……こ、こちらこそ……」
「研磨も喜びますよ」
「どーだ本人のサイン貰った正式書類!ねんがんのマネージャーをてにいれたぞ!」
「そう言うと殺してでも奪い取られますけど……」
「んなもん返り討ちダァ!まだまだカラスさん達はネコより弱いかんね!」
「むっ!」
「ぐぬー……だが否定できない…」
旭さんと翔陽はムッとした顔で黒尾さんをにらんだ。
「はあー!?こんなん在籍してないんだから無効だべ!!ときに大地!!うちのは持ってないの!?」
「持ってないなー」
「手作りで良ければ俺書こうか…?」
旭さんが適当な裏紙に線を引き始めた。マジで作るんだ…。
「おれもやる!!」
「ルーズリーフでいい?ほいどーぞ木兎」
「小見サンキュー。よっしゃ」
「入部届 烏野高校バレーボール部に入部します……おぉどうしようコレ提出したい…」
「清水に見せたら喜ぶんじゃないかな」
「あとマネアズの字って意外と丸文字なんだな……」
「1年の時、清水の筆跡と勘違いしたよ」
「ちょ……みんなコンプレックス刺激するのやめて……」
「入ぶとどけ ふくろう谷学えん バーレボール」
「なにこれ……なにこれ……」
「自分の校名くらい書けなきゃダメじゃないすか」
「書けるよ!!ただちょっとど忘れっつーか……携帯開かないと思い出せなかっただけだ!」
「木兎の待ち受けがウチの校門なのは学校名覚えてないからか…」
「てっきり愛校精神かと……」
「入ぶとどけ ふくろう谷学えん バーレボール」
入部届 私立梟谷学園高校 バレーボール
「ホラァ年下から赤ペン先生されて帰ってきた!!」
「バレーボールがバーレボールになってた!?」
「受験どうすんだ……あと半年切ってるぞ」
「フン、んなもんなんとかなーる!!」
「森然高校 バレー部」
「わーい美雪ちゃんゲットー!!」
「生川高校 バレーボール部」
「ホントに来てくれたら良いのにな……」
「全校無効票ですからね、一応」
「……大地、この直筆のところを切り取って、部室のアレに貼り付けてコピー機にかけたらいけるんじゃない……?」
「スガ!!………それいい案だな……?」
「やめて!?」
「ところで入る前は真面目に反省してるのかなーって入りづらかったんですけど……木兎さん、ひょっとしてソレそれトランプですか??」
「お、気付いたな!!今日夜やろーと思ってさ!!……おーいタラコもブロッコリーもやろうよ!!ババ抜き!!」
「えー」
「ええー」
解散の雰囲気を感じ取って脱出を図っていた二人が呼び止められた。知ってるこれ全員巻き込まれるやつ。
「お、良いね!!チビちゃんも美雪ちゃんもやろーよ」
「わーい。やりまーす」
「はあ、じゃあ誘われますー」
翔陽が余計なちょっかいかけたから巻き込まれた……。
ババ抜きかあ、面倒そうなメンバーだなあ。
「カード配りまーす」
「黒尾さん手慣れてますね…」