12.二人でデート?大人の階段登っちゃう?
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設定主人公: 宇内さん
性別:女
クラス:県立烏野高等学校 1年1組
好物:鶏肉の炭火焼き
最近の悩み事:宮城王国ではカード決済がだいたい使えないこと。さらに登校前と下校後、土日いずれも銀行が空いてないこと。
「小さな巨人」の親戚。運動は苦手。
特技は世話焼き、対年上の振る舞い、念動力の三つ。
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「次はねー、ちょっと買い物思い出した!」
「何買うの?」
「翔陽誕生日近いから、誕プレ!!」
「あ、そうなんだ。じゃあついでに俺も買おう」
「と言うわけで複合商業施設!(イオンではない)」
イオンは嶋田さんの呪詛の力で行けなくなった。
嫌ですねー、怖いですねー。
「それぞれ手分けして面白いモノ選んであげよー」
「おー!」
二手に分かれて30分後集合。
ラッピングした袋を持って出口に集合である。
「あ」
「げっ」
「げ…とは何よー?んー?」
薬局コーナーの前でマスク姿の及川さんと遭遇してしまった。
ニヤニヤ目が凄い勢いで距離詰めてきた。
はー、あってしまったなら仕方ない。
「及川さんも風邪ですか?」
「ウン。薬貰ってきて今から帰るところ〜」
「飛雄も風邪っス。仲良いですね」
「えっマジ?心底嫌すぎ…。美雪ちゃんはなんでこんなところに?」
「……日向、分かります?そうその小さい…まあまあ失礼なジェスチャーですね…彼の誕生日プレゼント買いに」
及川さんの翔陽の特徴「小さいフサフサ(よく飛ぶ)」なのか。まるでノミのような扱い。
「へえー、やっぱり女の子はマメだね。チームメイトへの心配りって大事だよね」
「えー?そういう腹黒い話じゃないですけど……」
「ねーねーせっかくだしちょっと喫茶店寄らない?」
「すみません。それはちょっと、友達と2人で来てるんです」
「良いじゃん良いじゃん。3人でもイイよー」
多分女子を想定しているな。軟派だなあ。
山口君と3人とか絶対メンドイ事になるし撒きたいな。
さっきピンサーの件気にしてたしなぁ。
「及川さんちょっと、もう少し近く」
「んー??」
「実は男子と来ているんです。ぶっちゃけデートの邪魔なのでお茶はナシです」
「………マジかぁ残念〜」
及川さんは空気は読める先輩(あえて読まない場合も多々ある)なのでこれで離れてくれるタイプなハズ。
「ところでさ、飛雄好きって言っておきながらチビちゃんの誕プレ買いにまた別の男とデートって……ひょっとして美雪ちゃん魔性の女?」
「ウワァその言い方悪意ある。全員友達です!!っつーかまだそのネタ引っ張って!」
うっかり納得しかけたけど前提がおかしいからね!
恋愛ベクトルは誰に行ってないし貰ってない。
健全な友人関係です!!
「あれー??俺と同類じゃないのー?」
「どういう括りですか違います」
「みんなに当たり障りない対応してるつもりでも、いつの間にーか泥沼やっちゃうタイプ」
「!………っ、」
「まー俺あんまり褒められた性格してないの自覚してるけどね。君も相当だよね」
なんだこの人、私の生活覗いてるのか。ちゃんと友人関係築き始めたのは高校からだから距離感測るの未だに苦手なんだよな。
……まあ、部外者から簡単に看破されるなら私が分かりやすいのか。だいたい部と変な空気になったのこの人が面倒な事言い出したからだしなあ。
あー……
「整形手術しようかな」
「!?」
「一旦顔変えてホンジュラスとか渡って、現地の人と結婚して移住権得るとかどうかな」
「嫌に具体的な蒸発方法だね!?」
「お父さんに相談しよう」
「やめてやめて、考え直して!!そんな人生の重要選択ここでしないで!」
「……冗談です」
「どこまで!?急にスン…ってなるの、やめてよね!?」
この人私にとっても結構天敵。
マジ出会いからやり直したいわー、無視方向で。
「じゃこの後も予定詰めているんで、この辺で」
「ねえねえー次の休みは俺と遊ぼーよ」
「いやです消えて」(いいですよハハ)
「え」
あ、社交辞令についに本音が。
「ちょ、ちょいちょい!こんなイケメン美男子頼れる先輩及川さんだよ!!」
ババーン!両手を広げてアッピルしてくる。
あれ?鬱陶しいぞ?
「イケメン美男子頼れる先輩に関わるとロクな事にならないとだいたいわかってきたので、今後は離れて鑑賞するカテゴリに分類します」
「人を疫病神みたいに!!」
おぉそれが言いたかった。単語出なかったんだ。
今時間何時だろうか。時計を眺める。
思いっきり無視の態度にさすがの及川さんは地団駄踏んでくれた。
「無視はやめよう!?」
「あーやっぱり思い付きで行動するんじゃ無かったわぁ……クルージングは時間決まってるから美術館だけやめようかなー……」
「ちょっマジでスルー!?え、てか何そのデートプラン。5年は早くない??社会人と付き合ってんの??」
「……スポンサー私ですよ」
「えっ背伸びしすぎじゃない?可愛げなーい」
「ダメ出しっすか。高校生らしいデートってどんなんでしょ??」
「おっ気になる?教えてあげようか?」
「い、要らないです…」
聞き捨てならん発言につい反応返した途端旗色が悪くなったきたぞ。
及川さんから後退りすると、にやけ顔で寄ってきた。
「まあそう言わずに。明日、月曜日放課後ね、迎えに行くねヨロシク」
「いやです!!!」
「頑張って風邪治すから!ヨロシクー」
肩に手をポンと置かれて、そのまま走って言い逃げされた。はやっ!!元気じゃん!!
なんだよ!最初からガン無視か前回みたいに先にダッシュ逃亡すればよかった!!
ハラタツ!よせば良いのに反応返しちゃう自分にも、看破してまんまと利用してきた及川さんの極悪さも!!
買い物別日にすればよかった!!