短編
にゃあにゃあ煩い声とごちゃごちゃとした騒がしい物音で不意に目が覚めた。
ベッドサイドに置いた時計を見ると時刻は丑三つ時。だいぶと遅い時間だ。
騒音もどきで妙に目が冴えてしまったし、気になって仕方が無いから音の原因の様子見に行った。
もうすっかり春で暖かくなっている筈なのに夜は寝巻きだけでは肌寒く、何も羽織ってこなかった事を後悔した。
扉の隙間からピカピカと光の漏れるリビングを覗くと案の定ギルガメッシュがゲームを夢中でしていた。
でかいソファの真ん中に陣取って傍らにジャンクフード、テーブルには炭酸飲料と完全にぐーたらモードなご様子だ。
何をやってるんだとテレビ画面に目をやると、プレイヤーであるこいつとは似ても似つかないごつい鎧を身に纏った男が幻想種じみた生き物と戦っていた。
まあ端的に言うとかの有名な狩猟ゲーをやっている訳だ。
白いワンピースみたいな寝巻きと下着以外着ていないはしたない格好だが、目は戦争中によく見かけた相手を射殺さんばかりの鋭さだ。
ただゲームをしているだけなのにそんなに真剣な顔するのか…なんて呆れては無いぞ、全然。
「おい、こんな時間までゲームしてたら体悪くするぞ。」
ギルガメッシュが手を伸ばしていたジャンクフードの袋を取り上げながら注意するとあいつは文句ありげなぶすっとした顔を見せた。
「駄犬風情が我に意見するな。それに、この程度の夜更かしで体を崩す訳なかろう?」
『我を誰だと思っている』と言いたげなその口振りで言うもんだから、俺は苦笑いで『英雄王様ですよね…』と呟くしかなかった。
ベッドサイドに置いた時計を見ると時刻は丑三つ時。だいぶと遅い時間だ。
騒音もどきで妙に目が冴えてしまったし、気になって仕方が無いから音の原因の様子見に行った。
もうすっかり春で暖かくなっている筈なのに夜は寝巻きだけでは肌寒く、何も羽織ってこなかった事を後悔した。
扉の隙間からピカピカと光の漏れるリビングを覗くと案の定ギルガメッシュがゲームを夢中でしていた。
でかいソファの真ん中に陣取って傍らにジャンクフード、テーブルには炭酸飲料と完全にぐーたらモードなご様子だ。
何をやってるんだとテレビ画面に目をやると、プレイヤーであるこいつとは似ても似つかないごつい鎧を身に纏った男が幻想種じみた生き物と戦っていた。
まあ端的に言うとかの有名な狩猟ゲーをやっている訳だ。
白いワンピースみたいな寝巻きと下着以外着ていないはしたない格好だが、目は戦争中によく見かけた相手を射殺さんばかりの鋭さだ。
ただゲームをしているだけなのにそんなに真剣な顔するのか…なんて呆れては無いぞ、全然。
「おい、こんな時間までゲームしてたら体悪くするぞ。」
ギルガメッシュが手を伸ばしていたジャンクフードの袋を取り上げながら注意するとあいつは文句ありげなぶすっとした顔を見せた。
「駄犬風情が我に意見するな。それに、この程度の夜更かしで体を崩す訳なかろう?」
『我を誰だと思っている』と言いたげなその口振りで言うもんだから、俺は苦笑いで『英雄王様ですよね…』と呟くしかなかった。