15.試験勉強後半戦
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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商店街でアイスを咥えながら歩くと、見覚えのあるオレンジ頭の写真が飾ってあるのに気づいた。
「……かっこいい……」
電器屋のショーウィンドウに新しいポスターが貼られていた。
……日向翔陽だった。
《小さな巨人、再来。》
確かにこのフレーズは烏野に刺さるだろう。
*************
親戚の天兄ちゃんが飛んだ。
相手よりも高く飛んだ。
まっすぐ下ろした鞭のような手が、ブロックの指先を掠って床に落ちた。
早すぎて、ブロックフォローも間に合っていないようだった。
天兄ちゃんは凄かった。
こんな大舞台は初めてだろうに、東京でも負けていない。
……烏野高校の得点、小さな巨人の一点だ。
知らない大人たちの中に、知ってる人がいるのは不思議な感覚だった。
だって、毎年正月にブーたれている姿しか見たことがないんだよ?
こんな大勢の歓声の中、緊張もせず、自分の「好き」にまっすぐ向き合っている。
————かっこいい。
まるで芸能人……遠くの世界の人みたい。
「小さな巨人」
私よりも大きくて大人の天兄ちゃんなのにナゼそう言われているのだろうか。あの集団の中では小柄だから?
……ここにきて違うとわかった。
体格が恵まれない後輩たちにも『エースになれる』と夢を与えられて、また相手チームからも決して油断ならないマークとしても認識されているからなのだろう。
笛が鳴った。
チームメンバーに肩を叩かれ、小突かれて笑う天兄ちゃん。その姿はやっぱりお正月で親戚のおじさんに絡まれている時そっくりだった。天兄ちゃんには家族が2つもあるみたいだ。
「いいなぁ」
*************
時々遊びに行っておきながら、バレー部の資金不足なことに全然意識していなかった。
そうですよね、全国目指すなら白鳥沢や伊達工みたいに練習や合宿、要りますよね。
……強豪取材が全く活きてなくてお恥ずかしいです。
はて私も何かできないだろうか。生徒会に直談判して後期予算を増額してもらうとか?
実力がいかほどかデータがないと無理か。
春高予選突破してからかな……一応考えておこう。
「しかし、カッコいいポスターだなあ」
写真には撮るとして、後で一部もらえないかな。