4章 戻ってきて!
名前・一人称の設定
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その少し前。
森ではぐれたゾロは、1人で歩いていた。
「ったく…あいつら全員迷子になりやがって…」
森の中を、木を斬り倒しながら無理矢理道を作って進む。
そうこうしているうちに、城壁の前へとたどり着いた。
ルフィ達が最初にそれをみたところからはだいぶずれているので、少し歩くだけで門が見えてくるのだが、そんなことは知る由もないゾロ。
「…三百六十煩悩鳳!!!」
壁に穴を開けると、中へ入っていった。
驚くほど広い庭。
「…どこに行けばいいんだ、こりゃ…」
とりあえずルフィ達がいそうな方向へと適当に歩いていった。
「…サティ?」
そんなゾロを、窓から見つめていたサティ───ふらっとは、自分を呼ぶ声に顔を上げた。
「エルベ、どうした」
「それはこっちのセリフよ…窓の外なんか見つめて、どうしたの?急にボスのところからいなくなっちゃうし、心配したんだから」
そう言う割にはさほど心配してなさそうな顔で、窓辺のベッドの、ふらっとの横に腰を下ろす。
「何でもない、気にするな…それよりさっきの客人達はどうなった」
「トウェルが案内したわ」
そうか、とふらっとは微笑む。
「悪いな…連れてきたのは私なのに」
「気にしないで…ジャンケンに負けなければ、私が連れて行きたかったわ」
「2人ともよく働くな」
「だってボスのお役に立てる、ってとても嬉しくない?」
それなのにサティは、とエルベはふらっとの頬をつつく。
「全くそう言うのに興味ないわよね…なぜなの?」
さあ、と言いながらエルベの指をそっと退ける。
「気付いたらこうなってたな」
「もう!その気づいてたら、ってのが困るのよ!いつの間にか部屋もこんなに酷い有り様だし…」
天蓋付きのベッドが三つ置かれた小綺麗な部屋。
しかし、部屋の装飾は殆どが砕け、床に落ち、ベッドのカーテンも無残に裂けていた。
「すぐに割れるから花瓶の一つも置けやしない…」
「最近は傷つけていないからいいだろ?」
「普通はそもそも部屋の中で刀振り回したりなんかしないのよ?何でそんなことするのよ?」
「…強くならないといけない気がして」
ふらっとはそう言うと窓に背を預け上を見上げる。
「変だよな…ここにいたら戦う必要なんてあるはずがないのに」
手に持った刀をギュッと握りしめる。
「それに、さっきの客達…」
「麦わらの一味?」
「そう、彼らを見ていると何か忘れているものが思い出される気がして…混乱してきて」
「それでさっさと部屋に戻ったわけね?」
「そうだ…ほんとに変だよな。忘れているものなどあるはずがないのに。何か胸騒ぎがするんだ」
「だから窓の外を見ていたわけね…噂をすれば出てきたわよ、麦わらの一味」
ちょうど迷宮から出てきた一味にゾロが合流したところだった。
「…気になるの?」
「いや…」
「隠さなくていいのよ…今夜抜け出す?」
「…っ⁈私は別に…」
「分かってるわよ、男が気になってるわけではないのよね」
そういうと、エルベはふらっとの手を取る。
「ね、サティ、行ってきなさいよ?」
「でも…エルベとトウェルに悪いし…」
「大丈夫よ、ちゃんと誤魔化してあげるから」
さっきボスのところへ着いてきていいって言ってくれたお礼だしね、と言ってから、エルベは思い出した。
「あぁ、さすがに門番に戻らなきゃ行けないから行くわ…」
ちゃんとお洒落していくのよ、とエルベは部屋を出ながら言う。
「サティは可愛いんだから、綺麗にすればモテるわよ?何人も連れて帰ってこれるんじゃない?」
「なっ…⁈⁈」
冗談よ冗談、とエルベは手を振りながら部屋から出ていった。
