1章
名前・一人称の設定
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「フランキー、帆をよろしく!ブルックは舵を!」
「前方に大渦発見!」
「高波も迫ってるぞ!」
チョッパーとウソップが、双眼鏡を覗き込み報告する。
「ふらっと、風おこしてなんとか方向変えられない?」
「やってみてるけど…自然の風の方が強くて!」
「ゾロ!サンジくん!コーラ樽のセットはできた?」
「バッチリだ、ナミさん!」
「コックのせいで時間かかったがな」
「俺の方が多く運んだからだよ!」
「喧嘩はいいから、飛ぶわよ!みんな何かに捕まって!」
「ちょっと待って、ナミ」
ロビンが待ったをかけた。
「このままだと、高波に突っ込むことになるわよ?全員、溺れ死ぬかも…」
「え、溺れるのだけは絶対やだ!!」
ふらっとが悲鳴をあげる。
「そんなこといったって、このままじゃ…」
あたふたしているうちに、サニー号は大渦に近づいていった。
「アウ!みんなしっかり何かに捕まってろ!船から落ちなければ、大丈夫だ!サニー号は大渦ごときで壊れねェ!」
「ぎゃー!目が回るーーーー!!!!」
サニー号は渦にのまれて、勢いよく回転しはじめた。
全員、目をぎゅっと瞑ってそれに耐えた。
─────────しばらくたって、船の回転が止まった。
ようやくみんなは目を開ける。
「一体なんだったのかしら…大丈夫、チョッパー?」
「びっくりしたぞ、ロビン〜〜〜」
泣き顔のチョッパーはロビンの能力でガッチリ支えられていた。
「ゾ、ゾロ…ありがと…」
「あァ…怖くなかったか?」
ふらっとも、いつのまに来たのかゾロによって落ちないようしっかり抱きしめられていた。
「ちょっと怖かった…」
そう言って、さらにギュッと抱きつく。
「こら、そこイチャイチャしないー」
ナミに諫められた。
「へへっ、ごめん」
その時、ルフィの大声が聞こえた。
「なんだあれ!すっげー高い建物がいっぱいあるぞ!」
「え、もう島に着いたの?まだ数日はかかるはずなのに…」
半信半疑でナミはルフィの元へ行く。
「ほんとだって!船もたくさん停まってるぞ!」
「でっけー四角い箱がたくさん並んでる!」
ふらっとも外を見て…絶句した。
どこか見覚えのある、いや、実際に見たことはなくても知っている光景。
ゾロの腕をそっと押しのけて、立ち上がる。
「これは…いや…まさかね…」
「あっちは公園か!広い場所が沢山ある!」
「ヨホ、こんな光景を見るのは90年生きてきて初めてですね」
ウソップが双眼鏡を覗き込みながら言った。
「あれはなんだ?ロボットか?」
「ロボット?どこだウソップ!」
それを聞き逃さなかったフランキー、そしてチョッパーとルフィがウソップの元へ向かうのを突き飛ばしてふらっとは言った。
「ウソップ!双眼鏡貸して!!」
「いてーよふらっと、何も突き飛ばすことねェだろ!」
「ふらっともロボット好きだよな〜」
「そうじゃなくて!いやそうだけど…」
ふらっとは震える手で焦点を合わせる。
ウソップの言っていた“ロボット”が見えた。
「あれは…ガンダム…」
「ふらっと、知ってんのか?」
ウソップの言葉を無視して、さらに双眼鏡であちこち見渡す。
「あの建物…あの球体は…」
双眼鏡を下ろすと、ゆっくりとみんなの方を振り返った。
「どうしよう、みんな…私達、日本に来ちゃったみたい…」