19.彼女の物語
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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翔陽は最近私に対して思ったことをぶつけてくれた。
もっと自分を頼ってほしい、困っているなら精一杯助けるからちゃんと頼ってと。
……こういう友人今まで居なかったから、翔陽の言葉には横っ面殴られたような感覚になった。
実際には叩かれてないのだけど。
何かがストン、と腑に落ちた。
……そっか、私は皆に遠慮していて、……隠す事がストレス原因になっていたのか。
で、さっき翔陽に自分の事を話したせいで自分の気持ちのバランスが崩れて……暗示がキッカケに、感情が怒涛のように溢れた……わけかな。
「翔陽、研磨、ありがとう」
「?」
「………やりたいこと事と、やらない事。見つけた」
君たちが友だちでよかった。
私は昨日夜に月島君に話した内容をそのまままた話した。自分が能力を隠すキッカケにもなったし、バレーに近寄るのを恐れた事件。
翔陽も研磨も、理解を示してくれた。マネージャーになろうと思わない理由も分かってくれた。
私は高校に入ってからすごく人に恵まれたなあ。
「おれは美雪はすごく優秀なパラメーター持ってそうだし、帰宅部は勿体無いなあって思うけど……」
「うん、一緒に頑張るのは好きだけど、マネージャーはやめた方が私は気が楽」
「……そう。美雪が決めたなら……もったいないけど」
「研磨は今日ので自分のサブ機欲しくなっただけじゃ……」
「うん。複垢は効率的だと思うんだ」
「いや分かるけども!リアル複垢作るんのはBAN対象では」
「二人がゲーム脳な話してる」
「……おれ、もう美雪を部活勧誘するのはやめる!」
「!」
あんなに半年近くも粘った翔陽が、意見を翻した。
これも断るのが地味に重荷だったりしたし、フラフラしていた気持ちが固まるという意味でも嬉しい言葉だった。
「……うん」
でも、ほんのちょっとだけさみしい気持ちもあるのも本当。我ながらワガママだ。
「あのね……!応援に来てって言うのは良いんだよね!」
「……もちろん!絶対試合、全部行く!!」
「じゃあ、全国出場ホントーに頑張るっ!音駒と一緒に戦いたいし!!……美雪も連れて行くから!!」
「……うん」
「楽しみにしてる」
「うーーー…うっし!気合い入った!!練習戻る!!!」
「そういえばもう次の始まってそうだね」
「ハッ!!ホントだ!!戻ろ研磨!!」
「行ってらっしゃいー」
「美雪も!!」
「ええー…さっきの話と全然違いませんか〜??」
「合宿の時は一緒って言ってたでしょ!!」
「そうだっけ……うーん……」
「いいから!行こう!!」
翔陽は私に頼られてないって?
違うよ、
いつも私を引っ張り出してくれるのは翔陽だった。
部屋を出ると、夏の直射日光が私を貫く。
まるで目の前の君みたいに。