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将軍上洛の時に現れた鬼の話を屯所内で誰かがすることはなかった。しかし落ち込んでいる様子の怜央や千鶴を気にかける者は多く、屯所の空気自体は明るい。
「怜央ちゃん、どうだ?俺の筋肉美は!」
「おいおい、新八の筋肉ははただの筋肉だ。俺のは色んな女を抱いてきた色気も備わって…」
屯所の掃除を行う怜央の前で上半身を脱ぎ、筋肉を自慢してくるのは永倉と原田だ。今日の健康診断で医者に見せつけるため、仕上げてきたらしい。
「…なんというか、新鮮味がない」
いくら女性味のない性格をしている怜央だとしても年頃の女の子なら照れるだろうと見た永倉原田は相当な衝撃を受けたようだった。
「そ、それって…」
「そりゃそうだろ。あの土方さんと同じ部屋なんだぜ?男の身体くらい見飽きてるさ」
変な勘違いをしているであろう二人の顔目掛けて固く絞った雑巾を投げつけると違う、と否定した。
「二人とも普段から半裸みたいな着物着てるから今更ってことです。どうせ見るなら斎藤さんとかが良かった」
永倉と原田の頭には半裸の斎藤が怜央に恥ずかしそうに見せびらかす光景が浮かんでいる。絶対にないが、確かに自らと比べると希少価値は高いだろうと項垂れた。
すると外からガタンっという大きな物音が聞こえてきた。何事かと思えば噂の斎藤が広縁で派手に転んでいるではないか。先程の三人の会話が丸聞こえだったのだろうか、初 らしく耳を赤く染めている。
「すまん、俺の裸で花岡が喜ぶのであれば喜んで見せるのだが…同年代の女子 の前で容易に見せるものではないと思い…」
会話の変なところだけを切り取り、さも怜央が斎藤の裸が見たいかのような言い方をするものだから流石に怜央もため息をついた。
「…その好意はいつかしっかり受け取るから、病の見本市と言われた屯所の掃除をお願いします」
絞った雑巾を斎藤に手渡すと彼はそれを照れくさそうに受け取る。斎藤は生真面目なだけに照れ屋なのかもしれない、と怜央の頬が緩んだ。
「怜央ちゃん、どうだ?俺の筋肉美は!」
「おいおい、新八の筋肉ははただの筋肉だ。俺のは色んな女を抱いてきた色気も備わって…」
屯所の掃除を行う怜央の前で上半身を脱ぎ、筋肉を自慢してくるのは永倉と原田だ。今日の健康診断で医者に見せつけるため、仕上げてきたらしい。
「…なんというか、新鮮味がない」
いくら女性味のない性格をしている怜央だとしても年頃の女の子なら照れるだろうと見た永倉原田は相当な衝撃を受けたようだった。
「そ、それって…」
「そりゃそうだろ。あの土方さんと同じ部屋なんだぜ?男の身体くらい見飽きてるさ」
変な勘違いをしているであろう二人の顔目掛けて固く絞った雑巾を投げつけると違う、と否定した。
「二人とも普段から半裸みたいな着物着てるから今更ってことです。どうせ見るなら斎藤さんとかが良かった」
永倉と原田の頭には半裸の斎藤が怜央に恥ずかしそうに見せびらかす光景が浮かんでいる。絶対にないが、確かに自らと比べると希少価値は高いだろうと項垂れた。
すると外からガタンっという大きな物音が聞こえてきた。何事かと思えば噂の斎藤が広縁で派手に転んでいるではないか。先程の三人の会話が丸聞こえだったのだろうか、
「すまん、俺の裸で花岡が喜ぶのであれば喜んで見せるのだが…同年代の
会話の変なところだけを切り取り、さも怜央が斎藤の裸が見たいかのような言い方をするものだから流石に怜央もため息をついた。
「…その好意はいつかしっかり受け取るから、病の見本市と言われた屯所の掃除をお願いします」
絞った雑巾を斎藤に手渡すと彼はそれを照れくさそうに受け取る。斎藤は生真面目なだけに照れ屋なのかもしれない、と怜央の頬が緩んだ。