03.オリエンへ行こう
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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4月、オリエンテーションの季節ですね
課外学習。オリエンテーリング、会議場みたいなところでおじいちゃん的な人の体験談を聞いて感想提出して、水の森公園って所でバーベキューして帰る。そんな行程らしい。
ちなみにそうやって先生たちが生徒を飽きさせないように色々苦心したとしても、せいぜい少年少女たちが記憶するのは「災害に気をつけよう」じゃなくて「お肉美味しい」である。
私もそうだ。早く帰りたい。
バスで移動のため時折トイレ休憩の時間があるのだが、道の駅やパーキングエリアで気分転換目的で降りてダラダラしている人も多かった。
知ってるオレンジ頭がなんか木の近くでしゃがんでいたので近づいてみると、翔陽が猫と絡んでいた。
ノラ猫かわいいよね。わかる。
ちなみに近くによると木じゃなくて、影山君だった。
なんだかんだで一緒に居るよね、君たち。
ノラ猫は若干影山君を警戒している様子だった。
だから木みたいにカチコチしてるのか。
「怯えてるじゃん!!影山クンはクラスに友達が居ないの!!あっちいけよ!!」
「フシャー!!」
「んだとボゲェ!!居まくるわ!!!知ってる顔だから声かけただけだ!あ、っ……」
「逃げちゃった……人懐っこいヤツだったなあ、影山以外に」
「チ、猫無し日向には用はねェ……じゃあな」
「おぉ、まさかの猫目当てだった。ウーン、あいつあんなのでクラスに溶け込めてるのかなあ……」
木は去っていった。
「代わりに私がきたよ。ノラ猫が居るんだね」
「うん。美雪ーなんかパンとか持ってない?」
「持ってない……にゃあにゃーにゃーん、ほらおいでよー」
影山君が去ると別の猫が寄ってきたので、私も絡む。
「おっ、耳が欠けてる。知ってるかい、翔陽。これは去勢済みで管理されてるニャンコなんだぜ」
「ホントだ。すごい。じゃあさ、これは?ミケはメスだけってやつ!」
「知ってるー。理由はわかる?」
「なんで?」
「ミケはの毛の色は性染色体、つまり性別を決める遺伝子に関係してるんだ」
「ふうん」
「分かってなさそ…中学の生物本当に受けてた?」
「皆勤賞だから多分居たとは……思う」
「受験終わって全部飛んだのかねぇ」
「日向ぁ、美雪もー!もう行くよーーー」
「ほーい!!」
影山君が見えた。
どうやら私と翔陽と離れたあとも、なぜか猫に再チャレンジで忍び寄ってるようだ。
「翔陽ー」
「何?あー……影山まだやってる」
「それは悪手じゃないかなあ。……あ、やっぱり逃げた」
「ハト追いかけてる小学生みたい」
「写真とろ」