6章 呪いにかけられても
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数時間後。
麦わらの一味は、森の中に居た。
洞窟から程近い森の、少し開けた広場。
中心ではキャンプファイヤーが燃え盛っていた。
その周りで、楽しそうに騒ぐ人々の声。
捕まっていた男達が、宴をするからと声をかけてくれたのだ。
久しぶりに家族に会えた喜び、そして麦わらの一味への感謝も含まれていた。
完全に回復したサンジが、人々へ料理を振る舞う。恩人に働かせてたまるかと、村人達も負けずに腕を奮っていた。
ルフィ、ウソップ、チョッパーは、村の子供達とともに変顔をしながら踊りを踊っていた。
ふらっともその輪に加わりたかったのだが…ナミに止められた。
「あんたはまだ回復しきっていないんだから、やめときなさい。ほら、ここ座ってて」
「はぁい…」
ふらっとは渋々ナミとロビンの間に腰を下ろす。
差し出されたお酒のジョッキに口をつけながら、ふと思い出したようにロビンに問いかけた。
「そういえばロビンちゃん、呪玉よる呪いって結局どういうことだったの?詳しいことよく分かってなくて…」
「あれはね…元々は先人達が残した、宝を守る術だったのよ」
「昔の人が、ただの宝玉を呪玉に変えた、ということ?」
「大体あってるわ」
ロビンは微笑みながら、ふらっとに説明を始めた。
「この島は、昔から島全体で宝玉が採れる島だった。特に、南の洞窟からは上質な宝玉が採れたの。次第に技術が発展して、宝玉を一度に大量に採ることが可能になった」
「そうすると、採り過ぎでいつか宝玉がなくなっちゃう…?」
「そう。宝玉が採り尽くされることを懸念した昔の人々は、特に強い力を持つものを一箇所に集め、呪いをかけた。欲深いものがこれを採ろうと宝玉に触れた時、呪いがかかるように。そしてその言い伝えは後世に残された」
ロビンが読んだ、洞窟に置いてあった資料によると、その呪いは宝玉を外に持ち出せぬよう、洞窟に幽閉されるような物だという。
「その呪いにマレディとかいう奴もかかったわけか…!」
「ええ。呪いをかけられても少しは自分の意思が残っている。元々欲深い者だったのね、独占欲はそのまま残り、洞窟に来る人々を次々同じように呪い、労働力にして、次第に強い戦力も求めるようになった」
「それでゾロも目をつけられた、ってわけか…さっすがゾロ…強いもんなぁ…」
「あらふらっと?頬が緩んでるわよ?」
ナミがニヤニヤしながら言う。
「な、なんでもないよナミちゃん!!」
ふらっとは慌てて手を振って否定し…首を傾げた。
「あれ?でもそうすると…なんでゾロを呪いに来た誰かは外に出られたんだろ?」
「呪いの力が弱まっていたのね。もしくは、マレディ自身が呪いをかけていたのだとしたら、幽閉する呪いの方はかけていないのかも」
「そっか…なんかよく分かんないや…」
「細かいことは気にしなくて良いのよ。それより、ゾロが帰ってきてよかったじゃない!ね、ふらっと!」
ナミがふらっとの肩をバシバシと叩いた。
「それじゃあ早速…と言いたいところだけど。なんでツインテール解いたのよ?」
「だって…せっかく村の人々が宴に誘ってくれたのに、小汚い格好で行くわけにはいかないじゃん?」
ふらっとは「宴がある」との連絡を受け、サニー号を移動させた後、お風呂に入り、服も着替えてしっかり身だしなみを整えていたのだ。
髪の毛も1人ではツインテールにすることができず、結局いつもの髪型に戻していた。
「仕方ないわね…まあいいわ、とりあえず行ってらっしゃい!」
「え、どこに?」
「ゾロのところよ!ほら、あそこの端っこで1人座ってるじゃない!」
少し先に、炎の方を向いて、ちょうどここから見て横向きに座るゾロの姿があった。
「え、なんで?」
「楽しい宴なんだから、一緒にお酒でも飲んでくるのよ!ほらほら!」
ナミに急かされ、ふらっとは仕方なく立ち上がった。
といっても、ふらっともゾロのところに行きたくない訳ではないので、恐る恐るゾロの方へと歩いていく。
「ゾロ?」
近づいて、名前を呼ぶ。
「あァ?」
顔をこちらに向けることなく返事をしたゾロに、勇気を振り絞って声をかけた。
「隣…座っていい?」
