19.彼女の物語
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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(本番)
お昼ご飯の時には一緒に外で食べようと誘った。
二人でお盆を持って、中庭へ出た。
「やっぱり夢じゃなかったんだ……」
「うん。私のちょーのーりょく」
「ほー!?お皿が空中に止まってる……と思ったら動いてる!!すげぇ!!」
すでに見られているともあって、食器を浮かべたり動かしたりすると理解してもらえた。
夢の時みたいに、喧嘩したら嫌だなあ…。
…言わなきゃ、全部。
「え、っとね。実は時々翔陽の前でもつかってました………」
「え、そうなの?……全然分かんない、いつだろ?」
「!?」
えっ、あれ全部思い当たらないだと。
「あ、分かった!……ボーリングの時だ!!」
「失礼な!!そっちは私の実力だわ!!!」
まさかの疑惑を向けられたのでツッコんだ。
これはマジで気付いてないな……。
まあいいやコレは。大事なのは次だ。
「他校の試合の時とか、間違っても邪魔だけはしないように離れて見ているんだよ」
「4月の青城……5月の音駒……6月のインハイ……ホントだ!!!全部美雪近く居なかった!ヒドイっ」
「例えば、試合中に突然ボールが空中に止まったら嫌でしょ」
「……そっかー……?おれ、ガッコの練習とか思い返してるけどさ、空中止まるとかなかったよ。平気じゃない?」
「……あったんだよ、昔ね」
「今は大丈夫かもじゃん!」
「ん、んんー……」
「今日とか練習試合ばっかやってるから慣れたらイイんじゃない?春高来て欲しいし!!」
「まあそうだなー……あ、」
「夕立だ」
水が降って、付近のバケツに跳ねる音がした。
夕立が強くなると自動防御が働いて、私と翔陽の周りは濡れず、透明な傘みたいになった。
「おお〜〜〜。濡れない」
「これ、勝手になってるんだ」
「え、そうなの?スゴイじゃん」
「だからこう自分で制御できないから、影響あっても気付けないんよ」
「フーン」
「戻ろっか」
「うん、ごちそさま」
「ごちそさまでーす」
そういえば、翔陽は最近常にボールを小脇に抱えている。いっぱしの部活少年みたいで微笑ましい。
ポンポンと上に上げては水が滴るボールが返ってくるのを不思議そうに見ていた。
「……なあ!美雪は止まるトスあげられるよな!!影山の!!」
「なにそれ……?文字通り止まるならできるけど……」
「そうじゃなくて!おれの打つ場所で回転かかって一瞬その場に留まるんだよ!」
「……え?……うわ、わかった……また神経磨り減りそうなトスだね……」
「できないかな?!」
「やれと?……うーん今度ね」
ともあれ、意外とすんなり受け入れられてしまった。