番犬対決

ダークネイション VS ガリアンビースト:ティファを巡る番犬対決


 ミッドガルの廃墟、崩れたビルの屋上でルーファウス神羅が冷酷な笑みを浮かべていた。彼の足元には、黒豹のようなダークネイションが低く唸りながら控えている。
 対峙するのはティファと、彼女を守るように立つガリアンビースト。ティファは拳を握り、
「ルーファウス…何が目的なの?」
と鋭く問いかけたが、ルーファウスは鼻で笑い、
「フン、君を連れ戻すに決まっているだろう。アバランチの力は神羅の支配下に置くべきものだ」
と高圧的に言い放った。
「連れ戻すって…冗談じゃないわ!」
 ティファが一歩前に出ると、ダークネイションが牙を剥き、低い唸り声を上げて威嚇した。
 その瞬間、ガリアンビーストがティファの前に立ちはだかり、毛深い体を震わせながら野太い唸り声を返した。
「ガリアン…!」
 ティファが驚いて呟くと、ガリアンビーストは彼女を背に守るように構え、ダークネイションと睨み合った。ルーファウスは冷ややかな目でそれを見下ろし、
「ほう、君のその番犬ごときがやる気らしいな。無駄な足掻きだ」
と嘲るように言った。そして、ダークネイションに目をやり、
「やれ」
と短く命じた。
 ダークネイションは素早く跳び上がり、鋭い爪をガリアンビーストに振り下ろした。ガリアンは咆哮を上げ、太い腕でその攻撃を弾き返し、逆に牙を剥いてダークネイションに飛びかかった。黒豹のしなやかな動きとガリアンの力強い突進がぶつかり合い、廃墟の屋上に火花が散った。
 ティファは拳を構え、
「ガリアン、私も戦うよ!」
と叫んだが、ガリアンビーストは低く唸り、まるで「下がってろ」と言わんばかりに彼女を背中で押した。
 ダークネイションが横に飛び、ガリアンの脇腹に爪を立てると、「グオォ…!」とガリアンが唸り、振り払うように腕を振り回した。ティファは
「ガリアン、無理しないで!」
と叫びつつ、ルーファウスに目を向ける。
「あなたのやり方、許さないから!」
と拳を振り上げて彼に近づこうとした。だが、ルーファウスは冷たく銃を構え、
「愚かな抵抗だ。神羅に逆らうなど無意味だと気づけ」
と言い放つ。
 その瞬間、ダークネイションがガリアンの背後に回り込み、鋭い牙で彼の肩を噛んだ。ガリアンビーストは咆哮を上げ、振り向いてダークネイションを掴み、力任せに地面に叩きつけた。ダークネイションは素早く立ち上がり、再び距離を取ったが、ガリアンの紅い瞳はティファを守る決意で燃えていた。
「面白い…だが、この茶番は終わりだ」
とルーファウスが冷たく言い、ダークネイションに次の攻撃を指示しようとした時、ティファが
「もうやめて!」
と叫び、ガリアンの前に飛び出した。彼女は両手を広げ、
「ガリアンもダークネイションも傷つけたくない!ルーファウス、私と話したいなら拳で勝負しなさい!」
と挑発した。ガリアンビーストはティファの背後に立ち、低く唸りながらも彼女の意志を尊重するように静かに構えた。
 ルーファウスは一瞬眉を上げたが、
「…フン、いいだろう。番犬同士の無駄な争いはここまでだ」
と高圧的に笑い、ダークネイションを呼び戻した。ダークネイションはルーファウスの足元に戻り、ガリアンビーストと最後に睨み合った後、静かに唸りを止めた。ルーファウスは銃を下ろし、
「次はお前と直接勝負だ。楽しみにしておけ」
と冷たく言い放ち、ダークネイションを連れて廃墟の影に消えた。
 ティファはガリアンの毛深い腕に触れ、
「ありがとう……私のために」
と優しく呟き、彼に微笑んだ。ガリアンは低く唸り、ティファの肩にそっと顔を寄せた。
 
 ティファとガリアンビーストは互いに寄り添い、朝焼けが差し込むミッドガルの空を見上げた。
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