【長編】メランコリック・エンジェル
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雄英高校の校門前。
オールマイトが雄英の教師に就任したニュースは全国を驚かせ連日マスコミが押し寄せる騒ぎになっていた。
そんなマスコミで賑わう校門前に小汚い男ー相澤消太と黒いマントを目深に被った謎の人物が現れた。
異彩を放つ2人組に若干引きつつもマスコミは少しでもオールマイトの情報を得る為怪しすぎるその2人組にも声をかける。
「オールマイトに直接お話を聞きたいのですが!!」
「彼は今日非番です。授業の妨げになるんでお引き取りください」
「あなた小汚すぎません?!」
マスコミの声をいなしつつズンズンと校門へ向かって歩く相澤達。
そこへちょうど轟が登校してきた。
「相澤先生おはようございます。...その横の怪しいマントは何ですか?」
「轟か。ちょうどいいところに。コイツを教室まで連れて行ってやってくれ」
そう言って謎マントを轟に向かって差し出すと謎マントの周りに花が舞ったようなオーラが見えた気がした。
轟はそのオーラに見覚えがあった。同じクラスの甦世風治烏が喜んでいる時、たまに見えるやつだ。
何故彼女がこんな怪しげなマントを被って登校を...?
とりあえず相澤に言われた通り一緒に教室へ向かおうと轟は謎マント改め治烏の手を引こうとする。しかし同時にマスコミの1人が治烏のマントを掴んだ。
「イケメン君となんだか怪しいあなた!ちょっとでいいのでオールマイトの...」
と言いかけている途中、グイッと引かれたマントに引っ張られる形で目深に被っていたフードが脱げてしまった。
隣にいた相澤は「あちゃー」と面倒くさそうに顔を手で覆う。
「え、あなたもしかして...『憂いを帯びた天使 』?!?!」
マスコミの1人の声に、他のマスコミたちも反応する。
「嘘だろ、なんでこんなとこに『憂いを帯びた天使 』が?!」
「最近姿を見せないと思ったら雄英に通っていたのか!!これは大スクープだぞ!!!」
オールマイトの話題を欲しがっていたはずのマスコミたちは一気に治烏の周りに群がる。
「いつの間に雄英に通ってたの!?」
「最近救護活動の手伝いに訪れないのは学校が忙しいからですか?!?!」
「なぜ眼鏡を!?髪色も少し違うしもしかして高校デビューですか!?!?」
「とりあえず何でもいいから目線ちょうだい!!」
「ひ、人違いですぅ...」
マスコミの勢いに押され目を回している治烏。
相澤は仕方なく捕縛布を使い、治烏とマスコミの距離を開く。
そして「轟!走れ!」と治烏を轟に託した。
轟に手を引かれて校門をくぐる治烏を相澤の捕縛布から逃れたマスコミの1人が追いかけようとすると校門から「ピー」と電子音がし、何層にもなる壁が出現した。
雄英バリアと呼ばれるセキュリティシステムが発動したのだ。
学校の敷地内に入ったことで追っ手は来なくなり、治烏は緊張の糸が解れてその場にへたり込んだ。
「はぁ...はぁ....ありがとう轟くん。助かったよ...」
「なんでそんな格好してんのかと思ったらマスコミ対策か」
「そうそう、いつもは早めに学校に来て保健室とかで時間を潰してたんだけど今日はちょっと寝坊しちゃって...この時間は校門前にマスコミの人が多いからって相澤先生がわざわざ迎えに来てくれたの」
数回深呼吸をして落ち着いてきた治烏は轟の手を借りて立ち上がり、教室へ向かって歩き出した。
「そういやなんで眼鏡かけてんだ...?目悪かったのか?」
「いや、視力は良い方なんだけどね、相澤先生が『お前が出て行ったら確実に騒ぎになるから変装しろ』って言うから...変装といえばメガネかなって!...でも『そんなんじゃ即バレすんだろ舐めてんのか』って叩かれてこの謎マント被せられた.........。」
「それは....相澤先生に賛成だな.......」
「えぇ?!そんな、轟くんまで?!?!」
轟は自分の味方だと思っていた治烏は『ガーンッ』とショックを受ける。
「実際さっきもメガネだけじゃバレてただろ」
「そうだった...!おかしいな、漫画ではメガネかけただけでバレなくなってたのに....」
「(それは漫画だからじゃ....?)」
「メガネじゃなくてサングラスなら大丈夫なのかな...」
真剣にズレたことを言う治烏に轟は冷静に「目元だけどうにかする方法から離れた方が良いと思うぞ。」とつっこむのであった。
そうこうしているうちに2人は教室に着き、治烏のメガネ姿に「天使ちゃんイメチェンかな?!メガネ姿もめっちゃ可愛くない??」と興奮する者や謎マント姿に「黒衣を纏いし天使.....」と呟く者が居たとか...。
その日「『憂いを帯びた天使 』、まさかの雄英高校に進学?!メガネ姿でイケメンに手を引かれて登校!」というニュースが世間を賑わせた。
オールマイトが雄英の教師に就任したニュースは全国を驚かせ連日マスコミが押し寄せる騒ぎになっていた。
そんなマスコミで賑わう校門前に小汚い男ー相澤消太と黒いマントを目深に被った謎の人物が現れた。
異彩を放つ2人組に若干引きつつもマスコミは少しでもオールマイトの情報を得る為怪しすぎるその2人組にも声をかける。
「オールマイトに直接お話を聞きたいのですが!!」
「彼は今日非番です。授業の妨げになるんでお引き取りください」
「あなた小汚すぎません?!」
マスコミの声をいなしつつズンズンと校門へ向かって歩く相澤達。
そこへちょうど轟が登校してきた。
「相澤先生おはようございます。...その横の怪しいマントは何ですか?」
「轟か。ちょうどいいところに。コイツを教室まで連れて行ってやってくれ」
そう言って謎マントを轟に向かって差し出すと謎マントの周りに花が舞ったようなオーラが見えた気がした。
轟はそのオーラに見覚えがあった。同じクラスの甦世風治烏が喜んでいる時、たまに見えるやつだ。
何故彼女がこんな怪しげなマントを被って登校を...?
