7章 ワクワク?ドキドキ?大作戦☆
名前・一人称の設定
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それから、ふらっとは毎日大忙しだった。
クルー達に──正確に言えば、ゾロを除いた男達に常に呼ばれているのだ。
ルフィ、ウソップ、チョッパーと一緒に走り回ったり釣りをしたり。
フランキーの兵器開発室で機械を作る手伝いをしたり。
ブルックの作曲の手伝いもしたり。
ご飯の前には、キッチンでサンジを手伝う。
それに、朝起きたらすぐに、ナミが髪を可愛く結んで、服も選んでくれる。
日によって変わるその格好が可愛いと、みんなが口々に褒めちぎる。
「はぁ…」
パラソルの下、ナミとロビンとおやつを食べながら、ふらっとは軽くため息をついた。
目の前にあるのは、苺のショートケーキ。
そのてっぺんに乗っかっている苺は、どこからどう見ても、他の2人のものよりも大きかった。
「あら、ため息なんてついてどうしたの?」
「あ、なんでもない…」
ナミの問いかけに、ふらっとは慌てて答える。
こんなちっぽけな事でため息をついてはいけはいと思ったからなのだが。
「悩みがあるなら、なんでも話しなさい」
「そうよ。可愛い妹が困った顔をしているのは見過ごせないわ」
ナミとロビンが優しい口調で言うので、口を開いた。
「あのね…最近みんなとたくさん遊んだり、色々お手伝いしたり…毎日騒ぎまくって動き回って、楽しいんだけど…」
「だけど?」
「…たまには本でも読んでのんびり過ごしたいな、なんて…せっかくみんなが誘ってくれるのに、我儘だよね」
「なるほど、のんびりゾロを眺めて過ごしたい、と…」
「そ、そこまでは言ってないでしょ!それに、それは無理だよ…」
「無理、ってどういうこと?」
ふらっとの言葉に、ナミが疑問符を浮かべる。
「だって…ルフィ達と甲板で遊んでる時、たまにゾロの方を見ると…なんか怖い顔でこっち睨みつけてるんだもん。多分、嫌われてるんだよ…」
「あー…」
ナミはケーキを一口、口に運びながら唸る。
「…この前は、どうだったの?」
「この前?」
「…ほら、泳ぎ方教えてもらうんだ、って言ってて結局ウソップにしがみついてた時」
数日前、ルフィ達がふらっとを泳ぎに誘ったことがあった。その時、ふらっとが実は泳げないことが発覚した。能力者であるルフィ達と同じように浮き輪を使えば良い話なのだが、せっかくなので、この機会に泳ぎを覚えることにした。
…しかし、泳ぎを教えてもらうはずだったウソップに水中でしがみつくのがやっとで、泳げるようにはならなかったのだ。
「あぁ…」
ふらっとはその時のことを思い出すと、泣きそうな顔になった。
「あのときは一段と恐かった…なんか怖〜いオーラが漂ってたし…泳げないってそんな悪いことなのかなぁ…」
ふらっとは自分で言って更に落ち込んだのか、目を潤ませて下を向いた。
「あら…これでも食べて、元気出しなさい」
そう言うとロビンは、自分のケーキの上の苺をとってふらっとの口の中に押し込んだ。
「ありがとう…少し元気出た」
「そう、良かった」
ロビンはふふっと笑って、顔を上げたふらっとの目を真っ直ぐに見据える。
「ねえふらっと、ゾロが機嫌が悪かったのは、あなたが泳げないからじゃないのよ」
「ほんと?じゃあどうして…」
「そのうち分かるわよ…ね?」
「ええ」
ロビンとナミは互いに目配せをする。
「え、なにそれ…」
教えてよ、と2人に詰め寄ったふらっとを、上から聞こえてきた声が遮った。
「ふらっとさん、おやつは食べ終わりましたか?」
ブルックだった。
「新しい曲が出来たので、宜しければ歌って頂けませんか?」
「歌…?うん、いいよ!今行く!」
歌が歌える、とふらっとの顔は一気に明るくなり、急いでケーキを口にかき込むと勢いよく階段を駆け上がっていった。
「あらあら、さっきまであんなに落ち込んでいたのに…すぐ立ち直っちゃって」
