日々のこと Z&A
「ちょっと!なに、これ!」
珍しく室内なのにマフラーを取ろうとしない彼女に何か隠してるなと感じて、強引に袖を捲るとミミズ腫れみたいな蕁麻疹
またか。。
見てるこっちが痛々しいったら。
ホントもう、どうにかならないの?
ーー思いついたのは、減感作療法
素知らぬ顔で荷物に忍ばせたラブレター。
それを見つけて真っ赤になる彼女。
「ねぇ。これ、どういうつもりで…」
「別に」
目の前で自分の手紙を読んでいる彼女。
……
…ちょっと
………
…ねぇ、ちょっと…
そんな真面目に読まないでよ!こっちまで恥ずかしくなるじゃない。
それから数時間。
未だにお互い目が合わせられていない。
そろそろ帰るね、と、立ち上がる彼女の肌は、相変わらず白くて綺麗なまま。
それはそれで、異性として見られていないのではと不安になるんだけど?
「あなたからもらうのは…嫌じゃないもの…」
絞り出したその言葉に、これは敵わないな、と苦笑した。