とりあえず相澤に言われた通り一緒に教室へ向かおうと轟は謎マント改め治烏の手を引こうとする。しかし同時にマスコミの1人が治烏のマントを掴んだ。
「イケメン君となんだか怪しいあなた!ちょっとでいいのでオールマイトの...」
と言いかけている途中、グイッと引かれたマントに引っ張られる形で目深に被っていたフードが脱げてしまった。
隣にいた相澤は「あちゃー」と面倒くさそうに顔を手で覆う。
「え、あなたもしかして...『
マスコミの1人の声に、他のマスコミたちも反応する。
「嘘だろ、なんでこんなとこに『
「最近姿を見せないと思ったら雄英に通っていたのか!!これは大スクープだぞ!!!」
オールマイトの話題を欲しがっていたはずのマスコミたちは一気に治烏の周りに群がる。
「いつの間に雄英に通ってたの!?」
「最近救護活動の手伝いに訪れないのは学校が忙しいからですか?!?!」
「なぜ眼鏡を!?髪色も少し違うしもしかして高校デビューですか!?!?」
「とりあえず何でもいいから目線ちょうだい!!」
「ひ、人違いですぅ...」
マスコミの勢いに押され目を回している治烏。
相澤は仕方なく捕縛布を使い、治烏とマスコミの距離を開く。
そして「轟!走れ!」と治烏を轟に託した。
轟に手を引かれて校門をくぐる治烏を相澤の捕縛布から逃れたマスコミの1人が追いかけようとすると校門から「ピー」と電子音がし、何層にもなる壁が出現した。
雄英バリアと呼ばれるセキュリティシステムが発動したのだ。
学校の敷地内に入ったことで追っ手は来なくなり、治烏は緊張の糸が解れてその場にへたり込んだ。
「はぁ...はぁ....ありがとう轟くん。助かったよ...」
「なんでそんな格好してんのかと思ったらマスコミ対策か」
「そうそう、いつもは早めに学校に来て保健室とかで時間を潰してたんだけど今日はちょっと寝坊しちゃって...この時間は校門前にマスコミの人が多いからって相澤先生がわざわざ迎えに来てくれたの」
数回深呼吸をして落ち着いてきた治烏は轟の手を借りて立ち上がり、教室へ向かって歩き出した。
「そういやなんで眼鏡かけてんだ...?目悪かったのか?」
「いや、視力は良い方なんだけどね、相澤先生が『お前が出て行ったら確実に騒ぎになるから変装しろ』って言うから...変装といえばメガネかなって!...でも『そんなんじゃ即バレすんだろ舐めてんのか』って叩かれてこの謎マント被せられた.........。」
「それは....相澤先生に賛成だな.......」
「えぇ?!そんな、轟くんまで?!?!」
轟は自分の味方だと思っていた治烏は『ガーンッ』とショックを受ける。
「実際さっきもメガネだけじゃバレてただろ」
「そうだった...!おかしいな、漫画ではメガネかけただけでバレなくなってたのに....」
「(それは漫画だからじゃ....?)」
「メガネじゃなくてサングラスなら大丈夫なのかな...」
真剣にズレたことを言う治烏に轟は冷静に「目元だけどうにかする方法から離れた方が良いと思うぞ。」とつっこむのであった。
そうこうしているうちに2人は教室に着き、治烏のメガネ姿に「天使ちゃんイメチェンかな?!メガネ姿もめっちゃ可愛くない??」と興奮する者や謎マント姿に「黒衣を纏いし天使.....」と呟く者が居たとか...。
その日「『