SONIC BOOM
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『最後まで聴いて下さりありがとうございました!引き続き、イベントを楽しんでください』
歌が終わり、ハヅキさんは最後の挨拶をしてステージからはけていった。
それに続いて自分もその場から移動する。
たどり着いた場所は応接室。
そこはハヅキさんの控え室として使用されているとのこと。
さっきオモダカに言ったのは、ハヅキさんに会うための許可を貰えないかということをお願いしたのだ。
一応関係者のカードを下げて、応接室のドアをノックする。
中から返事が聞こえたので、そのまま声をかける。
「ハヅキさん、アオキです。」
「え?!ア、アオキくん?どうしてここに」
「オモダカに許可を貰って…あの、入っても大丈夫ですか?」
「え、えぇ、どうぞ」
「失礼します。」
こういう所にはマネージャーとか、スタッフの人とかがいるイメージがあったが中にはハヅキさん1人だけしかいなかった。
さっきの衣装のまま、紅茶を飲んで一息ついていたようだ。
「1人なんですね」
「私フリーで活動してるから、こういう準備は自分で全部やってるの」
「…それは、色々と大変では?」
「えぇ…でも、その代わり自分のやりたいようにできるから、その分自由に活動できるのよ」
「そうなんですか」
「……ねぇ、アオキくん。」
紅茶の入ったカップをテーブルに置いて、体ごとこちらに向き直った。
その顔は少し強ばっているように見えた。
「あの、…ライブ最後まで聴いてくれたのよね?」
「はい、とても良かったです。」
「ありがとう……それでその…
最後の歌なんだけど……気づいてるかもしれないけど、あの時の告白への答え…です。
今更、遅いわよね…あれから何十年も経ってるんだから「自分は」…え?」
彼女の言葉を遮って、続ける。
「自分はあの時からずっと、気持ちは変わってないです。」
「……………。」
「何度も諦めようと考えたことはありました…でも3人でいた頃を思い出す度に、
記憶の中で自分の名前を呼ぶ声や笑顔を思い出す度に、
この気持ちを消すことが出来ませんでした。
だからもう一度言わせてください。
僕は、今も昔も変わらずにハヅキちゃんが好きです。」
「……!!私も、…わたしも、ずっと好き……大好きよ……アオキくん」
泣きながら自分の胸の中へと飛び込んできたハヅキちゃんを受け止めて、
長い時間離れていた隙間を埋めるように、
その温もりを感じるために力を込めて抱き締めた。
「ハヅキちゃん、ありがとう…」
「アオキくんのその呼び方、懐かしいね」
「あ、すみません…つい、嫌でしたか?」
「ううん、寧ろ久しぶりに会った時からさん付けだったから
ちょっとだけ寂しく感じちゃった。
今の方が落ち着くわ…」
「よかった…」
少し力を抜いて、肩に手を置く。
それに気づいたハヅキちゃんは、ゆっくりと目を閉じる。
彼女の唇に指で軽く触れた後、自分も目を閉じてそっと口付けた。
end
歌が終わり、ハヅキさんは最後の挨拶をしてステージからはけていった。
それに続いて自分もその場から移動する。
たどり着いた場所は応接室。
そこはハヅキさんの控え室として使用されているとのこと。
さっきオモダカに言ったのは、ハヅキさんに会うための許可を貰えないかということをお願いしたのだ。
一応関係者のカードを下げて、応接室のドアをノックする。
中から返事が聞こえたので、そのまま声をかける。
「ハヅキさん、アオキです。」
「え?!ア、アオキくん?どうしてここに」
「オモダカに許可を貰って…あの、入っても大丈夫ですか?」
「え、えぇ、どうぞ」
「失礼します。」
こういう所にはマネージャーとか、スタッフの人とかがいるイメージがあったが中にはハヅキさん1人だけしかいなかった。
さっきの衣装のまま、紅茶を飲んで一息ついていたようだ。
「1人なんですね」
「私フリーで活動してるから、こういう準備は自分で全部やってるの」
「…それは、色々と大変では?」
「えぇ…でも、その代わり自分のやりたいようにできるから、その分自由に活動できるのよ」
「そうなんですか」
「……ねぇ、アオキくん。」
紅茶の入ったカップをテーブルに置いて、体ごとこちらに向き直った。
その顔は少し強ばっているように見えた。
「あの、…ライブ最後まで聴いてくれたのよね?」
「はい、とても良かったです。」
「ありがとう……それでその…
最後の歌なんだけど……気づいてるかもしれないけど、あの時の告白への答え…です。
今更、遅いわよね…あれから何十年も経ってるんだから「自分は」…え?」
彼女の言葉を遮って、続ける。
「自分はあの時からずっと、気持ちは変わってないです。」
「……………。」
「何度も諦めようと考えたことはありました…でも3人でいた頃を思い出す度に、
記憶の中で自分の名前を呼ぶ声や笑顔を思い出す度に、
この気持ちを消すことが出来ませんでした。
だからもう一度言わせてください。
僕は、今も昔も変わらずにハヅキちゃんが好きです。」
「……!!私も、…わたしも、ずっと好き……大好きよ……アオキくん」
泣きながら自分の胸の中へと飛び込んできたハヅキちゃんを受け止めて、
長い時間離れていた隙間を埋めるように、
その温もりを感じるために力を込めて抱き締めた。
「ハヅキちゃん、ありがとう…」
「アオキくんのその呼び方、懐かしいね」
「あ、すみません…つい、嫌でしたか?」
「ううん、寧ろ久しぶりに会った時からさん付けだったから
ちょっとだけ寂しく感じちゃった。
今の方が落ち着くわ…」
「よかった…」
少し力を抜いて、肩に手を置く。
それに気づいたハヅキちゃんは、ゆっくりと目を閉じる。
彼女の唇に指で軽く触れた後、自分も目を閉じてそっと口付けた。
end