日々のこと Z&A

「こっち。来て。」
浴室から出ると、ぽんぽんと軽く椅子を叩きながらドライヤーを持っている彼。

よく分からないけど、こうやって私の髪を乾かすのが好きみたい。

ヘアオイルをつけられると、ドライヤーの温風と共に彼のにおいで包まれる。

あったかい。
気持ちいい。

手櫛で髪を梳く彼の指を感じながら
私もこうされることが案外好きなんだな、
なんて思いながら目を閉じた。
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