17.進化の時
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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グラウンドへ行き、石灰を敷いて…
二人でポールを立てて簡易コート完成、かな?
いつものやつでライン引きを動かした。
「ねえねえ、アレ勝手に動いてない??」
今は翔陽はライン引きを指して怖々聞いてきた。
私はコートの大きさをスマホでググりながら、アタックラインを引いてます。
「あぁ、最近流行りの人工知能ってヤツだよ、すごいねー」
「へー……あれがエーアイって言うのか〜ロボットだ!」
いつもの通り適当な嘘をシレッと言うと普通に信じてキャッキャしだした。チョロい。
「翔陽はネット無くてもだいたい高さを体で覚えているよね」
「うんまあ……」
「充分。まずはロングトスを二人でやろ」
エンドラインとアタックライン対角線でオーバーでもアンダーでも良いからお互いお互いに返す練習。
「あのさ、青葉城西戦、どーだった?」
「ん」
「試合見たよ、翔陽どう思ったかなって」
「………考えるのがシンドくて、今まで考えてなかったけど」
「うん 」
「……いつものヤツが最後決まんなかったのがどうしても、」
「悔しかった?」
「それもあるけど。なんか違うんだよな……」
「違う」
「おれがなんとかしなきゃいけない所だった。影山に謝らせてしまった。……違うんだ、そうじゃないんだよ」
「………」
「さっきも下げられて思ったけど、影山に打たせてもらってるんじゃダメだ」
「…………」
「どーやるかはわかんないけど…!!うわ、ごめん」
アンダーミスって翔陽ボールはあらぬ方向へ。
グラウンドだからどこまでも飛んでいくって?ははは誰に物申すかね。
グイッと跳ね返させて自分でキャッチした。
「!?!?」
「あーこのボールもAIなんだねー」
「えー!!そうなのー!スゴーい!!!」
後ろでなにかがぶつかる音がした。
そうだねーAIって凄いねー。
「さっきの、飛雄に頼らない速攻って?」
「うーん、影山には頼りまくるんだけどそーじゃなくて……やっぱ、よくわかんないや。影山と相談してみよ」
「そうだね、一緒に考えよ」
よいしょっと、アンダーを翔陽に向かって山なりであげてみた。
「こいっ!しょーよー!!」
「!!」
私は手を広げて足を肩幅まで広げて軽くしゃがむ。
翔陽はキラッと目を輝かせて跳んだ。
翔陽のオレンジの頭が太陽に反射して、まさに光輪のように煌めいた。
手前に叩きつけられたボールを掌に吸付けてキャッチした。
「ナイスキー」
にへ、と翔陽は笑った。
「……キルじゃないけど、それいいの」
「ノリだよ、研磨」
後ろからツッコミが来たので、言い訳する。
「研磨もやる!?」
「やんない」
「えー」
「ボールだしもセットも一人でできるでしょ」
「まあ、やれるけど…。そこまで振り切ったら誤魔化せないし」
「あれでよくこれまで何も気づかれなかったね」
「コレ見てて面白くない?」
「面白いというか…やっぱり翔陽も美雪も変な人だよ」
研磨に『残念な奴』という顔で憐れまれた。
「日陰で見学してもいい?」
「いいよ。それより、一緒にやろうよー」
さすがに3回目ともなると、返事を返すのも面倒がられフイっと無視られた。
翔陽はめげなかった。
「いいけど、さっきから居たよね。変わらないじゃん」
「……、そうだけど…」
研磨がいたこと気づいてましたよ。
私は、ボールをアンダースローで翔陽に渡した。