1章
名前・一人称の設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「はい豊洲!!!」
ゆりかもめを降りた3人は、豊洲市場へと向かった。
その敷地の広さに、目を見張る。
「ずいぶん大きいわね…」
「そうだね…」
「…本当に、ここでおれ達が買い物出来るのかい?」
サンジが少し不安そうにふらっとに問いかける。
「うん、出来るはず…多分…」
「多分って…」
「だって、私ここの事詳しく知らないんだもん…でも、何とかなると思う!というか、いざという時には魔法で何とかするから任せて」
ふらっとはそう言って悪戯っぽく笑うと、杖を取り出してくるくると回してみせた。
「じゃ、行こっか!」
─────────
市場の中は、活気にあふれていた。
新鮮な魚、野菜、果物…なんでも売っている。
サンジは料理人の血が騒ぐのだろう、とても嬉しそうな顔でどんどん食材を買い込んでいった。
「…サンジくん、荷物何か持つよ」
両手いっぱいに抱えられた荷物を見かねたふらっとが声をかけたが、サンジは首を振った。
「大丈夫さ。レディに荷物持たせるわけにはいかないからね」
「でも…」
まさか本当にサンジに全部任せるわけにはいかない。自分たちがついて来た意味が無くなってしまうではないか。
少し困ってあたりを見渡したふらっとの目に、「コミュニケーションルーム」の文字が飛び込んできた。
椅子や机が設置された、休憩できるスペースのようだった。
それを見た途端に頭の中に良い案が浮かんだふらっとは、サンジをつついて言った。
「ねえ、サンジくん… 私、もう歩くの疲れちゃった」
「わ、悪ィ!買い物に夢中で全然気がつかなかった…大丈夫かい?」
実際には疲れてなどいないので、サンジが気づかないのも当然だ。
嘘をついたことを心の中で謝りながら、ふらっとは休憩スペースを指差した。
「あそこでちょっと休憩したいな」
「いい考えね、ふらっと。じゃあサンジ、これはもらっていくわね」
それを見てロビンもふらっとのしたいことが分かったのだろう。
サッとサンジの荷物を手に持つと、空いた手でふらっとの手をとり、サンジが呆気に取られている間に休憩スペースへスタスタ歩き出した。
察してくれてありがたいと思いながらも、ふらっとの頭に一つの疑問が浮かんだ。
なぜあれほど大量の荷物を受け取ったのに、自分の手を引く余裕があるのだろうか。
そう思い、ロビンの手を視線でたどる。
…沢山の腕が、肩から肘から咲いているのが目に入り、ふらっとは慌ててロビンを止めた。
「ちょ、ちょっとロビンちゃん…!腕しまってっ…」
そう言いながら、腕にかかった荷物をさっさと取っていく。
同時にあたりを見渡したが、不思議と人目につかなかったのだろうか、ロビンの腕に気付いた者はいないようだった。
もし誰かに見られていたら、騒ぎになっていただろう。
ふらっとは胸を撫で下ろした。
そして、手に待っていた荷物を休憩スペースの机の上に置く。
椅子に腰を下ろすと、慌てて追いついてきたサンジに向かって言った。
「サンジくん、私達ここで休憩してる。その間に買い物行ってきてくれないかな? 荷物も見てるから」
「でも、レディ達を置き去りにするわけには…」
「置き去りって、そんな大袈裟な。心配しなくて大丈夫だよ。攫われるわけでもないし。心配しすぎだよ」
日本は治安良いんだから!とふらっとは笑った。
「ふらっとの言うとおりよ。私達はここで待っているから、サンジは一人で買い物してきて」
「ロビンちゃんもそう言うなら…荷物は2人に任せるよ。なるべく早く帰ってくるから、待っててね〜〜〜〜!」
くるくるとハートを撒き散らしながら去っていくサンジを、2人は苦笑いしながら見送った。
ゆりかもめを降りた3人は、豊洲市場へと向かった。
その敷地の広さに、目を見張る。
「ずいぶん大きいわね…」
「そうだね…」
「…本当に、ここでおれ達が買い物出来るのかい?」
サンジが少し不安そうにふらっとに問いかける。
「うん、出来るはず…多分…」
「多分って…」
「だって、私ここの事詳しく知らないんだもん…でも、何とかなると思う!というか、いざという時には魔法で何とかするから任せて」
ふらっとはそう言って悪戯っぽく笑うと、杖を取り出してくるくると回してみせた。
「じゃ、行こっか!」
─────────
市場の中は、活気にあふれていた。
新鮮な魚、野菜、果物…なんでも売っている。
サンジは料理人の血が騒ぐのだろう、とても嬉しそうな顔でどんどん食材を買い込んでいった。
「…サンジくん、荷物何か持つよ」
両手いっぱいに抱えられた荷物を見かねたふらっとが声をかけたが、サンジは首を振った。
「大丈夫さ。レディに荷物持たせるわけにはいかないからね」
「でも…」
まさか本当にサンジに全部任せるわけにはいかない。自分たちがついて来た意味が無くなってしまうではないか。
少し困ってあたりを見渡したふらっとの目に、「コミュニケーションルーム」の文字が飛び込んできた。
椅子や机が設置された、休憩できるスペースのようだった。
それを見た途端に頭の中に良い案が浮かんだふらっとは、サンジをつついて言った。
「ねえ、サンジくん… 私、もう歩くの疲れちゃった」
「わ、悪ィ!買い物に夢中で全然気がつかなかった…大丈夫かい?」
実際には疲れてなどいないので、サンジが気づかないのも当然だ。
嘘をついたことを心の中で謝りながら、ふらっとは休憩スペースを指差した。
「あそこでちょっと休憩したいな」
「いい考えね、ふらっと。じゃあサンジ、これはもらっていくわね」
それを見てロビンもふらっとのしたいことが分かったのだろう。
サッとサンジの荷物を手に持つと、空いた手でふらっとの手をとり、サンジが呆気に取られている間に休憩スペースへスタスタ歩き出した。
察してくれてありがたいと思いながらも、ふらっとの頭に一つの疑問が浮かんだ。
なぜあれほど大量の荷物を受け取ったのに、自分の手を引く余裕があるのだろうか。
そう思い、ロビンの手を視線でたどる。
…沢山の腕が、肩から肘から咲いているのが目に入り、ふらっとは慌ててロビンを止めた。
「ちょ、ちょっとロビンちゃん…!腕しまってっ…」
そう言いながら、腕にかかった荷物をさっさと取っていく。
同時にあたりを見渡したが、不思議と人目につかなかったのだろうか、ロビンの腕に気付いた者はいないようだった。
もし誰かに見られていたら、騒ぎになっていただろう。
ふらっとは胸を撫で下ろした。
そして、手に待っていた荷物を休憩スペースの机の上に置く。
椅子に腰を下ろすと、慌てて追いついてきたサンジに向かって言った。
「サンジくん、私達ここで休憩してる。その間に買い物行ってきてくれないかな? 荷物も見てるから」
「でも、レディ達を置き去りにするわけには…」
「置き去りって、そんな大袈裟な。心配しなくて大丈夫だよ。攫われるわけでもないし。心配しすぎだよ」
日本は治安良いんだから!とふらっとは笑った。
「ふらっとの言うとおりよ。私達はここで待っているから、サンジは一人で買い物してきて」
「ロビンちゃんもそう言うなら…荷物は2人に任せるよ。なるべく早く帰ってくるから、待っててね〜〜〜〜!」
くるくるとハートを撒き散らしながら去っていくサンジを、2人は苦笑いしながら見送った。