次の日から宣言通り、ジニアはハヅキに対して色々とアクションを起こしていった。
まず、朝に会えば所構わず声をかける。

｢ハヅキ先生、おはようございまあす。あ、それ見たことない服ですねえ、新しく買ったんですかあ？とても似合ってますよお｣

｢ど、どうも…（それって私の服装いつも見てるってこと？）｣

｢おはようございますう。おやあ？昨日より少し髪の毛短くなりましたかあ？｣

｢そ、うですね（前髪と傷んでた所をちょっと切っただけなんだけど…）｣

｢ハヅキ先生、どうもお〜。これ頼まれてた書類ですう。いつもより早く提出できたんですよお！どうですかあ？｣

｢は、はあ…これからも早めに出してくださいね｣

｢……あのお、それだけですかあ？｣

｢はい？それだけですけど…｣

｢ううん……おかしいなあ…ブツブツ…｣

｢？｣

またある時は、プレゼントを渡し

｢ハヅキ先生〜。これサワロ先生が作ったお菓子なんですけどお、食べますか？｣

｢え、でもそれジニア先生が貰ったんですよね？私が頂いていいんですか？｣

｢はあい。ボクもさっき食べましたし、貴女にも美味しいものを食べて欲しくてえ｣

｢はぁ、じゃあ頂きます｣

｢あ、あとクラベル先生から頂いた茶葉と、
タイム先生から貰ったムクロジのスイーツと、
セイジ先生から渡されたポケットティッシュと、ミモザ先生か｢わっ！わぁ、そ、そんなにいっぱいは結構です！！｣あれえ〜、そうですかあ？｣

そして、自分が別件で不在の時にハヅキが代理で授業をしている時には、

｢ということで、各地方によっては名前が一緒でも姿やタイプが全く違うポケモン達がいて｣

ピロン♪

｢…こういったポケモン達のことを総じて｣

ピロン♪

｢り、リージョンフォームと…｣

ピロン♪ピロン♪ピロン♪ピロン♪

｢ハヅキ先生、スマホがいっぱい鳴ってますよー？｣

｢ちょ、ちょっと急ぎの内容だったら大変だから、確認するね…｣

【ハヅキ先生、見てくださあい！こんな所にカジッチュ達が沢山群れを成してるのを見つけましたよお】

【このキュワワーのお花可愛いですよねえ、なんてお花か分かりますか？】

【ラブカスが海面から飛び出してきた所を激写しましたよお〜。美しいですねえ（以下ラブカスの画像を連投）】

｢……ロトム、授業終わるまで電源切ってお休みしてていいよ｣

｢了解ロト〜｣

数時間後、帰ってきたジニアにはクラベルのお説教が待っていた。