このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

夢小説サンプル

久々の任務がない休日。いつもの真っ黒の制服ではなく、髪を巻き、白いワンピースに身を包み、私は新宿駅の改札付近である人物が来るのを待っていた。
「悪い!待たせた!」
同じく黒い制服から私服に身を包んだ彼、虎杖悠仁は凄く申し訳なさそうな顔をしながら私の元へと駆け寄ってくる。
「大丈夫だよ。新宿駅広いもんね」
「改札一個間違えたら場所全然違うの罠すぎる」
「分かる〜」
笑いながら同意の言葉を返す。すると悠仁は無言で下から上までじーっと見つめ、ポツリと呟いた。
「今日の服似合ってんね。可愛い」
「っ……!……ありがとう。悠仁もかっこいいよ」
彼はいつもそうだ。普通なら恥ずかしいような言葉もサラリと言ってしまう。いつまで経ってもこれには慣れない。
「も、もう早く行こ!」
今日は私のわがままに付き合ってもらう日。なぜこうなったのかは、数週間前へと遡る。


〜中略〜

小麦のいい香りに釣られて一軒目に選んだパン屋さんでお互い何種類かパンを買い、二軒目に選んだタルトのお店で気になったものを一つずつ購入。そのあとも何軒か回って、ざっと一周した時にはどちらかのお腹がぐぅ、と空腹の合図を示していた。
「いただきます!」
「いただきます」
イートインスペースにていざ実食。一口食べるとお互いの目が輝き、無言で目を見合わせていた。
「これ!めっっちゃ美味い!」
「このクロワッサンも最高だよ!」
「一口交換しねぇ?」
「する!」
お互いの食べていたものを一口ずつ食べ、私たちは再度目を輝かせる。さすが流行っているお店や有名店ばかりなだけあって、抜群に味が良い。夢中になって食べていたら、ふと正面からの視線が気になり顔を上げた。すると私のことを愛おしそうに見つめる瞳と視線が交差する。
「っ〜〜!!悠仁っ!」
完全に無意識だったのか、私が顔を赤くして名前を呼んだことで、彼の頬も呼応するように赤くなる。
「ご、ごめんっ……!美味しそうに食べる××が可愛くてつい……」
「かわっ……!?黙って食べてればいいの!」
照れ隠しで食べていたスイーツを悠仁の口に押し込むと、途端に目を輝かせる。「気が逸れてよかった」という安堵と「単純で可愛いな」という愛寵から私は笑みをこぼした。
「美味しい?」
「美味い!」
大人びている部分はあれど、こうやって無邪気に喜ぶ姿はまだ幼い子どものようで、そんな姿が好きなのだとまた一つ、彼の魅力に気が付かされる。
1/5ページ