3章 魔女、そして…
名前・一人称の設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ふらっと!なんか歌え!」
「妖精の魔法見せてくれ〜!」
朝食を済ませた後。
ふらっとは、ルフィたち3人に追いかけられていた。
「歌うの恥ずかしいよ!あと妖精って呼ばないで!」
「そんなこと言うなよ!『歌う妖精』だろ?」
「勝手に決めただけじゃん…私は『魔女』がいいの!」
歌うことは好きなのだが、いざ人に聞かせるとなるとやはり恥ずかしいのだ。
「妖精」と呼ばれるのも、なんだかくすぐったくて恥ずかしい。
そうして走り回っていると、誰かにぶつかった。
「わっ、ごめん…って、ゾロ⁈」
ぶつかった衝撃に驚きも加わり、思わず床に手をつき後ろに倒れ込んでしまった。
ゾロが何かを言おうと口を開きかけたところに、ルフィの声が飛んできた。
「ゾロ、ちょうどよかった!ふらっとを捕まえてくれ!!」
固まったまま動けないでいたふらっとだったが、その言葉を聞き慌てて起き上がった。
ゾロに捕まるわけにはいかない。
ビーチチェアに座っているロビンを見つけ、そちらに向かって走る。
「ロビンちゃん!ルフィ達、止めて!!」
了解、とロビンがルフィ達の足元に手を咲かせた。
ロビンの手に足首を掴まれ、走っていた勢いそのまま地面に顔を打ち付ける。
「ごめんねルフィ達…ありがとロビンちゃん!」
無理に止めてルフィ達にもうしわけないと思いながらもロビンに駆け寄った。
「可愛いふらっとのためならお安い御用よ」
「それで?妖精ちゃんはどんな歌を聞かせてくれるのかしら?」
「もう、ナミちゃんまで…!」
「冗談よ」
ふらっとは、はぁっとため息をつきながらロビンとナミの間の芝生に座り込む。
「可愛いだの妖精だの歌姫だの…みんなに言われるの恥ずかしいんだよ…」
「だって本当に妖精みたいで可愛いんだもの…羽が生えてたら完璧ね」
「…こんな風に?」
そう言うと、ふらっとは背中にバサッと蝶のような羽をはやした。
「そうそれよ!さすが妖精」
「魔女だってば!」
食い気味にふらっとが反論する。
「はいはいわかったわよ…なんでそこまで『魔女』にこだわるの?」
「だって…私ナミちゃんたちほど可愛くないんだもん…」
「なに言ってるの、すっごく可愛いわよ」
それは、本当だった。
拗ねたような顔で膝を抱え座っているふらっとには、ロビンはもちろんナミにもない、そしてチョッパーとはちょっと違う可愛らしさがある。
「ほんとに可愛いくって…妹みたい!」
そう言って、ナミはふらっとを抱きしめる。
「いもうと…?」
「ええ、そうよ!」
「へへ、そう言われると、ちょっと嬉しいかも…でもナミ…苦しい…」
ナミの胸に押しつぶされ窒息しそうになっていたふらっとが解放されたのは、それからしばらく経ってからのことだった。
「じゃあ…たまには『お姉ちゃん』って呼んでもいい?」
「もちろん!大歓迎よ!」
「あっでもその代わり、やっぱり私を『妖精』って呼ぶのやめてね?」
「わかったわ」
それから昼食までの時間、ふらっとはナミとロビンとお喋りしながら過ごした。
可愛い妹を困らせる奴は許さないから、とナミが睨みを聞かせてくれたおかげなのか、ルフィはもう追いかけてはこなかった。
「妖精の魔法見せてくれ〜!」
朝食を済ませた後。
ふらっとは、ルフィたち3人に追いかけられていた。
「歌うの恥ずかしいよ!あと妖精って呼ばないで!」
「そんなこと言うなよ!『歌う妖精』だろ?」
「勝手に決めただけじゃん…私は『魔女』がいいの!」
歌うことは好きなのだが、いざ人に聞かせるとなるとやはり恥ずかしいのだ。
「妖精」と呼ばれるのも、なんだかくすぐったくて恥ずかしい。
そうして走り回っていると、誰かにぶつかった。
「わっ、ごめん…って、ゾロ⁈」
ぶつかった衝撃に驚きも加わり、思わず床に手をつき後ろに倒れ込んでしまった。
ゾロが何かを言おうと口を開きかけたところに、ルフィの声が飛んできた。
「ゾロ、ちょうどよかった!ふらっとを捕まえてくれ!!」
固まったまま動けないでいたふらっとだったが、その言葉を聞き慌てて起き上がった。
ゾロに捕まるわけにはいかない。
ビーチチェアに座っているロビンを見つけ、そちらに向かって走る。
「ロビンちゃん!ルフィ達、止めて!!」
了解、とロビンがルフィ達の足元に手を咲かせた。
ロビンの手に足首を掴まれ、走っていた勢いそのまま地面に顔を打ち付ける。
「ごめんねルフィ達…ありがとロビンちゃん!」
無理に止めてルフィ達にもうしわけないと思いながらもロビンに駆け寄った。
「可愛いふらっとのためならお安い御用よ」
「それで?妖精ちゃんはどんな歌を聞かせてくれるのかしら?」
「もう、ナミちゃんまで…!」
「冗談よ」
ふらっとは、はぁっとため息をつきながらロビンとナミの間の芝生に座り込む。
「可愛いだの妖精だの歌姫だの…みんなに言われるの恥ずかしいんだよ…」
「だって本当に妖精みたいで可愛いんだもの…羽が生えてたら完璧ね」
「…こんな風に?」
そう言うと、ふらっとは背中にバサッと蝶のような羽をはやした。
「そうそれよ!さすが妖精」
「魔女だってば!」
食い気味にふらっとが反論する。
「はいはいわかったわよ…なんでそこまで『魔女』にこだわるの?」
「だって…私ナミちゃんたちほど可愛くないんだもん…」
「なに言ってるの、すっごく可愛いわよ」
それは、本当だった。
拗ねたような顔で膝を抱え座っているふらっとには、ロビンはもちろんナミにもない、そしてチョッパーとはちょっと違う可愛らしさがある。
「ほんとに可愛いくって…妹みたい!」
そう言って、ナミはふらっとを抱きしめる。
「いもうと…?」
「ええ、そうよ!」
「へへ、そう言われると、ちょっと嬉しいかも…でもナミ…苦しい…」
ナミの胸に押しつぶされ窒息しそうになっていたふらっとが解放されたのは、それからしばらく経ってからのことだった。
「じゃあ…たまには『お姉ちゃん』って呼んでもいい?」
「もちろん!大歓迎よ!」
「あっでもその代わり、やっぱり私を『妖精』って呼ぶのやめてね?」
「わかったわ」
それから昼食までの時間、ふらっとはナミとロビンとお喋りしながら過ごした。
可愛い妹を困らせる奴は許さないから、とナミが睨みを聞かせてくれたおかげなのか、ルフィはもう追いかけてはこなかった。