6章 呪いにかけられても
名前・一人称の設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
店を出たふらっとは、ルンルン気分でスキップしながら船へと向かっていた。
スキップするたびに、ツインテールにした髪が揺れる。
「ふらっと、すごく嬉しそうね」
「お姉ちゃん達のおかげだよ!」
ふらっとは花が咲いたような笑顔を浮かべた。
「船に帰ったら、何をするんだっけ?」
「…ゾロに、話しかける。船番任せちゃってごめんね、ありがとう、って…」
「『今から一緒に出かけよう』って誘うのは?」
「それは、無理!ってか、帰ってきたばかりでまた出かけようって言うのはおかしいでしょっ!」
「『髪型変えてみたんだけど、似合う?』は言わないのかしら?」
「それも、無理だからっ!」
ふらっとは頬をぷうっと膨らます。
ナミとロビンがその顔を見て笑った。
それに釣られて、ふらっとも笑みをこぼした。
3人が笑いながらてくてく歩いていると、やがてサニー号が見えてきた。
「いい?船に上がったらすぐゾロに話しかけるのよ?」
「うん…」
「大丈夫よ、自信持ってね」
「うんっ…!」
心を落ち着かせるように、胸に手を当てた。
そして、髪飾りにも右手を添える。
目をギュッとつぶって、しばしじっとする。
決心したように目をぱちっと開けると、勢いよく船へと飛び乗った。
「ゾ、ゾロー!ただいまー!船番まかせちゃってごめんねー!」
甲板で昼寝か筋トレかしているだろうと思ったのだが、緑頭はどこにも見当たらない。
「あれ?上かな?」
「いいえ、展望室にはいないわ」
目を咲かせて見てくれたのだろう、ふらっとに続いて船に上ってきたロビンが言った。
「そっか…じゃあどこだろう…ゾロー?」
キッチン、風呂場、アクアリウムバー。
どこを探しても見つからない。
「あれ?どこいっちゃったんだろう…もしかして、私の帰りが遅いのに痺れを切らして出かけちゃったとか?」
「ゾロはそんなことしないわよ」
不安げな顔をするふらっとの肩に手を置いてナミが言う。
ロビンが何かを見つけて声を上げた。
「あら?これは一体…」
フォアマストにナイフが刺さっていた。
ロビンがそれをそっと引き抜く。
ふらっとはロビンのそばに駆け寄り、横から覗き込んだ。
「なんか不吉な感じがする…」
禍々しい色をした宝玉で飾られている。
刀身に何やら文字が彫ってあった。
「ロロノア・ゾロ…なんで、ゾロの名前が彫ってあるの?」
ふらっとはそこまで言って、はっと気がついた。
そばに置いてあったゲンマ島のガイドブックを勢いよくめくる。
後ろの方のページを開いた。
そこは、この島の伝説といわれるものの紹介ページだった。
そこの一つを指差し、ロビン達に見せる。
「ほら、これ…!宝玉を使った、呪術…!」
そこに描かれていたのは、今ロビンの手の中にあるものとそっくりなナイフ。
「宝玉で作られたナイフに呪力を込めることによって、人を操る?」
「うん、これは“伝説”としか書いてないけど、火のないところに煙は立たない。これが本当だとしたら…!」
ふらっとは泣きそうな顔で、言った。
「ゾロは誰かに操られて、連れて行かれたのかもっ…!」
スキップするたびに、ツインテールにした髪が揺れる。
「ふらっと、すごく嬉しそうね」
「お姉ちゃん達のおかげだよ!」
ふらっとは花が咲いたような笑顔を浮かべた。
「船に帰ったら、何をするんだっけ?」
「…ゾロに、話しかける。船番任せちゃってごめんね、ありがとう、って…」
「『今から一緒に出かけよう』って誘うのは?」
「それは、無理!ってか、帰ってきたばかりでまた出かけようって言うのはおかしいでしょっ!」
「『髪型変えてみたんだけど、似合う?』は言わないのかしら?」
「それも、無理だからっ!」
ふらっとは頬をぷうっと膨らます。
ナミとロビンがその顔を見て笑った。
それに釣られて、ふらっとも笑みをこぼした。
3人が笑いながらてくてく歩いていると、やがてサニー号が見えてきた。
「いい?船に上がったらすぐゾロに話しかけるのよ?」
「うん…」
「大丈夫よ、自信持ってね」
「うんっ…!」
心を落ち着かせるように、胸に手を当てた。
そして、髪飾りにも右手を添える。
目をギュッとつぶって、しばしじっとする。
決心したように目をぱちっと開けると、勢いよく船へと飛び乗った。
「ゾ、ゾロー!ただいまー!船番まかせちゃってごめんねー!」
甲板で昼寝か筋トレかしているだろうと思ったのだが、緑頭はどこにも見当たらない。
「あれ?上かな?」
「いいえ、展望室にはいないわ」
目を咲かせて見てくれたのだろう、ふらっとに続いて船に上ってきたロビンが言った。
「そっか…じゃあどこだろう…ゾロー?」
キッチン、風呂場、アクアリウムバー。
どこを探しても見つからない。
「あれ?どこいっちゃったんだろう…もしかして、私の帰りが遅いのに痺れを切らして出かけちゃったとか?」
「ゾロはそんなことしないわよ」
不安げな顔をするふらっとの肩に手を置いてナミが言う。
ロビンが何かを見つけて声を上げた。
「あら?これは一体…」
フォアマストにナイフが刺さっていた。
ロビンがそれをそっと引き抜く。
ふらっとはロビンのそばに駆け寄り、横から覗き込んだ。
「なんか不吉な感じがする…」
禍々しい色をした宝玉で飾られている。
刀身に何やら文字が彫ってあった。
「ロロノア・ゾロ…なんで、ゾロの名前が彫ってあるの?」
ふらっとはそこまで言って、はっと気がついた。
そばに置いてあったゲンマ島のガイドブックを勢いよくめくる。
後ろの方のページを開いた。
そこは、この島の伝説といわれるものの紹介ページだった。
そこの一つを指差し、ロビン達に見せる。
「ほら、これ…!宝玉を使った、呪術…!」
そこに描かれていたのは、今ロビンの手の中にあるものとそっくりなナイフ。
「宝玉で作られたナイフに呪力を込めることによって、人を操る?」
「うん、これは“伝説”としか書いてないけど、火のないところに煙は立たない。これが本当だとしたら…!」
ふらっとは泣きそうな顔で、言った。
「ゾロは誰かに操られて、連れて行かれたのかもっ…!」