あの人の奥さんの話。
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会議が終わり、早く気持ちを抑えてクラベル先生はエントランスへと移動する。
1階の奥にある机に向かって本を読んでいるハヅキを見つけたクラベル先生は声をかけようと近づくと、その後ろ姿がゆっくり船を漕いでいることに気づく。
(おや?)
そっと前に回ると、本を開いたまま背もたれにもたれて目を瞑っていた。
すやすやと眠るその姿に、笑みが溢れるがこのままだと体を痛めてしまうので肩をポンポンと叩いてハヅキを起こす。
「ハヅキさん…ハヅキさん、起きてください。」
「ん…あ、あら……ごめんなさい、私ったら居眠りしちゃったみたいですね」
「いえいえ、こちらこそお待たせしてしまって申し訳ございません。では、行きましょうか……お手をどうぞお嬢さん。」
「まぁ!ふふ、ありがとうございます。」
左手を差し出すクラベル先生の姿は様になっていて、ときめきながら手を出し応える。
2人寄り添って校内に入るのを受付の人は、静かに見送った。
各教室へ授業の様子を見学しつつ、時折クラベル先生へハヅキが耳元へ質問したりと
あまり見られない光景に楽しそうにしているハヅキを愛おしく見つめる。
色んな場所を見て廻り、最後は校長室へとたどり着く。
「あなたもお仕事があるのに、案内してくださってありがとうございました。」
「構いませんよ、それより歩き疲れたでしょう。こちらをどうぞ」
「ありがとうございます。」
紅茶を注いだカップを差し出して、二人に並んで椅子に座り一息つく。
1口飲んだハヅキはその味に顔が綻んだ。それに気づいたクラベル先生は「どうかしましたか?」と声をかける。
「いえ、砂糖やミルクの分量が私好みの味だなぁって…何も言わなくても、あなたには全部わかってるんだと思うと嬉しくてつい…」
「ん”ん”っ…こ、言葉にされると少し照れくさいのですが…」
「うふふ、ごめんなさい。
でも、いつだってそうして私のことを想ってくれたり、研究職に就いていた頃もですけど校長という立場を全うしようとする姿も、こうして隣で見守れて私は幸せですよ」
「ハヅキさん…」
「あ、そうだわ!実はお昼ご飯を作ってきたの、もし良ければランチご一緒してから帰ろうかと思いまして。」
と思い出したように言って持っていたバスケットの中身を見せる。中には食べやすいように切り分けたサンドウィッチやポテトサラダ、他にも色とりどりのおかずが沢山入っていた。
「おや、美味しそうですね…ですが2人で食べるには些か量が多いような」
「はい、なので…」
コンコン
「?、はい」
「クラベルさあん、僕です!ジニアと…」
「ボタンとネモとペパーも連れてきましたー!!!」
外から賑やかな声が聞こえてきて、きょとんとしているクラベル先生を見てくすくすと笑いながら
「ジニアくんにスマホでメッセージを送って呼んだの、生徒さんも来るとは思わなかったけど」と説明した。
「2人で食べるのもいいですけど、たまにはこういうのもいいんではなくて?」
「…そうですね。ジニア先生!アオイさん達もどうぞ入ってください。」
ドアノブが回り、雪崩込むように入ってきたジニア先生と生徒たちにお互いに笑い合いながら、ランチの準備を進めるのであった。
1階の奥にある机に向かって本を読んでいるハヅキを見つけたクラベル先生は声をかけようと近づくと、その後ろ姿がゆっくり船を漕いでいることに気づく。
(おや?)
そっと前に回ると、本を開いたまま背もたれにもたれて目を瞑っていた。
すやすやと眠るその姿に、笑みが溢れるがこのままだと体を痛めてしまうので肩をポンポンと叩いてハヅキを起こす。
「ハヅキさん…ハヅキさん、起きてください。」
「ん…あ、あら……ごめんなさい、私ったら居眠りしちゃったみたいですね」
「いえいえ、こちらこそお待たせしてしまって申し訳ございません。では、行きましょうか……お手をどうぞお嬢さん。」
「まぁ!ふふ、ありがとうございます。」
左手を差し出すクラベル先生の姿は様になっていて、ときめきながら手を出し応える。
2人寄り添って校内に入るのを受付の人は、静かに見送った。
各教室へ授業の様子を見学しつつ、時折クラベル先生へハヅキが耳元へ質問したりと
あまり見られない光景に楽しそうにしているハヅキを愛おしく見つめる。
色んな場所を見て廻り、最後は校長室へとたどり着く。
「あなたもお仕事があるのに、案内してくださってありがとうございました。」
「構いませんよ、それより歩き疲れたでしょう。こちらをどうぞ」
「ありがとうございます。」
紅茶を注いだカップを差し出して、二人に並んで椅子に座り一息つく。
1口飲んだハヅキはその味に顔が綻んだ。それに気づいたクラベル先生は「どうかしましたか?」と声をかける。
「いえ、砂糖やミルクの分量が私好みの味だなぁって…何も言わなくても、あなたには全部わかってるんだと思うと嬉しくてつい…」
「ん”ん”っ…こ、言葉にされると少し照れくさいのですが…」
「うふふ、ごめんなさい。
でも、いつだってそうして私のことを想ってくれたり、研究職に就いていた頃もですけど校長という立場を全うしようとする姿も、こうして隣で見守れて私は幸せですよ」
「ハヅキさん…」
「あ、そうだわ!実はお昼ご飯を作ってきたの、もし良ければランチご一緒してから帰ろうかと思いまして。」
と思い出したように言って持っていたバスケットの中身を見せる。中には食べやすいように切り分けたサンドウィッチやポテトサラダ、他にも色とりどりのおかずが沢山入っていた。
「おや、美味しそうですね…ですが2人で食べるには些か量が多いような」
「はい、なので…」
コンコン
「?、はい」
「クラベルさあん、僕です!ジニアと…」
「ボタンとネモとペパーも連れてきましたー!!!」
外から賑やかな声が聞こえてきて、きょとんとしているクラベル先生を見てくすくすと笑いながら
「ジニアくんにスマホでメッセージを送って呼んだの、生徒さんも来るとは思わなかったけど」と説明した。
「2人で食べるのもいいですけど、たまにはこういうのもいいんではなくて?」
「…そうですね。ジニア先生!アオイさん達もどうぞ入ってください。」
ドアノブが回り、雪崩込むように入ってきたジニア先生と生徒たちにお互いに笑い合いながら、ランチの準備を進めるのであった。