6章 呪いにかけられても
名前・一人称の設定
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ふらっとは、島の最南端にたどり着いた。
ゴツゴツとした岩に打ち寄せる波。
その岩の間に、下へと続く道を見つけた。傾斜が大きく、せり出した岩のせいで足場がとても狭くなっている。
ゆっくりと、岩が崩れないように注意しながら進んだ。
しばらく歩くと、地面が平らになってきた。
顔を上げると、目の前に大きな大きな穴があった。
「ここ、かな…思ったより大きいや」
ふらっとはそっと足を踏み入れる。
数歩先に右へと折れる道があり、奥から光が漏れている。
ふらっとは道に沿って右折した。
その瞬間、目に飛び込んできたのは。
「す、ごい…なに、これ…」
宝玉が広がる空間だった。
右を見ても左を見ても、上も下もどこもかしこも宝玉で埋め尽くされている。
天井から漏れるわずかな月明かりを反射して、とても美しく輝いていた。
「ここが『宝玉の園』…すっごい…!」
広い空間、と言われてドーム状のものを想像していたのだが、実際には天井は高いものの、迷路のように複雑に入り組んでいた。
ここで取れたものが最高級の一品となる一つの要因だろう。
こんなに複雑では、少し奥へ行ってしまったら生きて出られる保証はない。
「これは、無闇に進むと迷っちゃうやつだね…迷路を抜ける必勝法は、と」
そう言って、ふらっとは右手を壁につける。
「壁に沿って歩いていけばいい…余計な道も通ることになるけど、迷うよりはマシだよね」
そう言うと右の壁に沿って歩き出した。
突き出た宝玉は鋭く尖っているものもあるので、怪我をしないように気をつけながら。
突き当たりにあたってはそのまま壁に沿って折り返し、さっき通った道を逆向きに歩き、それでも右手は絶対に離さないで、歩いていてふと気がついた。
「このまま歩いて…本当に呪玉のある場所にたどり着けるのかな」
いくら複雑とはいえ、過去この迷路を抜けたものが一人もいなかったわけではないだろう。現に今、ふらっとが迷路を辿っているように。
迷路を抜けた先が呪玉のある場所だと勝手に思い込んでいたが、果たしてそうなのか。
…そもそも、この迷路にゴールなどあるのか。
「サニーを襲った奴らがここを通った痕跡もないもんなぁ…外に出るたびにここ通ってたら大変だもんね」
地上のどこかに別の入り口があったのではないか。先にそちらを探した方がよかったのではないか。
今更ながらそんなことを考えながら、でも引き返すわけには行かないので黙々と足を動かした。
急に、そんなもやもやした気持ちをかき消すほどの禍々しい雰囲気が漂ってきて、ふらっとは顔を上げた。
「杞憂だったか。絶対、ここじゃん」
目の前には、黒々とした大扉がそびえ立っていた。
ゴツゴツとした岩に打ち寄せる波。
その岩の間に、下へと続く道を見つけた。傾斜が大きく、せり出した岩のせいで足場がとても狭くなっている。
ゆっくりと、岩が崩れないように注意しながら進んだ。
しばらく歩くと、地面が平らになってきた。
顔を上げると、目の前に大きな大きな穴があった。
「ここ、かな…思ったより大きいや」
ふらっとはそっと足を踏み入れる。
数歩先に右へと折れる道があり、奥から光が漏れている。
ふらっとは道に沿って右折した。
その瞬間、目に飛び込んできたのは。
「す、ごい…なに、これ…」
宝玉が広がる空間だった。
右を見ても左を見ても、上も下もどこもかしこも宝玉で埋め尽くされている。
天井から漏れるわずかな月明かりを反射して、とても美しく輝いていた。
「ここが『宝玉の園』…すっごい…!」
広い空間、と言われてドーム状のものを想像していたのだが、実際には天井は高いものの、迷路のように複雑に入り組んでいた。
ここで取れたものが最高級の一品となる一つの要因だろう。
こんなに複雑では、少し奥へ行ってしまったら生きて出られる保証はない。
「これは、無闇に進むと迷っちゃうやつだね…迷路を抜ける必勝法は、と」
そう言って、ふらっとは右手を壁につける。
「壁に沿って歩いていけばいい…余計な道も通ることになるけど、迷うよりはマシだよね」
そう言うと右の壁に沿って歩き出した。
突き出た宝玉は鋭く尖っているものもあるので、怪我をしないように気をつけながら。
突き当たりにあたってはそのまま壁に沿って折り返し、さっき通った道を逆向きに歩き、それでも右手は絶対に離さないで、歩いていてふと気がついた。
「このまま歩いて…本当に呪玉のある場所にたどり着けるのかな」
いくら複雑とはいえ、過去この迷路を抜けたものが一人もいなかったわけではないだろう。現に今、ふらっとが迷路を辿っているように。
迷路を抜けた先が呪玉のある場所だと勝手に思い込んでいたが、果たしてそうなのか。
…そもそも、この迷路にゴールなどあるのか。
「サニーを襲った奴らがここを通った痕跡もないもんなぁ…外に出るたびにここ通ってたら大変だもんね」
地上のどこかに別の入り口があったのではないか。先にそちらを探した方がよかったのではないか。
今更ながらそんなことを考えながら、でも引き返すわけには行かないので黙々と足を動かした。
急に、そんなもやもやした気持ちをかき消すほどの禍々しい雰囲気が漂ってきて、ふらっとは顔を上げた。
「杞憂だったか。絶対、ここじゃん」
目の前には、黒々とした大扉がそびえ立っていた。