12.二人でデート?大人の階段登っちゃう?
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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(帰り)
帰りのバスではまだ興奮冷めやらぬのか、山口君はメール作業に勤しんでいた。
「ツッキー見てくれてるかな?」
「うーん、パケ死させるための嫌がらせととれるのでは…?」
「大丈夫。ツッキー家に居るから多分wifi」
「そ、そっかー…仲いいんだね…」
船のエンジン写真やオードブル写真をいっぱい月島君に送っていた。
密かに生活習慣把握している距離感に引くぞ。
幼馴染って距離感こんなんなんだろうか…とある疑惑が頭を擡げるがどっかにやった。ノーマルノーマル。
「ところで宇内さんのお父さんって医者だったんだねえ。しかも日本代表監督に名前知られているくらい有名人ぽいし」
「あー、そっち業界では有名かも。関節鏡手術…簡単に言うと故障選手の治療とか再生医療の分野でさ、スポーツ関連の繋がりはいっぱいあるみたい。選手に研究に協力してもらって実験前後のデータ取ってるとかなんとか」
「へえー…凄い。じゃあ宇内さんもお医者さん目指してるの?塾凄いし」
「うん。実は医学部志望。お父さんと同じ外科医目指すかはまだ決まってないけどね」
「うわー難しそう!でも応援してる!」
「ありがと」
敢えて隠したかったわけではないけど、身内に医者いるとかウッカリ喋ると冗談だろうけど割引で診てくれとか言ってくる子居るからあんまり言いたくはないんだよね。まあ山口君ならいいか。
携帯の用事は終わったらしく、今度は先程の有名人話をしたくなったらしい。
さっき貰った雲雀田さんのサインにニヤついていた。それ貰う時めっちゃ笑われていたよ。もう選手じゃないのにって。
「へへ。でも、宇内さん良かったね。面白いバイト見つかったじゃない?」
「うんー。まさか代表練習のサポートができるとは。某二人には黙っとこう」
「そう…だろうな……うるさそう……」
「夏と冬の長期休暇は東京かー!!烏野も絶対宮城代表残ってね」
「ちょっと!上から目線。先に東京行きが決まったからってー!このー」
「うへへへー交通費宿泊先つきー。監督さすが太っ腹〜」
「ウチの高校に恥かかさないでね(ボソ」
「なんと辛辣な」
闇山口君現る。
でも思わぬ棚ぼた。国際大会レベルの試合観戦のチャンスゲットだ。是非これをモノにして今後に繋げたい。
……山口君じゃないけど精々足引っ張らない様に勉強しておかないと。あとで商談お礼メールで仕事内容聞こう。
「うーん、今日イベント尽くしだったね。山口君、疲れちゃった?」
「ううん、大丈夫。あのね……さっきはさ。今日楽しかったって言ったけど…訂正する!」
「んー?」
「すっっごく楽しかった!最高の日だった!!」
「へへ。……それは良かった!」
「今日ぐっすり眠れそう」
「そっかそっか!」
こういう日を繰り返すと次第に問題に向き合える力になると思う。微力ながらそのための力添えができたなら幸いだ。
「明日は来るよね?」
「あ……うーん、なんか予定入った様な…どうでもいい事だった様な……」
……なんかあった気が。
忘れてしまったけど、忘れるくらいだから大した用事じゃ無いのだろう。
「んんー??大丈夫なのー?塾??」
「……ダメだ!思い出せない」
……賢明な読者はきっとわかるだろうけど、その時の私には危機感が足りてなかった。