「ルフィを捕らえたのは、おそらくここから一番近い海軍基地の海兵たち。そこの中将は、本部の言うことを聞かず勝手に行動して、問題視されているみたい」


ひとまずルフィ以外の全員が乗り込んだサニー号にて、ロビンが集めた情報を話していた。


「問題視…」

「ええ。私が聞いてきた情報では、勝手にルフィを公開処刑するとかなんとか…」

「へー、公開処刑か」

「そりゃあいい」

「公開、ん？」

「あれ？」

「「「「…公開処刑？！？！？！」」」」


クルー達はその言葉を理解するのにだいぶ時間をかけた後、一斉に叫んだ。
ダイニングは一瞬にして大混乱におちいる。


「どどどどういうこと？ルフィが公開処刑って！！！」


ふらっとがロビンに詰め寄る。


「言葉の通りよ。全世界に映像電伝虫で生中継するって」

「はああぁぁ？」

「ル、ルフィがそんな簡単に殺されるわけねェよな？」


ウソップが及び腰になりながら言う。


「海楼石で捕まっていたらどうしようもないですね」

「そんなぁ…」


大混乱の船内に、大声が響いた。


「落ち着け！」


みんなは一斉に声を発した者───ゾロの方を向く。


「落ち着けったって、どうすればいいんだよ！」

「助けに行くしかねェだろ」

「でも海軍に捕まってるんだぞ？」

「船長の命一つも助けられねェのか」

「「「！！！」」」


みんなはその言葉に一斉に息をのむ。


「ロビン、その基地の場所は」

「ここからそう遠くはないわ」

「じゃあさっさと向かうぞ。ルフィを助けに行く」


ゾロのその言葉に、大きく頷いたみんなだったが。


「作戦、立てなくていいの？」


ふらっとのその言葉にはっとなった。


「それこそルフィじゃないんだから、無計画に突っ込んだからどうなるか分かんないよ。まがりなりにもルフィが捕まってるわけだし…」

「たしかに」

「でもどうやって…」

「まずは向こうの状況を把握しなきゃ」


それなら、とロビンが一枚の紙を取り出した。


「…これは？」

「その海軍基地の地図よ」

「さっすがロビン！」


ロビンは、地図の中央の四角を指差した。


「ここが処刑台。明日の昼になったら、ここにルフィが連れてこられるわ」

「待って、これ…」


ふらっとは、その地形に見覚えがあった。


「これ、2年前のマリンフォードに似てる…」