高校生だったあなたが工藤家の奥様になった話
工藤家の始まり
工藤家の奥様
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私の人生は、姉が全てだった…。
私とは違って、優しく、明るく、強かった姉は、黒を象徴とする組織の中でもそれは異端に見え、唯一の姉妹 であったために互いに互いを守ろうとした結果…姉は組織に殺された。
私はというと、姉を消し去った組織に残るはずもなく、自身が作っていた薬ーAPTX4869ーを服用し、組織から逃亡した。
逃げて逃げて逃げて…逃げついた先は、私にとっては毒薬と同じくらい、甘くて優しい世界だった。
最初に出会ったのは、姉と友達だったと語った彼女…空閑藍凛。
有名な両親や兄と違い、何も目立った事のない彼女は情報とは違い…とても聡明だった。
彼女は、薬によって変わり果てた姿になっていた私の正体を明かしただけでなく、その姿でも生きていけるようにと全てを与えてくれた。
まずは、名前。
コーデリア・グレイのグレイから灰、物事の始まり…という意味で原。下の名前は彼女の憧れるアイリーン・アドラーから『あい』をとり、漢字は『哀』にした。
次に住居。
これには流石の彼女もお手上げなのか、近所に住む阿笠博士に頼ることとなった。
阿笠博士も彼女同様、私の正体を知った上でも優しく、小学校への手続きや自身の部屋も与えてくれた。
私が動きやすいように、外でも中でも情報が得やすいように。そう知ったのは数日経ってからだけど…。
そして衣服。
昔着ていたの、と彼女は嬉しそうに納戸から衣装ケースを何個も出してきたものの、大人っぽい印象の彼女も昔は可愛らしいものが好みだったのか、フリルや色彩がパステルカラーのものが多かった。
似合わない。けれど、私も居候の身…。その中で自分自身に見合う服を見繕って着ることにしたのだけれど、私の思いに気が付いたのか…その中で私が着れそうな服だけを取り出して、今度休みの日にデパートに行こうねと彼女は微笑んだ。
急に現れた私に、衣食住だけで無く…居場所を与えてくれた彼女は、私にとって新しい姉のような存在へとなっていった。
そして彼女もまた、私を妹のように愛してくれた。
そのことが分かったのは、彼女と出会って数日経ってからだった。
私の作った薬で同じように小さくなった彼…工藤新一も、また江戸川コナンと名乗り、私と同じように過ごしていたものの…彼は根っからの探偵…追求心から組織の壊滅への糸口を探っていた。そんな矢先の事…。
港町で、組織の中でもボスのお気に入りとされるベルモットに追い詰められ、銃口を向けられた時…彼女、藍凛が私を庇うように身を呈して助けてくれた。
「この子は私の妹よ!貴女が何者か知らないけれど、この子にだけは手を出させない!!」
私とは違って、優しく、明るく、強かった姉は、黒を象徴とする組織の中でもそれは異端に見え、唯一の
私はというと、姉を消し去った組織に残るはずもなく、自身が作っていた薬ーAPTX4869ーを服用し、組織から逃亡した。
逃げて逃げて逃げて…逃げついた先は、私にとっては毒薬と同じくらい、甘くて優しい世界だった。
最初に出会ったのは、姉と友達だったと語った彼女…空閑藍凛。
有名な両親や兄と違い、何も目立った事のない彼女は情報とは違い…とても聡明だった。
彼女は、薬によって変わり果てた姿になっていた私の正体を明かしただけでなく、その姿でも生きていけるようにと全てを与えてくれた。
まずは、名前。
コーデリア・グレイのグレイから灰、物事の始まり…という意味で原。下の名前は彼女の憧れるアイリーン・アドラーから『あい』をとり、漢字は『哀』にした。
次に住居。
これには流石の彼女もお手上げなのか、近所に住む阿笠博士に頼ることとなった。
阿笠博士も彼女同様、私の正体を知った上でも優しく、小学校への手続きや自身の部屋も与えてくれた。
私が動きやすいように、外でも中でも情報が得やすいように。そう知ったのは数日経ってからだけど…。
そして衣服。
昔着ていたの、と彼女は嬉しそうに納戸から衣装ケースを何個も出してきたものの、大人っぽい印象の彼女も昔は可愛らしいものが好みだったのか、フリルや色彩がパステルカラーのものが多かった。
似合わない。けれど、私も居候の身…。その中で自分自身に見合う服を見繕って着ることにしたのだけれど、私の思いに気が付いたのか…その中で私が着れそうな服だけを取り出して、今度休みの日にデパートに行こうねと彼女は微笑んだ。
急に現れた私に、衣食住だけで無く…居場所を与えてくれた彼女は、私にとって新しい姉のような存在へとなっていった。
そして彼女もまた、私を妹のように愛してくれた。
そのことが分かったのは、彼女と出会って数日経ってからだった。
私の作った薬で同じように小さくなった彼…工藤新一も、また江戸川コナンと名乗り、私と同じように過ごしていたものの…彼は根っからの探偵…追求心から組織の壊滅への糸口を探っていた。そんな矢先の事…。
港町で、組織の中でもボスのお気に入りとされるベルモットに追い詰められ、銃口を向けられた時…彼女、藍凛が私を庇うように身を呈して助けてくれた。
「この子は私の妹よ!貴女が何者か知らないけれど、この子にだけは手を出させない!!」
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