2章 れっつ!船内探検!!
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甲板へ出ると、どこからかバイオリンの音色が聴こえてきた。ブルックがみかん畑の前でバイオリンを弾いているのだ。
「綺麗な音色…!なんの曲だろ」
気になったが、邪魔するのは悪いと思い黙って横を通り過ぎる。
「今度一緒に歌いたいなぁ…」
そんなことを呟きながら、図書室兼測量室のドアを開けた。
ちょうど、ナミが伸びをしているところが目に入った。
「あっ、ごめんナミちゃん…!邪魔しちゃったかな…」
「ちょうど描き終わったところよ!まだ船内探検してるの?」
「うん!ナミは何描いてたの?」
「海図よ!見る?」
ふらっとが机に近づくと、見やすいように椅子からどいてくれた。
「うん。…わからん!」
その場でずっこけるナミたち。
「わかんねェのかよ!」
「だって海図の読み方なんて習ったことないんだもん…」
口を尖らせながらそう言う。
「でもね、こんな細かいの描けるナミちゃんすごいよ!」
「そうかしら?これあげる!」
褒められて上機嫌になったのか、机の上にあったみかんをふらっとの手に載せた。
「いいの?ありがとう!ナミちゃんのみかん、一度食べてみたかったんだ〜!」
「いつでも食べていいわよ!お腹空いたら、勝手に木から持ってっちゃって!」
「ほんとに?わーい、ありがとう!!」
嬉しくて思わずナミに抱きついた。
ルフィはそれを羨ましそうに見つめる。
「いいな〜。おれなんて勝手にとるなって言われるのに…」
「あんたは一度に何個もとるでしょ!ふらっとは可愛いから特別よ」
そう言われてふらっとは顔を赤くした。
「可愛いだなんて、そんな…」
「そういうところも可愛いのよ」
そして、海図を片付けながら言う。
「まだ大浴場は見てないわよね?今から一緒にお風呂入る?」
「へ?今から?」
思わず変な声をあげて聞き返す。
「昨日の夜、お風呂入れなかったでしょ?」
「そうだけど、今は遠慮しとくよ…ここにある本読みたいし!」
まだお昼前だしね、とも言うと、ナミはそれ以上は言わなかった。
机の隅に置いてあったタオル等を持ち、上へ続く梯子へと向かう。
昇りながら思い出したように言った。
「あ、ここにある本ならなんでも読んでいいわよ〜誰のやつでも構わずにね」
「はーい!じゃあ、またお昼ご飯の時にね!」
じゃあね、と言いナミは上へと消えた。
本棚を見渡しながらふらっとはルフィ達に聞く。
「じゃ、私ここで本読みたいから…船内探検、終わりでいいかな?」
「いいぞ!おれは本は読まん!」
「そんな自信満々に言わなくても…」
本はつまらんだのなんだの言いつつルフィ達は部屋を出て行った。
「どれ読もうかな…」
上の方の本は手が届かないので、手近にあった面白そうな一冊を引き出す。
ベンチに腰掛け、読み始めた。
(第2章 終)