03.オリエンへ行こう
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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帰りのバスの中
みんな熟睡してるなぁ
私寝たら念動力が勝手に動いてることあるから眠れないんだよね
すっごく眠いけど……
携帯ゲームを起動しようと思ったら充電があまりないので、カバンからモバイルバッテリーとケーブル、イヤホンを出す。
なんかサイドポケットに入れた覚えのない紙が入っているのに気づく。
ん、公園の使用上の注意…?
バーベキューの時に各班に配られたプリントだ。
ゴミか。捨て忘れだな。
“超能力者?”
血の気が引いた。
紙を勢いよくカバンの奥に突っ込む。
横、寝てる。後ろ、席の隙間から寝てるのを確認。
みんな猫みたいにぐんにゃりしてるから分かりやすい。
今の単語、なんだ。
プリントの左上の余白に書き込みがされていた。
細字の多分、シャーペン。
隠してた、けどあんまり気にせず使ってた自覚はある。
だってしょうがじゃない。
ハサミを持っているのに、紙を手で切ったりしない。
傘があるなら、ワザワザ濡れて帰るなんてしない。
まず、誰だろう。クラスの人ならお菓子ちゃんか翔陽が該当者だ。
そうでなければ、バーベキューのメンバー。
いぶかしんでいた人はいた。
手で髪をかきむしり、メンバーを思い返す。
———月島君、坊主じゃない田中君も、国防少女(?)の谷地さんも多分……注視したら不自然くらいには思ったかも知れない。炭の火の回りが速すぎた。そこは反省せねばなるまい。
いや、大人の前では使わないようにしていたが油断していたかもしれない。教員の可能性も………。
誰だ、これ書いたヤツ。筆跡で逆算は可能なのか。
しかしそれとして私に直接聞く、このように揺さぶりをかける意図が思い当たらない。
誰かがそれを疑ったとして、
私ごときの秘密を暴いたところで何があるわけではない。理由は何だ?
自分も仲間だ友達になろう……DIOか?無い無い。
隠し通したければ、いやいや。平日お昼の変なドラマかってーの。無いな。
何か頼みがあるとか?利用したい?
……厨二みたいな能力だが、他人に利益を与えるものではない。
まあ、利益があるかは私が判断することでは無いか。
最後に重要なのが、放置して良いのか、対処(誤魔化す)の必要があるかの検討だ。
多分書き込みをした人は、確信していないはず。
自分で言うのもなんだが、非現実的だ。
普通に聞く方が、イタい人間と相成る。
今後尻尾を出さずにいられるなら放置していい。
だが、明らかな超常現象を確認し確固たる確信を得ている場合はこの手はよろしくない。むしろ証拠集めの猶予が生まれ、最悪3年間ずっと気を張り続けなければいけない。
例えば先手を打って変な落書きを笑う……のは、どっちだろう。焦って誤魔化しているように見えるか、面白くないギャグだと心底バカにして見えるか。
いや。一旦は何か動きを見せずに、コメントに気付かずプリントを処分した感じで行こう。触る方がリスクが高い。
ゲームはログインボーナスだけもらって、タスクキルする。
背筋が凍る事態に陥ったので流石に眠気は消失した。
さらに深く、深く思考を潜らせる事にした。