12.二人でデート?大人の階段登っちゃう?
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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山口はキョロキョロと周りの人たちを観察した。
なるほど、結構若い人(大学生くらいのカップルだけど)も何人か居てそこまで浮いているわけでもなさそうだった。
隣の人に気付かれないように、ため息をついて人心地。
「ディナークルーズとかドレスタキシードな人達がワラワラいるかと思ってた。みんなフツーの格好だ」
「Tシャツジーパンはダメだけどココ平服だよ。そういうのは特別な式典だけだよ…多分」
「ふうん?思ったより浮いてなくてよかった……」
ケタケタと笑う少女はこの雰囲気にも特に緊張している様子はなく、前から思ってたけどお嬢様なんだろうなあと納得した。
宇内さんはちょっと変わった子。バレー部の上級生へ冗談も言うし、一年部員には気楽に遊びの誘いをして来るような感じ。
問題児共とフツーの友好関係を築いている希少生物だ。
二人で船内をウロウロする。
船とか遠足以来だなあ。なんか感動。
「某作品のサントアンヌ号みたいでしょ」
「確かに似てる〜バトルでもするの?」
「はは、バトルはできないかなあ。ここに来た目的はね、船楽しみたかったのと、夏前にバイト探そうかなあって思ったんだ」
「バイト?バイトってアルバイトのことで良いんだよね??何でこんなところに」
「どうせなら変わった業種に参加できないかなーって。チェーン店の飲食もイイけど、ダメ元で一攫千金狙います!」
「つまり金持ちぽい人に直接バイト打診か…」
「そうそう。面接ついでにできるしね」
山口は今日のデート?を振り返ってみるとまあまあレア体験連続だなと思った。
高いお店で異性と二人きりのランチも、バッティングセンターもディナークルーズも。
極め付けは情報誌応募じゃないバイト探しかー。コミュ力ある人はこういう風に時給高い仕事探すのかなあ。俺には無理…。
けど、変わった子プレゼンツ、デート入門は中々刺激的で楽しいと思った。
「宇内さんが喋っている間、俺何してたらいい?」
「んー。私と一緒に業界人的な人と喋るのもいいし、ご飯に集中しても良いけど……あ、食べる?おけおけ」
初対面にグイグイ行くのはちょっと…というジェスチャーすると察してくれた。
「じゃあドリンクチケット2枚あげる。
物販がこの階の進行方向端、展示図書館が何処かにあるから色々観てくるといいよ。船内写真は撮影オーケー」
「ほうほう」
「私の方はそんなに時間かけないから……30分後に二階デッキ集合、ジャズライブあるから一緒にみよ」
「19時から?わかったよ、地図ある?」
「うん。コレ出港前に貰ってきた。あげる」
「ありがとう」
結構見るところ多そう!
貰った地図を広げて、絶対回りたいところをピックアップ。
せっかくの機会だし出来れば全部行きたいな!
「それじゃ、またね」
「うん。また!!」
まずは船の機構が見えるところ行こう!