ふらっとはベッドに身を投げ出す。
「麦わらの一味、か…一体なんなんだ…」
森ではぐれたゾロは、1人で歩いていた。
「ったく…あいつら全員迷子になりやがって…」
森の中を、木を斬り倒しながら無理矢理道を作って進む。
そうこうしているうちに、城壁の前へとたどり着いた。
ルフィ達が最初にそれをみたところからはだいぶずれているので、少し歩くだけで門が見えてくるのだが、そんなことは知る由もないゾロ。
「…三百六十煩悩鳳!!!」
壁に穴を開けると、中へ入っていった。
驚くほど広い庭。
「…どこに行けばいいんだ、こりゃ…」
とりあえずルフィ達がいそうな方向へと適当に歩いていった。
「…サティ?」
そんなゾロを、窓から見つめていたサティ───ふらっとは、自分を呼ぶ声に顔を上げた。
「エルベ、どうした」
「それはこっちのセリフよ…窓の外なんか見つめて、どうしたの?急にボスのところからいなくなっちゃうし、心配したんだから」
そう言う割にはさほど心配してなさそうな顔で、窓辺のベッドの、ふらっとの横に腰を下ろす。
「何でもない、気にするな…それよりさっきの客人達はどうなった」
「トウェルが案内したわ」
そうか、とふらっとは微笑む。
「悪いな…連れてきたのは私なのに」
「気にしないで…ジャンケンに負けなければ、私が連れて行きたかったわ」
「2人ともよく働くな」
「だってボスのお役に立てる、ってとても嬉しくない?」
それなのにサティは、とエルベはふらっとの頬をつつく。
「全くそう言うのに興味ないわよね…なぜなの?」
さあ、と言いながらエルベの指をそっと退ける。
「気付いたらこうなってたな」
「もう!その気づいてたら、ってのが困るのよ!いつの間にか部屋もこんなに酷い有り様だし…」
天蓋付きのベッドが三つ置かれた小綺麗な部屋。
しかし、部屋の装飾は殆どが砕け、床に落ち、ベッドのカーテンも無残に裂けていた。
「すぐに割れるから花瓶の一つも置けやしない…」
「最近は傷つけていないからいいだろ?」
「普通はそもそも部屋の中で刀振り回したりなんかしないのよ?何でそんなことするのよ?」
「…強くならないといけない気がして」
ふらっとはそう言うと窓に背を預け上を見上げる。
「変だよな…ここにいたら戦う必要なんてあるはずがないのに」
手に持った刀をギュッと握りしめる。
「それに、さっきの客達…」
「麦わらの一味?」
「そう、彼らを見ていると何か忘れているものが思い出される気がして…混乱してきて」
「それでさっさと部屋に戻ったわけね?」
「そうだ…ほんとに変だよな。忘れているものなどあるはずがないのに。何か胸騒ぎがするんだ」
「だから窓の外を見ていたわけね…噂をすれば出てきたわよ、麦わらの一味」
ちょうど迷宮から出てきた一味にゾロが合流したところだった。
「…気になるの?」
「いや…」
「隠さなくていいのよ…今夜抜け出す?」
「…っ⁈私は別に…」
「分かってるわよ、男が気になってるわけではないのよね」
そういうと、エルベはふらっとの手を取る。
「ね、サティ、行ってきなさいよ?」
「でも…エルベとトウェルに悪いし…」
「大丈夫よ、ちゃんと誤魔化してあげるから」
さっきボスのところへ着いてきていいって言ってくれたお礼だしね、と言ってから、エルベは思い出した。
「あぁ、さすがに門番に戻らなきゃ行けないから行くわ…」
ちゃんとお洒落していくのよ、とエルベは部屋を出ながら言う。
「サティは可愛いんだから、綺麗にすればモテるわよ?何人も連れて帰ってこれるんじゃない?」
「なっ…⁈⁈」
冗談よ冗談、とエルベは手を振りながら部屋から出ていった。
ふらっとはベッドに身を投げ出す。
「麦わらの一味、か…一体なんなんだ…」