6章 呪いにかけられても
名前・一人称の設定
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「お前は、そのロロノアとやらを探しているのか?」
「そうなの。どっか行っちゃって…」
ふらっとは、口調は努めて平静を装いながら、マレディを見つめる目線は鋭かった。
「ここにはいないぞ」
「そっか…残念」
そう言って、ふらっとは背を向ける。
…と、マレディの背後から何者かが飛び出しふらっとの背中に斬りかかった。
その刀をかい潜り、ふらっとは言う。
「背後から狙うなんて…卑怯だよ、ゾロっ!」
飛び出してきた者の顔を見なくても、ゾロだと分かった。
そして大きく飛び跳ねて後ろに下がると、マレディに向かって叫ぶ。
「やっぱりいるんじゃん!」
「チッ…」
マレディはふらっとを無視して舌打ちすると、ゾロに言った。
「…かかれ」
ゾロが無言で斬りかかってくる。
まるで生気の無い、冷たい目をして。
ふらっとはそれをひらりと避けると、その勢いのまま跳び上がってマレディに斬りかかる。
こいつを倒せばゾロは正気に戻ると思ったし、なによりゾロと戦いたくなかったのだ。
それを見抜いたのか、マレディが言った。
「おれを倒してもあいつは止まらないぞ。おれは能力者ではないからな」
「なっ…⁈」
その言葉を聞き、一瞬ふらっとの手が止まった。
その隙を逃さず、いつの間にか同じく跳び上がっていたゾロがふらっとを叩き落とす。勢いそのまま、ふらっとは地面に激突した。
「痛っ…!」
ふらっとは身を起こしながら、マレディがゾロに何事かを言うのを見た。
マレディが背を向け暗闇の向こうへ走り去っていくのが見えた。
地面に座ったままで見上げたゾロの瞳は、依然として暗いまま。
「ゾロっ…ねぇゾロ、目を覚まして!戻ってきてよ!」
ふらっとが必死で叫んでも、届かない。
「ゾロってば!」
ふらっとはよろよろしながらもなんとか立ち上がる。
それと同時に、ゾロが三本とも刀を構えた。
「ねぇ、どうすればいいの?どうすれば戻ってきてくれる?」
ふらっとは涙目になりながら必死で呼びかける。
「そっから攻撃するってことは…千八十煩悩鳳?私に防げるわけないじゃん…」
そう言いながら、少しでも衝撃を和らげるため二本の刀を構える。
…と、その時目線の端にキラリと光るものがあった。
呪玉のナイフだった。気づかぬうちに落としたのだろう、少し離れた位置から僅かな光を反射していた。
それを見て、頭の片隅に一つの考えが浮かびかけた。
…しかし、それをはっきりと認識しようとしたところに、ゾロが放った斬撃が飛んできた。
僅かな思考が、全身を襲った鋭い痛みにかき消される。
ふらっとは意識を失い、その場に崩れ落ちた。
「そうなの。どっか行っちゃって…」
ふらっとは、口調は努めて平静を装いながら、マレディを見つめる目線は鋭かった。
「ここにはいないぞ」
「そっか…残念」
そう言って、ふらっとは背を向ける。
…と、マレディの背後から何者かが飛び出しふらっとの背中に斬りかかった。
その刀をかい潜り、ふらっとは言う。
「背後から狙うなんて…卑怯だよ、ゾロっ!」
飛び出してきた者の顔を見なくても、ゾロだと分かった。
そして大きく飛び跳ねて後ろに下がると、マレディに向かって叫ぶ。
「やっぱりいるんじゃん!」
「チッ…」
マレディはふらっとを無視して舌打ちすると、ゾロに言った。
「…かかれ」
ゾロが無言で斬りかかってくる。
まるで生気の無い、冷たい目をして。
ふらっとはそれをひらりと避けると、その勢いのまま跳び上がってマレディに斬りかかる。
こいつを倒せばゾロは正気に戻ると思ったし、なによりゾロと戦いたくなかったのだ。
それを見抜いたのか、マレディが言った。
「おれを倒してもあいつは止まらないぞ。おれは能力者ではないからな」
「なっ…⁈」
その言葉を聞き、一瞬ふらっとの手が止まった。
その隙を逃さず、いつの間にか同じく跳び上がっていたゾロがふらっとを叩き落とす。勢いそのまま、ふらっとは地面に激突した。
「痛っ…!」
ふらっとは身を起こしながら、マレディがゾロに何事かを言うのを見た。
マレディが背を向け暗闇の向こうへ走り去っていくのが見えた。
地面に座ったままで見上げたゾロの瞳は、依然として暗いまま。
「ゾロっ…ねぇゾロ、目を覚まして!戻ってきてよ!」
ふらっとが必死で叫んでも、届かない。
「ゾロってば!」
ふらっとはよろよろしながらもなんとか立ち上がる。
それと同時に、ゾロが三本とも刀を構えた。
「ねぇ、どうすればいいの?どうすれば戻ってきてくれる?」
ふらっとは涙目になりながら必死で呼びかける。
「そっから攻撃するってことは…千八十煩悩鳳?私に防げるわけないじゃん…」
そう言いながら、少しでも衝撃を和らげるため二本の刀を構える。
…と、その時目線の端にキラリと光るものがあった。
呪玉のナイフだった。気づかぬうちに落としたのだろう、少し離れた位置から僅かな光を反射していた。
それを見て、頭の片隅に一つの考えが浮かびかけた。
…しかし、それをはっきりと認識しようとしたところに、ゾロが放った斬撃が飛んできた。
僅かな思考が、全身を襲った鋭い痛みにかき消される。
ふらっとは意識を失い、その場に崩れ落ちた。