非凡サラリーマンが人見知りで根暗なOLと付き合うまで
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少し会わない間にハヅキさんは変わった。根本的な話し方などは変わらずだが、話す時に俯かなくなった。
自分が教えたあの方法を実践しているようで、嬉しそうに言う彼女を微笑ましく見ているとバチッと目が合った途端、頬を染めて俯いてしまった。
これも変わったことの一つだ。たまにハヅキさんと目が合うとこうなることが増えた。
(これは、意識してくれてるということでいいんだろうか?そうならいいが…)
ふわふわとした距離感を保っていたある日。
珍しくデスクワークがメインの日で、業務に使う資料を求めて資料室へと向かっていた時その途中にある会議室から、声が聞こえてきた。
会議室なのだから、声くらい聞こえるのは当たり前なのだがなにやら不穏な空気を感じる。
「……さ、………の?」
「う………?…………?」
「………?……………」
「し…………う?………こ…な……」
どんどん近づくと、女性が数名話しているようだった。しかも聞き覚えのある耳障りな甲高い声。
「だからさあ〜、ちょっと痛い目みてもらおうかなあと思ってぇ…」
「……っ?!」
「その辛気臭くて鬱陶しい前髪、折角だから私が整えてあ・げ・る。ちょっとしたイメチェンになるんだから有難く思ってよね」
「……ぅ」
「暴れたら髪以外切っちゃうかもよ?大人しくしなよぉ〜」
「い、…いや!」
(……!?)
思い切り会議室のドアを開け放って中へ入った。そこには予想通り、何時ぞやに給湯室で話し込んでいた女とその取り巻きであろう数名、そして………
「ハヅキさん!!」
取り巻きに羽交い締めにされているハヅキさんがいた。全員、驚いてこちらを見ている。喋っていた女の手にはハサミ、ハヅキさんの顔を見ると前髪は無惨にも歪に切り落とされていた。
それを見て息が詰まり、相手の女たちにどっと怒りが湧いたが落ち着かせるために深く息を吸った。
「あ、アオキさん…」
「あ、あの…こ、これは違うんですよぉ。はづきさんに前髪が邪魔だから切って欲しいって言われて……」
「私たちそれを手伝ってただけで…」
「そ、そうそう!」
女たちの言い訳を無視し、ハヅキさんに近寄る。切られた所を手で隠して俯いていて、その手は小刻みに震えていた。
「ハヅキさん、怪我はしてませんか?」
「ぁ……だ、いじょう、ぶです……」
「良かった……一応聞きますが、これは承諾なしに切られたんですよね?」
「………」(こくん)
頷いたのを確認してから女達に向き直り、
「……度が過ぎていますよ、これは警察案件になりえます」
「え、い、嫌だなぁ〜たかが髪を切ったくらいで…」
「知らないんですか?本人の許可なしに髪を切るのも立派な傷害罪になるんですよ。」
「……は?う、嘘…」
「貴女方もこの人を手伝いしましたし、共犯関係にあたりますね。……あぁ、逃げるとか考えない方がいいですよ。さっきからずっとスマホで録画していますので。」
「そ、そんな…」
「何もしなければ異動だけで済んだものを…どうしますか?通報されて前科がつくか、自主的に退職するか……どっちにしろ貴方達終わりましたね。」
「ひっ……」
「トップから言われたこともう忘れたんですか?人のせいにして逆恨みする暇があるなら、職務を全うして堅実に働いていれば良かったのに」
そう言い残して、ハヅキさんを連れて会議室から出ていった。これ以上なにかしてくることも、職場内で会うことももうないだろう。
上司へ簡単に事情を報告し、ハヅキさんに付き添う形で仕事を早退した。
あとから聞いたが、書類を他の部署へ届けに行った途中に絡まれたらしい
(そんなことをするより仕事をしろ)
自分が教えたあの方法を実践しているようで、嬉しそうに言う彼女を微笑ましく見ているとバチッと目が合った途端、頬を染めて俯いてしまった。
これも変わったことの一つだ。たまにハヅキさんと目が合うとこうなることが増えた。
(これは、意識してくれてるということでいいんだろうか?そうならいいが…)
ふわふわとした距離感を保っていたある日。
珍しくデスクワークがメインの日で、業務に使う資料を求めて資料室へと向かっていた時その途中にある会議室から、声が聞こえてきた。
会議室なのだから、声くらい聞こえるのは当たり前なのだがなにやら不穏な空気を感じる。
「……さ、………の?」
「う………?…………?」
「………?……………」
「し…………う?………こ…な……」
どんどん近づくと、女性が数名話しているようだった。しかも聞き覚えのある耳障りな甲高い声。
「だからさあ〜、ちょっと痛い目みてもらおうかなあと思ってぇ…」
「……っ?!」
「その辛気臭くて鬱陶しい前髪、折角だから私が整えてあ・げ・る。ちょっとしたイメチェンになるんだから有難く思ってよね」
「……ぅ」
「暴れたら髪以外切っちゃうかもよ?大人しくしなよぉ〜」
「い、…いや!」
(……!?)
思い切り会議室のドアを開け放って中へ入った。そこには予想通り、何時ぞやに給湯室で話し込んでいた女とその取り巻きであろう数名、そして………
「ハヅキさん!!」
取り巻きに羽交い締めにされているハヅキさんがいた。全員、驚いてこちらを見ている。喋っていた女の手にはハサミ、ハヅキさんの顔を見ると前髪は無惨にも歪に切り落とされていた。
それを見て息が詰まり、相手の女たちにどっと怒りが湧いたが落ち着かせるために深く息を吸った。
「あ、アオキさん…」
「あ、あの…こ、これは違うんですよぉ。はづきさんに前髪が邪魔だから切って欲しいって言われて……」
「私たちそれを手伝ってただけで…」
「そ、そうそう!」
女たちの言い訳を無視し、ハヅキさんに近寄る。切られた所を手で隠して俯いていて、その手は小刻みに震えていた。
「ハヅキさん、怪我はしてませんか?」
「ぁ……だ、いじょう、ぶです……」
「良かった……一応聞きますが、これは承諾なしに切られたんですよね?」
「………」(こくん)
頷いたのを確認してから女達に向き直り、
「……度が過ぎていますよ、これは警察案件になりえます」
「え、い、嫌だなぁ〜たかが髪を切ったくらいで…」
「知らないんですか?本人の許可なしに髪を切るのも立派な傷害罪になるんですよ。」
「……は?う、嘘…」
「貴女方もこの人を手伝いしましたし、共犯関係にあたりますね。……あぁ、逃げるとか考えない方がいいですよ。さっきからずっとスマホで録画していますので。」
「そ、そんな…」
「何もしなければ異動だけで済んだものを…どうしますか?通報されて前科がつくか、自主的に退職するか……どっちにしろ貴方達終わりましたね。」
「ひっ……」
「トップから言われたこともう忘れたんですか?人のせいにして逆恨みする暇があるなら、職務を全うして堅実に働いていれば良かったのに」
そう言い残して、ハヅキさんを連れて会議室から出ていった。これ以上なにかしてくることも、職場内で会うことももうないだろう。
上司へ簡単に事情を報告し、ハヅキさんに付き添う形で仕事を早退した。
あとから聞いたが、書類を他の部署へ届けに行った途中に絡まれたらしい
(そんなことをするより仕事をしろ)