5つのクリスマスナイト
☆まもうさ
シャンパン買ってケーキも買って、今夜はトクベツに、お山のコテージまで遠出してお泊まり!
まーもちゃんとまったり二人っきり、ホワイトクリスマスのお泊まりデートなのだ!
「開けてみて。気に入ってくれたら嬉しい。」
「――わあ!きれい…!」
まもちゃんからのプレゼントは雪の結晶みたいなネックレス。早速着けてみながら、あたしもまもちゃんにプレゼントがあったことを告げた。
実はね、あたしからもとっておきのサプライズを仕込んであったの。
「ねえ、まもちゃん?あたしからもプレゼントがあるんだけど、一体どこにあるでしょうか?」
「何だよそれ。なにか隠したの?」
「うん!宝探しだよ?」
――って、あたしが言い終わるより早く、まもちゃんは早速テラスの窓を開けた。
「ええーっ!?なんでわかるの!?」
「ふふ、分かるよ。うさ、さっきからずーっとこっちの方をチラチラ見ていたから。」
「もう少し探すフリしてくれたってイイじゃない。けち」
「だってうさ、分かりやすいから」
「ぷぅ」
「――あれ?」
「…?」
「うさ、テラスのテーブルの上に隠したよな?」
「?うん、なんで?」
「…ない。」
「ええっ!?」
テラスに積もった雪の中に隠したはずのプレゼントは、その後積もった雪に埋もれてどこに隠したのかほんとうに分からなくなってしまっていた。
「えーん、どうしよう。冷たいよぅ」
「うさ、どんな物を隠したの?」
「このくらいの四角い小さい包みでね、中にチョコが入ってるの。ひええ冷たい!こっちかなぁ。」
「うさ、冷えるから部屋に入ってろ。」
「そんなぁ。まもちゃんも風邪ひいちゃうよ。」
「大丈夫、すぐ見つけるから」
「えーん、ごめんなさい」
そんなやりとりをしている間にも、雪はどんどんふりつもる。
まもちゃんの黒い髪の上にハラハラと白い粒が落ちては溶ける。
どうしよう、こんなに探すのが大変になるなんて、思ってなかったよ…。
「――あ!あったぞ!!」
包みを取り上げたまもちゃんが雪だらけで歓声をあげた。
「さむい!はやく中に入ろう!」
「わー!良かったよぅ。まもちゃんありがと!」
大急ぎで窓を閉めて、暖炉の前に駆け込む2人。
冷たく湿ったまもちゃんのセーターに抱き寄せられて、寒かったねぇと言いながら包みを開けた。
キンキンに冷えたチョコが2人の口の中でとろりと溶ける。
「ありがとう。美味しいよ。」
「まもちゃん、鼻が赤くなってる」
「当たり前だろ。寒かったんだから。」
「ごめんっ!…えへへ、でもなんか、まもちゃん可愛い。赤鼻のトナカイさんみたい。」
「…うさ、おい、分かってるよな?」
「へ?」
「こんなに冷えたんだぞ?責任とってくれるよな?」
「まって、ちょっとまもちゃ…ひゃあ!」
暖かな暖炉の灯りに照らされながら、気がつけば胸元に着けた雪の結晶だけ残してあとはみんな床に落ち――
2人の夜は、始まったばかり。
シャンパン買ってケーキも買って、今夜はトクベツに、お山のコテージまで遠出してお泊まり!
まーもちゃんとまったり二人っきり、ホワイトクリスマスのお泊まりデートなのだ!
「開けてみて。気に入ってくれたら嬉しい。」
「――わあ!きれい…!」
まもちゃんからのプレゼントは雪の結晶みたいなネックレス。早速着けてみながら、あたしもまもちゃんにプレゼントがあったことを告げた。
実はね、あたしからもとっておきのサプライズを仕込んであったの。
「ねえ、まもちゃん?あたしからもプレゼントがあるんだけど、一体どこにあるでしょうか?」
「何だよそれ。なにか隠したの?」
「うん!宝探しだよ?」
――って、あたしが言い終わるより早く、まもちゃんは早速テラスの窓を開けた。
「ええーっ!?なんでわかるの!?」
「ふふ、分かるよ。うさ、さっきからずーっとこっちの方をチラチラ見ていたから。」
「もう少し探すフリしてくれたってイイじゃない。けち」
「だってうさ、分かりやすいから」
「ぷぅ」
「――あれ?」
「…?」
「うさ、テラスのテーブルの上に隠したよな?」
「?うん、なんで?」
「…ない。」
「ええっ!?」
テラスに積もった雪の中に隠したはずのプレゼントは、その後積もった雪に埋もれてどこに隠したのかほんとうに分からなくなってしまっていた。
「えーん、どうしよう。冷たいよぅ」
「うさ、どんな物を隠したの?」
「このくらいの四角い小さい包みでね、中にチョコが入ってるの。ひええ冷たい!こっちかなぁ。」
「うさ、冷えるから部屋に入ってろ。」
「そんなぁ。まもちゃんも風邪ひいちゃうよ。」
「大丈夫、すぐ見つけるから」
「えーん、ごめんなさい」
そんなやりとりをしている間にも、雪はどんどんふりつもる。
まもちゃんの黒い髪の上にハラハラと白い粒が落ちては溶ける。
どうしよう、こんなに探すのが大変になるなんて、思ってなかったよ…。
「――あ!あったぞ!!」
包みを取り上げたまもちゃんが雪だらけで歓声をあげた。
「さむい!はやく中に入ろう!」
「わー!良かったよぅ。まもちゃんありがと!」
大急ぎで窓を閉めて、暖炉の前に駆け込む2人。
冷たく湿ったまもちゃんのセーターに抱き寄せられて、寒かったねぇと言いながら包みを開けた。
キンキンに冷えたチョコが2人の口の中でとろりと溶ける。
「ありがとう。美味しいよ。」
「まもちゃん、鼻が赤くなってる」
「当たり前だろ。寒かったんだから。」
「ごめんっ!…えへへ、でもなんか、まもちゃん可愛い。赤鼻のトナカイさんみたい。」
「…うさ、おい、分かってるよな?」
「へ?」
「こんなに冷えたんだぞ?責任とってくれるよな?」
「まって、ちょっとまもちゃ…ひゃあ!」
暖かな暖炉の灯りに照らされながら、気がつけば胸元に着けた雪の結晶だけ残してあとはみんな床に落ち――
2人の夜は、始まったばかり。