6章 呪いにかけられても
名前・一人称の設定
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外から聞こえてきた足音は、一つではなかった。
そして、ガチャガチャと剣の音も聴こえてくる。
「敵襲…?」
2人がいるバルコニーは海側なので、陸を直視することは出来なかった。なので、急いでアクアリウムバーを抜けて、芝生甲板へと向かう。
他のクルーたちは部屋にいて気づかなかったのか、誰も出てこない。
陸を見ると、刀を構えた男たちが何人も立っていた。船へ乗り込もうとしていたのを叩き落し、2人は陸へと飛び降りる。
次々と襲い掛かる敵を、蹴って、斬って、倒していく。
その段になってようやく、騒ぎに気づいたルフィ達が顔を出した。
「サンジ、ふらっと!」
「ルフィ、こっちは大丈夫っ…!」
ルフィが声をかけたが、加勢は要らないと返事をする。
実際、敵はかなりの雑魚で、“本気モード”にならずともさくさくと倒すことができた。
そんな中、顔面に向けて振り下ろされた刀をふらっとは慌てて自分の刀で受け止める。
その刀の衝撃の強さと、目に映った緑色にふらっとは思わず目を見開いた。
「ゾ、ロ…?」
無言で、冷たい目でこちらを見下ろしてくる。
なぜ、いなくなったはずのゾロが自分と対峙しているのか。
思考が追いつかず、刀を軽く弾き返すのが精一杯だった。
「こんのクソマリモ、ふらっとちゃんに刀向けてんじゃねェよっっ!!!」
周りの敵を倒し終わったサンジが駆けつけてきたので、ふらっとは慌てて場所を入れ替わる。
サンジとゾロ、2人が向き合う形となった。
一見するといつもの喧嘩の様だが、漂う殺気はいつもは無い物。
武装色の覇気を込めて振り下ろされた刀を、同じく黒い足が受け止める。
「サンジ、くん…」
「大丈夫、止めるだけだから。ふらっとちゃんは、下がってて…」
ふらっとは、言われた通りに数歩下がる。
心配そうに2人を見つめた。
さっきふらっとに向けて振り下ろされた刀。
あれは、明らかに自分を傷つけようとしていた…
その事を思い出し、今更ながら動揺する。
「サンジくん、危ないよ!いつものゾロとは違う…!」
サンジに刀をはじき返されたゾロは、後ろへ大きく跳ね飛ぶ。
腕につけた黒布に手をかけた。
「えっ…」
サンジもふらっとも、訳がわからず動きが止まる。
その隙に、黒布をしっかりと頭へ巻いた。
ゾロとサンジの目線がぶつかる。
その右目から放たれる殺気は、明らかに、敵───それも、とても強大な───を目の前にした時と同じものだった。
「おいクソマリモ、ふざけてねェでさっさと戻ってきやがれ!ふらっとちゃんも心配して泣いてたんだぞ!!」
サンジの怒声を無視して、ゾロは刀を構える。
ふらっとは、その構えに見覚えがあった。
風車のように構えられた二本の刀、口に咥えられた和道一文字。
そこから繰り出される奥義の名を、ふらっとは、そっと呟いた。
「いちだいさんぜんだいせんせかい…」
そして、ガチャガチャと剣の音も聴こえてくる。
「敵襲…?」
2人がいるバルコニーは海側なので、陸を直視することは出来なかった。なので、急いでアクアリウムバーを抜けて、芝生甲板へと向かう。
他のクルーたちは部屋にいて気づかなかったのか、誰も出てこない。
陸を見ると、刀を構えた男たちが何人も立っていた。船へ乗り込もうとしていたのを叩き落し、2人は陸へと飛び降りる。
次々と襲い掛かる敵を、蹴って、斬って、倒していく。
その段になってようやく、騒ぎに気づいたルフィ達が顔を出した。
「サンジ、ふらっと!」
「ルフィ、こっちは大丈夫っ…!」
ルフィが声をかけたが、加勢は要らないと返事をする。
実際、敵はかなりの雑魚で、“本気モード”にならずともさくさくと倒すことができた。
そんな中、顔面に向けて振り下ろされた刀をふらっとは慌てて自分の刀で受け止める。
その刀の衝撃の強さと、目に映った緑色にふらっとは思わず目を見開いた。
「ゾ、ロ…?」
無言で、冷たい目でこちらを見下ろしてくる。
なぜ、いなくなったはずのゾロが自分と対峙しているのか。
思考が追いつかず、刀を軽く弾き返すのが精一杯だった。
「こんのクソマリモ、ふらっとちゃんに刀向けてんじゃねェよっっ!!!」
周りの敵を倒し終わったサンジが駆けつけてきたので、ふらっとは慌てて場所を入れ替わる。
サンジとゾロ、2人が向き合う形となった。
一見するといつもの喧嘩の様だが、漂う殺気はいつもは無い物。
武装色の覇気を込めて振り下ろされた刀を、同じく黒い足が受け止める。
「サンジ、くん…」
「大丈夫、止めるだけだから。ふらっとちゃんは、下がってて…」
ふらっとは、言われた通りに数歩下がる。
心配そうに2人を見つめた。
さっきふらっとに向けて振り下ろされた刀。
あれは、明らかに自分を傷つけようとしていた…
その事を思い出し、今更ながら動揺する。
「サンジくん、危ないよ!いつものゾロとは違う…!」
サンジに刀をはじき返されたゾロは、後ろへ大きく跳ね飛ぶ。
腕につけた黒布に手をかけた。
「えっ…」
サンジもふらっとも、訳がわからず動きが止まる。
その隙に、黒布をしっかりと頭へ巻いた。
ゾロとサンジの目線がぶつかる。
その右目から放たれる殺気は、明らかに、敵───それも、とても強大な───を目の前にした時と同じものだった。
「おいクソマリモ、ふざけてねェでさっさと戻ってきやがれ!ふらっとちゃんも心配して泣いてたんだぞ!!」
サンジの怒声を無視して、ゾロは刀を構える。
ふらっとは、その構えに見覚えがあった。
風車のように構えられた二本の刀、口に咥えられた和道一文字。
そこから繰り出される奥義の名を、ふらっとは、そっと呟いた。
「いちだいさんぜんだいせんせかい…」