17.進化の時
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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「お昼ご飯の時間ですよー!終わった学校から順次食堂に来てくださ~い」
「オエース!!」
体育館に顔を出して声をかけると、全校一斉に返答が帰ってきて面白い。
寮母さんにでもなった気分だ。
烏野は今、ちょうど手が空いたところかな。
「龍~!来たよ~」
「うわっ恥ずかしいからヤメて!!」
「んだよ、このこのぉ~~!」
「姐さん!こんちは」
「やっ、夕!」
ああ美しきかな兄弟愛?
私は山口君のところに行くと、じぃ…と見られた。
「どうしたん?」
「あ……ごめん、この前あんなに行くの嫌がっていたし、今日大丈夫かなあって…」
「そっか、うん。ありがとう…。そういえば山口君だけあの話をしたんだったね」
「なんかやっぱり烏野の時と違って、ちょっと緊張気味だね」
「バレバレでしたか…多分話せばいい人たちだってわかるんだけどね……みんな背高いしちょっと怖いねえ」
「谷地さんもおんなじこと言ってたよ」
そんな話をしていると谷地さんがこちらに近づいてきた。
「大きい人怖いよねえ」
「怖い怖い」
「……小柄な方だものね、二人とも」
山口君がしみじみ言う、君はいいよね…結構大きいものね。
するとなんか大きなものが近づいてくる気配がした。
「何?大きい人??」
「うわああ!!」
この集団の中で最長な人、灰羽君がニュッと出てきた。どうやら音駒も試合が終わったようだ。
谷地さんが飛び上がった。近くで二人を見比べていると大人と子供だなあ。
「えーと、初めまして宇内美雪です、身長165cm」
「おー!初めましてー。灰羽リエーフ、194cm」
「山口忠、だいたい180cm…」
「え??え、っと…谷地っ仁花ですっ!身長っだいたい150cm!」
山口君に谷地さん…今ちょっと修正したでしょ…視線を送ると二人は目をそらした。
……わかるよ、…数ミリなんて誤差よね!!
「谷地さん、大きい人、怖い?」
「ひえっ…」
谷地さんは灰羽君にのぞき込まれると、ピャッと跳ねた。
まったく、知っててそんなことするなんてひどい奴だな!私はポコッと叩いた。
「ごめんごめん……あ、そういえば!」
「?」
「昨日はお洗濯ありがとうね」
「ああ、うん。谷地さんと二人で届けに行ったとき……夜久さんが君にめっちゃキレてたけど……あの後大丈夫だった?」
「どうってことないよ、レシーブ練習逃げてたら捕まっちゃっただけ、今日は逃げ切る」
「……どうってことなくはないような…?」
なんというか夜久さん、お疲れ様です。
「谷地さん、怖がらせてごめんね。次から話すときは俺座ってしゃべるよ」
「ありがとう…?でも私が立って、灰羽君が座るってなんか変じゃないかな…?」
「そう?…困ったな、どうやったらいいだろう?」
「谷地さん、ベンチ踏み台使う?」
山口君が折り畳み椅子を持ってきてくれた。試しに椅子の上に谷地さんを立たせてみた。+30cmかな?
灰羽君は背筋を伸ばし、谷地さんもあごを引いて二人は向かい合った。おぉ、揃った!
「視線は合うね。どう?俺怖くない?」
「巨人の気分!!新鮮です!」
「俺も不思議な気分~」
「もうちょっと何とかならないかな?」
「……わかった!!谷地さん椅子に座って、灰羽君は床に体育座りだ!!!」
「俺は?」
「山口君も床に体育座り」
「宇内さんは?」
「谷地さんと半分こで座るね」
会話フォーメーションが完成した。
ドーン!!
「……で、なんの話だったっけ?」
「「「さあ」」」
「そこのー、体育館に置いていくよー」
「ツッキー!今行く!」
「灰羽君、音駒のほかの人たちは?」
「お、置いて行かれた……」
「どんまいだね………」
谷地さんも私も今の会話でずいぶん灰羽君に慣れたようだ。
とりあえず皆で灰羽君とアドレス交換した。