序章
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父と母、そして兄と何気ない毎日を過ごしていた。
父は元鬼殺隊の隊士だった。
鬼との戦いで左脚を失ったため義足になり、鬼殺隊を辞め母と出会い結婚したそうだ。
小さい頃から寝る前に父に鬼殺隊だった頃の話を聞かせてもらいながら眠りについていた。
母は優しく厳しい人で怒った顔はとても怖かったが本当に愛情深い優しい人だった。
木登りをしていて調子に乗り落ちて大怪我をした私に母は泣きながら怒り抱きしめてくれた。
兄は心の強い妹想いの人だった。
私が近所の歳上の子にいじめられた時は激怒して相手を殴りに行って
帰ってきたら泣いている私を抱きしめて「お前を守るのが兄《オレ》の役目だ」
そんな優しい兄だった。
___________________________................。
とても寒い冬の夜、突然村に鬼が現れた。
鬼は村人を一人残らず喰っていき今私の家に居る。
鬼に気がついた父が、私と兄を押入れに隠し刀を持ち戦おうとしていた。
だが、義足では踏ん張りがつかなかったのか父は呆気なく鬼に喰われた。
父の隣に居た母も喰われた。
私は目の前で両親が鬼に喰い殺される様を見て恐怖で叫びそうにが、すぐに兄が私の口を抑えこんだため声にならない悲鳴を兄の手の中にこぼす。
それからどのくらい時間が経ったのだろう。
父と母を喰い終わった鬼はのそのそと私と兄が居る押入れにニタニタわらいながら向かってくる。
あぁ。気付かれてしまった。
私や兄も父や母の様に喰い殺されてしまう。
そう絶望していた時、鬼が手を伸ばすのより先に兄が勢いよく押入れを開け私を鬼の後ろへと放り投げた。
鬼は兄を掴み大きく口を開け噛み付いた。
「陽奈 !!早く逃げろ!コイツが俺を喰ってる間に逃げろ!!」
兄は喰われた痛みに悶えながらも私に逃げろと叫ぶ
兄は自身を囮にし私を逃がそうとしているのだと瞬時に理解した。
「うるさいガキだぁ。2人ともちゃんと喰ってやるからなぁ。」
兄の言葉を聞いた鬼は相変わらず気持ち悪い笑みでニタリとわらった。
鬼が兄の首へ喰らいつき
ゴキッ!と鈍い音がして兄の首があらぬ方向に向き血しぶきがあがる。
目の前で生気の無くなった兄の姿を見て恐怖に身体が震え、ズリズリと後退る。
鬼がこちらへと振り返る
カツンッと足に何かがあたり、目線だけ音のなる方へ向けるとそれは父の刀だった。
刀を見た瞬間、父の言葉が頭をよぎる
「この刀は鬼殺隊のみが使用出来る鬼の頚を斬れる刀だ」
そうだ。父の刀は鬼を殺せる。
鬼は日輪刀と呼ばれる特殊な刀で頚を斬らないと殺せない。
そう父は私達に話してた。
この刀で鬼《コイツ》の頚を斬らないと殺される。
殺さないと殺される!殺さないと殺される!!!殺さないと!殺さないと!!
何度も殺さないとと考えているとフッと頭が真っ白になった。
___________________________................,。
「........い!おい!大丈夫か!?」
誰かに肩を揺すられ朧気に気が付く、目線だけで辺りを見渡すと両親の残骸、兄の遺体そして先程まで目の前にいた鬼が灰になり徐々に消滅している様が見えた。
自分の手に重みを感じ目線を下にすると父の刀が握られている。
何故?何故私は父の刀を握っているのか、何故鬼は消滅しているのか…。
そして私の肩を揺するこの男は誰なのか…。
わからない。何があったのだろうか。
朧気だった意識がまた薄くなっていく
私の肩を揺すっている男の瞳は燃える様な熱い瞳だった。
2020.01.30
父は元鬼殺隊の隊士だった。
鬼との戦いで左脚を失ったため義足になり、鬼殺隊を辞め母と出会い結婚したそうだ。
小さい頃から寝る前に父に鬼殺隊だった頃の話を聞かせてもらいながら眠りについていた。
母は優しく厳しい人で怒った顔はとても怖かったが本当に愛情深い優しい人だった。
木登りをしていて調子に乗り落ちて大怪我をした私に母は泣きながら怒り抱きしめてくれた。
兄は心の強い妹想いの人だった。
私が近所の歳上の子にいじめられた時は激怒して相手を殴りに行って
帰ってきたら泣いている私を抱きしめて「お前を守るのが兄《オレ》の役目だ」
そんな優しい兄だった。
___________________________................。
とても寒い冬の夜、突然村に鬼が現れた。
鬼は村人を一人残らず喰っていき今私の家に居る。
鬼に気がついた父が、私と兄を押入れに隠し刀を持ち戦おうとしていた。
だが、義足では踏ん張りがつかなかったのか父は呆気なく鬼に喰われた。
父の隣に居た母も喰われた。
私は目の前で両親が鬼に喰い殺される様を見て恐怖で叫びそうにが、すぐに兄が私の口を抑えこんだため声にならない悲鳴を兄の手の中にこぼす。
それからどのくらい時間が経ったのだろう。
父と母を喰い終わった鬼はのそのそと私と兄が居る押入れにニタニタわらいながら向かってくる。
あぁ。気付かれてしまった。
私や兄も父や母の様に喰い殺されてしまう。
そう絶望していた時、鬼が手を伸ばすのより先に兄が勢いよく押入れを開け私を鬼の後ろへと放り投げた。
鬼は兄を掴み大きく口を開け噛み付いた。
「陽奈 !!早く逃げろ!コイツが俺を喰ってる間に逃げろ!!」
兄は喰われた痛みに悶えながらも私に逃げろと叫ぶ
兄は自身を囮にし私を逃がそうとしているのだと瞬時に理解した。
「うるさいガキだぁ。2人ともちゃんと喰ってやるからなぁ。」
兄の言葉を聞いた鬼は相変わらず気持ち悪い笑みでニタリとわらった。
鬼が兄の首へ喰らいつき
ゴキッ!と鈍い音がして兄の首があらぬ方向に向き血しぶきがあがる。
目の前で生気の無くなった兄の姿を見て恐怖に身体が震え、ズリズリと後退る。
鬼がこちらへと振り返る
カツンッと足に何かがあたり、目線だけ音のなる方へ向けるとそれは父の刀だった。
刀を見た瞬間、父の言葉が頭をよぎる
「この刀は鬼殺隊のみが使用出来る鬼の頚を斬れる刀だ」
そうだ。父の刀は鬼を殺せる。
鬼は日輪刀と呼ばれる特殊な刀で頚を斬らないと殺せない。
そう父は私達に話してた。
この刀で鬼《コイツ》の頚を斬らないと殺される。
殺さないと殺される!殺さないと殺される!!!殺さないと!殺さないと!!
何度も殺さないとと考えているとフッと頭が真っ白になった。
___________________________................,。
「........い!おい!大丈夫か!?」
誰かに肩を揺すられ朧気に気が付く、目線だけで辺りを見渡すと両親の残骸、兄の遺体そして先程まで目の前にいた鬼が灰になり徐々に消滅している様が見えた。
自分の手に重みを感じ目線を下にすると父の刀が握られている。
何故?何故私は父の刀を握っているのか、何故鬼は消滅しているのか…。
そして私の肩を揺するこの男は誰なのか…。
わからない。何があったのだろうか。
朧気だった意識がまた薄くなっていく
私の肩を揺すっている男の瞳は燃える様な熱い瞳だった。
2020.01.30
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