「そこがふらっとの良いところよね」
まったりと話す2人に、近づいてきた人影があった。
クルー達に──正確に言えば、ゾロを除いた男達に常に呼ばれているのだ。
ルフィ、ウソップ、チョッパーと一緒に走り回ったり釣りをしたり。
フランキーの兵器開発室で機械を作る手伝いをしたり。
ブルックの作曲の手伝いもしたり。
ご飯の前には、キッチンでサンジを手伝う。
それに、朝起きたらすぐに、ナミが髪を可愛く結んで、服も選んでくれる。
日によって変わるその格好が可愛いと、みんなが口々に褒めちぎる。
「はぁ…」
パラソルの下、ナミとロビンとおやつを食べながら、ふらっとは軽くため息をついた。
目の前にあるのは、苺のショートケーキ。
そのてっぺんに乗っかっている苺は、どこからどう見ても、他の2人のものよりも大きかった。
「あら、ため息なんてついてどうしたの?」
「あ、なんでもない…」
ナミの問いかけに、ふらっとは慌てて答える。
こんなちっぽけな事でため息をついてはいけはいと思ったからなのだが。
「悩みがあるなら、なんでも話しなさい」
「そうよ。可愛い妹が困った顔をしているのは見過ごせないわ」
ナミとロビンが優しい口調で言うので、口を開いた。
「あのね…最近みんなとたくさん遊んだり、色々お手伝いしたり…毎日騒ぎまくって動き回って、楽しいんだけど…」
「だけど?」
「…たまには本でも読んでのんびり過ごしたいな、なんて…せっかくみんなが誘ってくれるのに、我儘だよね」
「なるほど、のんびりゾロを眺めて過ごしたい、と…」
「そ、そこまでは言ってないでしょ!それに、それは無理だよ…」
「無理、ってどういうこと?」
ふらっとの言葉に、ナミが疑問符を浮かべる。
「だって…ルフィ達と甲板で遊んでる時、たまにゾロの方を見ると…なんか怖い顔でこっち睨みつけてるんだもん。多分、嫌われてるんだよ…」
「あー…」
ナミはケーキを一口、口に運びながら唸る。
「…この前は、どうだったの?」
「この前?」
「…ほら、泳ぎ方教えてもらうんだ、って言ってて結局ウソップにしがみついてた時」
数日前、ルフィ達がふらっとを泳ぎに誘ったことがあった。その時、ふらっとが実は泳げないことが発覚した。能力者であるルフィ達と同じように浮き輪を使えば良い話なのだが、せっかくなので、この機会に泳ぎを覚えることにした。
…しかし、泳ぎを教えてもらうはずだったウソップに水中でしがみつくのがやっとで、泳げるようにはならなかったのだ。
「あぁ…」
ふらっとはその時のことを思い出すと、泣きそうな顔になった。
「あのときは一段と恐かった…なんか怖〜いオーラが漂ってたし…泳げないってそんな悪いことなのかなぁ…」
ふらっとは自分で言って更に落ち込んだのか、目を潤ませて下を向いた。
「あら…これでも食べて、元気出しなさい」
そう言うとロビンは、自分のケーキの上の苺をとってふらっとの口の中に押し込んだ。
「ありがとう…少し元気出た」
「そう、良かった」
ロビンはふふっと笑って、顔を上げたふらっとの目を真っ直ぐに見据える。
「ねえふらっと、ゾロが機嫌が悪かったのは、あなたが泳げないからじゃないのよ」
「ほんと?じゃあどうして…」
「そのうち分かるわよ…ね?」
「ええ」
ロビンとナミは互いに目配せをする。
「え、なにそれ…」
教えてよ、と2人に詰め寄ったふらっとを、上から聞こえてきた声が遮った。
「ふらっとさん、おやつは食べ終わりましたか?」
ブルックだった。
「新しい曲が出来たので、宜しければ歌って頂けませんか?」
「歌…?うん、いいよ!今行く!」
歌が歌える、とふらっとの顔は一気に明るくなり、急いでケーキを口にかき込むと勢いよく階段を駆け上がっていった。
「あらあら、さっきまであんなに落ち込んでいたのに…すぐ立ち直っちゃって」
「そこがふらっとの良いところよね」
まったりと話す2人に、近づいてきた人影があった。