浜辺のカフェテラス
「まもちゃーん!こっちこっち!」
海水浴客のいなくなった砂浜で、お団子のツインテールをなびかせながらうさぎが手を振った。9月とはいえ今年は残暑が厳しく、まだ海が恋しい。波打ち際ではしゃぐ姿にいつか靴を濡らすんじゃないかと心配していたが、案の定きゃあと悲鳴をあげて靴を脱ぎ始めた彼女に苦笑した。
(…ったく、後先考えないんだから。)
お転婆なプリンセスは「きゃー冷たい!」なんて歓声をあげながら寄せては引く波の感触を楽しんでいる。
ただそれだけなのに、どうしてこうも人々の目を奪うのだろうか。無邪気に戯れる様子に、気がつけば一緒に来た仲間たちだけでなく誰もが頬を緩めて見惚れていた。
「あっ!カニがいる!」
足元に気を取られたうさぎがちょこんと腰を低くした次の瞬間…
「うさ!後ろ‼︎」
衛の声と、バシャンという水音がほぼ同時に重なった。
「うわあ〜ん、どうしよう!」
急に来た大きめの波がうさぎの腰上まで濡らし、生地の薄いスカートが太腿に張り付いた。
「おいっ!ちょっとこっち来い!」
ぺったりと脚の線が透けた彼女の姿に周囲の視線を感じで、衛は慌てて着ていたシャツを腰に巻いてやった。
午後の日差しが眩しい浜辺で、脚のラインを露わにしたずぶ濡れの彼女とそれを抱き寄せる上裸の彼氏。うさぎを守ろうとして咄嗟に出た行動とはいえ、そんなあられもない状況に、その場にいた全員がフリーズした。
「あ…私、タオル買ってくる…っ!!」
顔を赤らめながら走り去る亜美の後をゾイサイトが追いかけていった。
「大丈夫か!?ひどいなこりゃ」
「やだ、まもちゃんシャツ脱いじゃったら…そんなカッコしてーー」
「それ言ってる場合か?お前の方が随分ひどいカッコしてるんだぞ?」
苦笑しながらうさぎの細い腰を抱き寄せると、薄いワンピース越しにひんやりと柔らかな肌が触れた。身体の奥から熱くなる衝動を抑えてコツンと額を合わせれば、波に濡れた彼女の指先が嬉しそうに裸の背中へ回されて、クスリと笑い合った。
海水浴客のいなくなった砂浜で、お団子のツインテールをなびかせながらうさぎが手を振った。9月とはいえ今年は残暑が厳しく、まだ海が恋しい。波打ち際ではしゃぐ姿にいつか靴を濡らすんじゃないかと心配していたが、案の定きゃあと悲鳴をあげて靴を脱ぎ始めた彼女に苦笑した。
(…ったく、後先考えないんだから。)
お転婆なプリンセスは「きゃー冷たい!」なんて歓声をあげながら寄せては引く波の感触を楽しんでいる。
ただそれだけなのに、どうしてこうも人々の目を奪うのだろうか。無邪気に戯れる様子に、気がつけば一緒に来た仲間たちだけでなく誰もが頬を緩めて見惚れていた。
「あっ!カニがいる!」
足元に気を取られたうさぎがちょこんと腰を低くした次の瞬間…
「うさ!後ろ‼︎」
衛の声と、バシャンという水音がほぼ同時に重なった。
「うわあ〜ん、どうしよう!」
急に来た大きめの波がうさぎの腰上まで濡らし、生地の薄いスカートが太腿に張り付いた。
「おいっ!ちょっとこっち来い!」
ぺったりと脚の線が透けた彼女の姿に周囲の視線を感じで、衛は慌てて着ていたシャツを腰に巻いてやった。
午後の日差しが眩しい浜辺で、脚のラインを露わにしたずぶ濡れの彼女とそれを抱き寄せる上裸の彼氏。うさぎを守ろうとして咄嗟に出た行動とはいえ、そんなあられもない状況に、その場にいた全員がフリーズした。
「あ…私、タオル買ってくる…っ!!」
顔を赤らめながら走り去る亜美の後をゾイサイトが追いかけていった。
「大丈夫か!?ひどいなこりゃ」
「やだ、まもちゃんシャツ脱いじゃったら…そんなカッコしてーー」
「それ言ってる場合か?お前の方が随分ひどいカッコしてるんだぞ?」
苦笑しながらうさぎの細い腰を抱き寄せると、薄いワンピース越しにひんやりと柔らかな肌が触れた。身体の奥から熱くなる衝動を抑えてコツンと額を合わせれば、波に濡れた彼女の指先が嬉しそうに裸の背中へ回されて、クスリと笑い合った。