SONIC BOOM
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翌日にカロス地方へと行くと聞いていたので、せめて見送りたかったが何時の便に旅立つのか分からず
姉であるオモダカならば知ってるのではと連絡してみたら。
『すみませんが、ハヅキからの希望で見送らないで欲しいと言われましたのでアオキには教えられません。』
『…っ、黙って見送ることも許されないんですか?』
『……この件に関しては、私もあの子の変化に気づかなかった事が原因だと思います。
だからせめて最後だけは、あの子の言う通りにしてあげようと……
分かってくださいアオキ。私もかなりショックなんです。』
『……オモダカ』
電話越しだったので分かりにくかったが、少しオモダカの声が震えていた気がしてそれ以上は何も言えなかった。
こうして、自分の初恋は儚く終わった。
あれから数十年経ち、自分は営業とジムと四天王の業務で大忙しの日々を送っていた。
相変わらずオモダカ…トップには無茶振りをされて嫌気がさすこともしばしばある。
そして、情けないことにふとした時にハヅキちゃんのことを思い出してしまう時がある。
旅立った後、メッセージを送ったりしたが、向こうから音沙汰がなく
やはり、自分には関わりたくないんだろうか…そう思うと意気地無しだが怖くてそれ以上連絡するのをやめた。
もしかしたらトップの方には連絡を取り合っているのかもしれないと思ってみたものの、本人の口からは一切彼女の話題が出たことがない。
これだけ年月が過ぎていてパルデアに戻ってこないということは、今頃カロスで相手を見つけて幸せに暮らしているのだろうか。
そう思い込むことにして、何度諦めようとしたか……でも。
(我ながら女々しいな。)
散ったはずだった初恋は、未だに自分の心の中に根付いていた。
ある日、トップに呼ばれて執務室向かうと相変わらず何を考えているか分からない
涼し気な笑みを浮かべながら口を開いた。
「わざわざ来ていただいてすみません。
折り入ってお願いがありまして」
「…なんでしょうか」
「実は今度、アカデミーの創立記念日にイベントを開催する予定なんですが、そのプログラムの中に別の地方からアーティストを招いて
ライブをしてもらおうと思っているんです。」
「……はぁ」
それと自分が呼ばれたことになんの関係があるんだ。
音楽なら自分よりもライムさんの方が適任だろうに……と、口には出さなかったが
トップには自分の言わんとしていることが分かっているみたいで「本題はここからです」と言われた。
「それで出演してくれるかまだ交渉出来ていなくてですね……明日、このパルデアに来るんですがその時に確認をしようと思いまして
一応私から交渉する予定ですが、その場にあなたもいて欲しいのです。」
「……はぁ?」
「あなたは営業部に勤務しているし、交渉技術には長けているでしょう?
私だけでは断られてしまうかもしれないので、是非ともアオキ…あなたの力を貸してください。」
ますます分からん。一体何を考えてるんだこの人は。
「いや、自分じゃ力不足では?第一、音楽はからっきしですし…」
「いいえ、これはあなたでないと駄目なんです。」
「……………」
なんだろうか、少しオモダカの声に必死さが滲んでいるような……。どうして自分にこだわるのかと不思議だが、強引なのは今に始まったことでは無いし
このままだと解放してくれなさそうなので、渋々わかりましたと承諾した。
姉であるオモダカならば知ってるのではと連絡してみたら。
『すみませんが、ハヅキからの希望で見送らないで欲しいと言われましたのでアオキには教えられません。』
『…っ、黙って見送ることも許されないんですか?』
『……この件に関しては、私もあの子の変化に気づかなかった事が原因だと思います。
だからせめて最後だけは、あの子の言う通りにしてあげようと……
分かってくださいアオキ。私もかなりショックなんです。』
『……オモダカ』
電話越しだったので分かりにくかったが、少しオモダカの声が震えていた気がしてそれ以上は何も言えなかった。
こうして、自分の初恋は儚く終わった。
あれから数十年経ち、自分は営業とジムと四天王の業務で大忙しの日々を送っていた。
相変わらずオモダカ…トップには無茶振りをされて嫌気がさすこともしばしばある。
そして、情けないことにふとした時にハヅキちゃんのことを思い出してしまう時がある。
旅立った後、メッセージを送ったりしたが、向こうから音沙汰がなく
やはり、自分には関わりたくないんだろうか…そう思うと意気地無しだが怖くてそれ以上連絡するのをやめた。
もしかしたらトップの方には連絡を取り合っているのかもしれないと思ってみたものの、本人の口からは一切彼女の話題が出たことがない。
これだけ年月が過ぎていてパルデアに戻ってこないということは、今頃カロスで相手を見つけて幸せに暮らしているのだろうか。
そう思い込むことにして、何度諦めようとしたか……でも。
(我ながら女々しいな。)
散ったはずだった初恋は、未だに自分の心の中に根付いていた。
ある日、トップに呼ばれて執務室向かうと相変わらず何を考えているか分からない
涼し気な笑みを浮かべながら口を開いた。
「わざわざ来ていただいてすみません。
折り入ってお願いがありまして」
「…なんでしょうか」
「実は今度、アカデミーの創立記念日にイベントを開催する予定なんですが、そのプログラムの中に別の地方からアーティストを招いて
ライブをしてもらおうと思っているんです。」
「……はぁ」
それと自分が呼ばれたことになんの関係があるんだ。
音楽なら自分よりもライムさんの方が適任だろうに……と、口には出さなかったが
トップには自分の言わんとしていることが分かっているみたいで「本題はここからです」と言われた。
「それで出演してくれるかまだ交渉出来ていなくてですね……明日、このパルデアに来るんですがその時に確認をしようと思いまして
一応私から交渉する予定ですが、その場にあなたもいて欲しいのです。」
「……はぁ?」
「あなたは営業部に勤務しているし、交渉技術には長けているでしょう?
私だけでは断られてしまうかもしれないので、是非ともアオキ…あなたの力を貸してください。」
ますます分からん。一体何を考えてるんだこの人は。
「いや、自分じゃ力不足では?第一、音楽はからっきしですし…」
「いいえ、これはあなたでないと駄目なんです。」
「……………」
なんだろうか、少しオモダカの声に必死さが滲んでいるような……。どうして自分にこだわるのかと不思議だが、強引なのは今に始まったことでは無いし
このままだと解放してくれなさそうなので、渋々わかりましたと承諾した。