「あァ」
ふらっとは返事を聞き、安心したようにゾロの左隣にちょこんと座った。
麦わらの一味は、森の中に居た。
洞窟から程近い森の、少し開けた広場。
中心ではキャンプファイヤーが燃え盛っていた。
その周りで、楽しそうに騒ぐ人々の声。
捕まっていた男達が、宴をするからと声をかけてくれたのだ。
久しぶりに家族に会えた喜び、そして麦わらの一味への感謝も含まれていた。
完全に回復したサンジが、人々へ料理を振る舞う。恩人に働かせてたまるかと、村人達も負けずに腕を奮っていた。
ルフィ、ウソップ、チョッパーは、村の子供達とともに変顔をしながら踊りを踊っていた。
ふらっともその輪に加わりたかったのだが…ナミに止められた。
「あんたはまだ回復しきっていないんだから、やめときなさい。ほら、ここ座ってて」
「はぁい…」
ふらっとは渋々ナミとロビンの間に腰を下ろす。
差し出されたお酒のジョッキに口をつけながら、ふと思い出したようにロビンに問いかけた。
「そういえばロビンちゃん、呪玉よる呪いって結局どういうことだったの?詳しいことよく分かってなくて…」
「あれはね…元々は先人達が残した、宝を守る術だったのよ」
「昔の人が、ただの宝玉を呪玉に変えた、ということ?」
「大体あってるわ」
ロビンは微笑みながら、ふらっとに説明を始めた。
「この島は、昔から島全体で宝玉が採れる島だった。特に、南の洞窟からは上質な宝玉が採れたの。次第に技術が発展して、宝玉を一度に大量に採ることが可能になった」
「そうすると、採り過ぎでいつか宝玉がなくなっちゃう…?」
「そう。宝玉が採り尽くされることを懸念した昔の人々は、特に強い力を持つものを一箇所に集め、呪いをかけた。欲深いものがこれを採ろうと宝玉に触れた時、呪いがかかるように。そしてその言い伝えは後世に残された」
ロビンが読んだ、洞窟に置いてあった資料によると、その呪いは宝玉を外に持ち出せぬよう、洞窟に幽閉されるような物だという。
「その呪いにマレディとかいう奴もかかったわけか…!」
「ええ。呪いをかけられても少しは自分の意思が残っている。元々欲深い者だったのね、独占欲はそのまま残り、洞窟に来る人々を次々同じように呪い、労働力にして、次第に強い戦力も求めるようになった」
「それでゾロも目をつけられた、ってわけか…さっすがゾロ…強いもんなぁ…」
「あらふらっと?頬が緩んでるわよ?」
ナミがニヤニヤしながら言う。
「な、なんでもないよナミちゃん!!」
ふらっとは慌てて手を振って否定し…首を傾げた。
「あれ?でもそうすると…なんでゾロを呪いに来た誰かは外に出られたんだろ?」
「呪いの力が弱まっていたのね。もしくは、マレディ自身が呪いをかけていたのだとしたら、幽閉する呪いの方はかけていないのかも」
「そっか…なんかよく分かんないや…」
「細かいことは気にしなくて良いのよ。それより、ゾロが帰ってきてよかったじゃない!ね、ふらっと!」
ナミがふらっとの肩をバシバシと叩いた。
「それじゃあ早速…と言いたいところだけど。なんでツインテール解いたのよ?」
「だって…せっかく村の人々が宴に誘ってくれたのに、小汚い格好で行くわけにはいかないじゃん?」
ふらっとは「宴がある」との連絡を受け、サニー号を移動させた後、お風呂に入り、服も着替えてしっかり身だしなみを整えていたのだ。
髪の毛も1人ではツインテールにすることができず、結局いつもの髪型に戻していた。
「仕方ないわね…まあいいわ、とりあえず行ってらっしゃい!」
「え、どこに?」
「ゾロのところよ!ほら、あそこの端っこで1人座ってるじゃない!」
少し先に、炎の方を向いて、ちょうどここから見て横向きに座るゾロの姿があった。
「え、なんで?」
「楽しい宴なんだから、一緒にお酒でも飲んでくるのよ!ほらほら!」
ナミに急かされ、ふらっとは仕方なく立ち上がった。
といっても、ふらっともゾロのところに行きたくない訳ではないので、恐る恐るゾロの方へと歩いていく。
「ゾロ?」
近づいて、名前を呼ぶ。
「あァ?」
顔をこちらに向けることなく返事をしたゾロに、勇気を振り絞って声をかけた。
「隣…座っていい?」
「あァ」
ふらっとは返事を聞き、安心したようにゾロの左隣にちょこんと座った。