4章 戻ってきて!
名前・一人称の設定
「ここが広間だ」
迷路のような城の中を抜け、一つのドアの前にたどり着いて、そう言った。
「すっげェ広い城なんだなァ…」
「ごめんなさいね、ボスの私室は城の最深部にあるから」
「簡単に入られると困るからな…じゃ、隣の控え室で待ってろ。すぐにボスが来る」
そう言って案内された隣の部屋は、こじんまりとしているものの豪華な部屋だった。
「さて、ここまで着いてきてしまったけど…」
ロビンが話を切り出した。
「あの子、間違いなくふらっとよね?」
そうだそうだと、みんながうなずく。
「でもあの喋り方といい、雰囲気といい…まるでふらっとちゃんじゃねェみたいだ」
「この島で何かされたのかもね」
「何か、って…」
ウソップが半分ビビりながら言いかけたとき、入ってきたものとは別のドアが開いた。
エルベが顔を出して言う。
「こちらへおいでなさい。ボスがいらしたわ」
一味は、扉の先へと歩をすすめる。
広間は控え室より何倍も広く、何倍も豪華な部屋だった。
「よく来たな、客人達よ」
声のする方を向くと、一段高くなったところにある玉座の上に人が座っていた。
切れ長の瞳に、床まで届きそうな長い銀髪。
なかなかに爽やかな見た目の人物だ。
しかし、“ボス”と言うにはなんだかそぐわなかった。
玉座の両側にはエルベと、また別の女が立っていて、他に人はいなかった。
「おいお前!ボスだかなんだか知らねェが、ふらっとを返せ!」
ルフィはいきなり話しかけた。
「まあまあ、ひとまず落ち着きたまえ…」
薄ら笑いを浮かべて一味を見下ろす。
「挨拶に来たのだろう?まずは名を名乗りたまえ」
「おれはルフィ!海賊王になる男だ!」
「ルフィ、か…私はジェロ。よろしくな」
「ああ!ふらっとを返せ!」
「して、その“ふらっと”とやらは一体誰のことだね?」
「おれ達の仲間だ!」
「なぜこの島にお前達の仲間がいる?ここにいるのはこの島で生まれ育ったものばかり。お前達はさっききたばかりだろう?」
「うるせェ!」
今にも殴りかかりそうになったルフィを、サンジが脚で止めた。
「ここで言い合ってても意味はねェ。一度ふらっとちゃんを見かけたんだから、何処かには必ずいるはずだ。一度出直そう」
「あァ…」
「あーそれなら」
ジェロが気怠そうに言った。
「送らせる…トウェル」
はい、と返事をして、エルベとは玉座を挟んで反対側に控えていた女が前に進みでる。
「トウェルと申します。皆さんをご案内します」
そういうと、スタスタと部屋の外へ出て行く。
こんな迷宮で取り残されてはたまらない。
一味は急いで後を追った。
迷路のような城の中を抜け、一つのドアの前にたどり着いて、そう言った。
「すっげェ広い城なんだなァ…」
「ごめんなさいね、ボスの私室は城の最深部にあるから」
「簡単に入られると困るからな…じゃ、隣の控え室で待ってろ。すぐにボスが来る」
そう言って案内された隣の部屋は、こじんまりとしているものの豪華な部屋だった。
「さて、ここまで着いてきてしまったけど…」
ロビンが話を切り出した。
「あの子、間違いなくふらっとよね?」
そうだそうだと、みんながうなずく。
「でもあの喋り方といい、雰囲気といい…まるでふらっとちゃんじゃねェみたいだ」
「この島で何かされたのかもね」
「何か、って…」
ウソップが半分ビビりながら言いかけたとき、入ってきたものとは別のドアが開いた。
エルベが顔を出して言う。
「こちらへおいでなさい。ボスがいらしたわ」
一味は、扉の先へと歩をすすめる。
広間は控え室より何倍も広く、何倍も豪華な部屋だった。
「よく来たな、客人達よ」
声のする方を向くと、一段高くなったところにある玉座の上に人が座っていた。
切れ長の瞳に、床まで届きそうな長い銀髪。
なかなかに爽やかな見た目の人物だ。
しかし、“ボス”と言うにはなんだかそぐわなかった。
玉座の両側にはエルベと、また別の女が立っていて、他に人はいなかった。
「おいお前!ボスだかなんだか知らねェが、ふらっとを返せ!」
ルフィはいきなり話しかけた。
「まあまあ、ひとまず落ち着きたまえ…」
薄ら笑いを浮かべて一味を見下ろす。
「挨拶に来たのだろう?まずは名を名乗りたまえ」
「おれはルフィ!海賊王になる男だ!」
「ルフィ、か…私はジェロ。よろしくな」
「ああ!ふらっとを返せ!」
「して、その“ふらっと”とやらは一体誰のことだね?」
「おれ達の仲間だ!」
「なぜこの島にお前達の仲間がいる?ここにいるのはこの島で生まれ育ったものばかり。お前達はさっききたばかりだろう?」
「うるせェ!」
今にも殴りかかりそうになったルフィを、サンジが脚で止めた。
「ここで言い合ってても意味はねェ。一度ふらっとちゃんを見かけたんだから、何処かには必ずいるはずだ。一度出直そう」
「あァ…」
「あーそれなら」
ジェロが気怠そうに言った。
「送らせる…トウェル」
はい、と返事をして、エルベとは玉座を挟んで反対側に控えていた女が前に進みでる。
「トウェルと申します。皆さんをご案内します」
そういうと、スタスタと部屋の外へ出て行く。
こんな迷宮で取り残されてはたまらない。
一味は急いで後を追った。