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相変わらず同じ部屋で暮らす怜央と土方の会話は巡察での話が多い。
「容保公と将軍、暗殺されるらしいですよ」
一見嘘のような怜央の発言に土方は数秒言葉を失った。え?と聞き返すまでに怜央はその経緯を話し始めた。
「不自然にコソコソと話す人がいたから気になって聞き耳立ててみただけ。冗談言ってるだけかもですけど」
それならばそれがいいのだけれど、と会話を終わらせて数日。長州藩、薪炭商の古高俊太郎を捕え拷問ののちの自白によれば、「風の強い日を選び京の町に火を放ち、その気に乗じて天守様を長州へ連れ出す」との事だ。
その計画の中には怜央の言った通り、将軍、一橋慶喜と会津藩主、松平容保を殺害する企てもあった。
計画の柱である古高が捕縛された現在、長州の連中はすぐにでも会合を開くと読んだ新選組は長州藩士の会合の拠点としてよく利用される池田屋と四国屋に隊を二つに分けて乗り込むことになる。
「私もこんな怪我さえしていなければ…」
「山南さん、それ聞き飽きました」
土方率いる本命とみた四国屋へは24名、近藤率いる池田屋へは10名を連れて出た新選組一行。手薄になった新選組屯所の留守を頼まれた山南さんは承知したものの、やはり腕の怪我に納得出来るものはない。
「やはりあなたは遠慮がありませんね」
怪我のないあなたには分かりませんか、と皮肉を言われる始末。千鶴はその様子を口角を吊り上げて眺めている。
「総長、本命は池田屋です」
しばらくした頃、突然襖が空いたかと思えば山崎がそう伝令を伝えた。読みが外れたのだ。池田屋は知っての通り、人手が少ない。
「山崎君と雪村君は土方君達へ本命の伝令を頼みます。花岡君は…池田屋に向かって加勢をお願いします、くれぐれも怪我はしないように」
テキパキと指示を出す山南の右腕を承知しました、と強く叩くと山南は念を押すように安全への注意を促した。
「容保公と将軍、暗殺されるらしいですよ」
一見嘘のような怜央の発言に土方は数秒言葉を失った。え?と聞き返すまでに怜央はその経緯を話し始めた。
「不自然にコソコソと話す人がいたから気になって聞き耳立ててみただけ。冗談言ってるだけかもですけど」
それならばそれがいいのだけれど、と会話を終わらせて数日。長州藩、薪炭商の古高俊太郎を捕え拷問ののちの自白によれば、「風の強い日を選び京の町に火を放ち、その気に乗じて天守様を長州へ連れ出す」との事だ。
その計画の中には怜央の言った通り、将軍、一橋慶喜と会津藩主、松平容保を殺害する企てもあった。
計画の柱である古高が捕縛された現在、長州の連中はすぐにでも会合を開くと読んだ新選組は長州藩士の会合の拠点としてよく利用される池田屋と四国屋に隊を二つに分けて乗り込むことになる。
「私もこんな怪我さえしていなければ…」
「山南さん、それ聞き飽きました」
土方率いる本命とみた四国屋へは24名、近藤率いる池田屋へは10名を連れて出た新選組一行。手薄になった新選組屯所の留守を頼まれた山南さんは承知したものの、やはり腕の怪我に納得出来るものはない。
「やはりあなたは遠慮がありませんね」
怪我のないあなたには分かりませんか、と皮肉を言われる始末。千鶴はその様子を口角を吊り上げて眺めている。
「総長、本命は池田屋です」
しばらくした頃、突然襖が空いたかと思えば山崎がそう伝令を伝えた。読みが外れたのだ。池田屋は知っての通り、人手が少ない。
「山崎君と雪村君は土方君達へ本命の伝令を頼みます。花岡君は…池田屋に向かって加勢をお願いします、くれぐれも怪我はしないように」
テキパキと指示を出す山南の右腕を承知しました、と強く叩くと山南は念を押すように安全への注意を促した。