ストーリー

✝️「あぁ、構わないよ。ま、彼をナンパする気ならおすすめはしないけどね。」
クルスが頷くと、マリオネットはオルカたちが口を挟む間もなくシルバの手首をキュッと掴む。
👑🩵「ありがとうございます。少しの間、お借りしますね。」
🗡️「おい待て!!俺は許可してねぇ…!!」
想像以上の強い力で手を引かれてたじろぎながら、シルバは広場から離れた静かな路地へと連れ去られてしまう。

日差しも届かない狭く、薄暗い路地。人通りが完全に途絶えたところでマリオネットは足を止めると、クルリと振り返りざまにシルバを壁際へと追い詰めた。

ドンッ!!

急にマリオネットの頭の位置がグンっと上がったかと思うと、その細身の体からは想像もつかない鋭さとパワーでシルバの喉元のすぐ横に手が叩きつけられる。
逃げ場を塞ぐ迫力のある壁ドンに身長差を埋めるために精一杯の背伸びをしているにもかかわらず一切ブレない重心、そして至近距離で重なる視線にシルバの喉元がヒュッと鳴る。
🗡️「な…なんだよ…?」
突然の行動と近すぎる距離感にさすがのシルバも動揺したように一瞬視線を泳がせる。
👑🩵「君たち…あの子もだろうけど、この世界の人じゃないですよね?てか、人間じゃないですよね?」
マリオネットはにっこり微笑むと、シルバの耳元でそっと氷のように冷たい声で囁く。
👑🩵「この世界の人たちに危害を加えるつもりなら、絶対に許さないから。」

壁に押し付けられた背中とマリオネットの瞳の奥からからヒヤリとした冷気が伝わり、シルバはゴクリと唾を飲み込む。
だが、ここで怯むのはヴァンパイアハンターとしてのプライドが許さない。シルバは鼻で笑い、勝気な表情で睨み返す。

🗡️「フンッ…!何言ってんだよお前。俺たちが人間じゃねぇってんなら、一体なんだったんだよ。お前こそ、初めて会った奴にこんなことして、何様なんだよ。」
強がりの混じった鋭い問い返しにもマリオネットの表情は一切崩れない。背伸びをしたままピタリと動かず、冷たい瞳でシルバの胸の奥底を見透かすようにじっと見つめる。

👑🩵「わたしは…」
マリオネットが口を開いたその時だった。

✝️「はいは〜い!そこまで〜!!」
静かな路地裏にクルスの声が響き渡る。
音もなく2人に近づいてきたクルスは壁ドンしているマリオネットの手を優しく、けれど絶対に解けない絶妙な力加減で掴む。
✝️「急にどこかへ連れ去るから心配して後をつけてみれば…随分と物騒なことをしてくれるじゃないか。」
🗡️「クルス…お前、ついて来てたのかよ…!」
✝️「当たり前じゃあないか。こんな可憐なお嬢さんが初対面のシルバくんに何の用があるのか気になるものでね。」
クルスは穏やかな笑みを浮かべているが、その瞳は一切笑っていない。
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