お出かけの夜に
「どぁーっ!疲れたあー!」
熱った体を冷ますように、冷蔵庫から取り出した缶をいっきに飲み干した。
みんなと別れた後、温泉があるならせっかくだから行こう!と2人で館内の大浴場へ向かったけれど、アイツと一緒に入れたかもしれないなら狭くても内湯の方が良かったのではと、今更ながら思う。
部屋に戻ったまことは鏡の前で何やら今日買った化粧品を試してご機嫌だ。
下ろした髪がしっとりと肩にかかり、いつもよりも華奢に見える後ろ姿。
旅館の名前が入った味気ない浴衣なのに、それさえも色っぽい。
身繕いする手が落ち着いたところを見計らい、たまらず後ろから抱きしめた。
いつも付けているコロンとは少し違う。この香りは、バラではないな。
「はぁ〜長かった!」
「どっちがだよ。結構長湯してたじゃん」
「違うよ。今日一日、まことと2人きりでこうなれるまでの時間が長かった。」
抱きしめる腕にやんわりと力が入る。
「このまま、帰るまで2人きりがいい」
「ばか。何言ってんの…っ…」
「ごめん、もう無理だ。」
たまらず深く口づけた熱は、もう治めることができない。
熱った体を冷ますように、冷蔵庫から取り出した缶をいっきに飲み干した。
みんなと別れた後、温泉があるならせっかくだから行こう!と2人で館内の大浴場へ向かったけれど、アイツと一緒に入れたかもしれないなら狭くても内湯の方が良かったのではと、今更ながら思う。
部屋に戻ったまことは鏡の前で何やら今日買った化粧品を試してご機嫌だ。
下ろした髪がしっとりと肩にかかり、いつもよりも華奢に見える後ろ姿。
旅館の名前が入った味気ない浴衣なのに、それさえも色っぽい。
身繕いする手が落ち着いたところを見計らい、たまらず後ろから抱きしめた。
いつも付けているコロンとは少し違う。この香りは、バラではないな。
「はぁ〜長かった!」
「どっちがだよ。結構長湯してたじゃん」
「違うよ。今日一日、まことと2人きりでこうなれるまでの時間が長かった。」
抱きしめる腕にやんわりと力が入る。
「このまま、帰るまで2人きりがいい」
「ばか。何言ってんの…っ…」
「ごめん、もう無理だ。」
たまらず深く口づけた熱は、もう治めることができない。