3章 魔女、そして…
名前・一人称の設定
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次の日の朝食後。
ふらっとは刀を握りしめて甲板に居た。
その隣にはナミとロビン。
見つめる視線の先には、…トレーニング中のゾロ。
「…うぅ……やっぱり自信ないよ…」
「自信持って。ただ剣術教えてって頼むだけでしょ?」
「そうだけど…」
ゾロに話しかける、という緊張に加え、断られたらどうしようという不安もあるのだ。
「むげに断ることはしないと思うわ。大丈夫よ」
「うぅ…」
そんなこんなでもじもじしていると、見られていることに気づいていたのかゾロが話しかけてきた。
「おい、お前らさっきからずっと見つめて…何の用だ」
話しかけられて思わず後ずさるふらっとを、そうはさせまいと2人で抑える。
「ふらっとがゾロにお願いがあるんですって。…ね?」
ナミがそう言うと、ゾロの視線がふらっとに刺さる。
もう後には引けない、とふらっとは覚悟を決め、ゾロの目を見つめて言った。
「… 私に、剣術を教えてください!」
そう言い、すぐに視線を下げる。
へぇ、と言いつつゾロはふらっとの持った刀を見た。
「その刀は?わざわざ買ってきたのか」
「うん、昨日お店で…」
「なかなかいい刀じゃねェか」
「そ、そう?なんかこれにピンときて」
「ピンときた…か。面白ェこと言うじゃねェか」
「えへへ…」
ふらっとは戸惑いながら微笑んだ。
まだ少し緊張はしているものの、怖い気持ちはどっかへ行ったようだ。
「じゃ、ふらっと…もう大丈夫?」
「あ、ナミちゃん、ロビンちゃんもありがとう!ゆっくりしてきていいよ!」
じゃあね、と手を振り2人が去っていく。
ふらっとは笑顔でゾロの方に向き直った。
今は、怖さよりも緊張よりも、ゾロと話せる嬉しさの方が上回っていた。