高校生だったあなたが工藤家の奥様になった話
工藤家の始まり
工藤家の奥様
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雲一つない青空の元、鈴木財閥の恩恵を借りて、俺たちの結婚式が行われた。
参列者は友人家族だけに留まらず、警察関係や、組織壊滅に手を貸してくれた仲間たちが国境を越えて来てくれた。
「おお、なんや工藤。式始まる前に嫁さんのとこ行かんでええんか?」
「服部か……。お前一人こっちに来たってことは、遠山さんは藍凛の方にいるんだろ?だったら邪魔しちゃ悪いだろ」
「それもそやな。しかし、まぁ……」
「んだよ」
「いや、あのねーちゃんも、よぉお前のこと待っとったなと思てな」
「言うなよ。仕方ないとはいえ待たせすぎたことに蘭や園子からも散々言われた後なんだからよ」
そう言って青いタイをキュッと締める。
準備は万端。あとは式が始まるのを待つのみだ。
服部と過去のことを振り返りながら話に花を咲かせていると、ガチャと扉の開く音が聞こえた。
「そろそろ準備をお願いします」
「わかりました」
じゃあまた後でと服部と別れ、式場へと繰り出す。
ここでお待ちくださいと指示された場所は皆が待つ部屋の扉の前だ。
少し緊張してきたのか喉が渇いてきた。心臓もいつもより脈が速い。落ち着かない……。
紛らわそうと腕時計を見たり、首元を正したりと時間をつぶしていると、奥の方から白いウェディングドレスを着た藍凛の姿が現れた。
「新一くん……。凄くかっこいいよ」
「サンキュー。……藍凛も綺麗だ」
「ふふ、ありがとう。嬉しいよ、新一くんに言われると……とっても」
はにかむ彼女に、抱きしめたい衝動を抑えて手を握るだけにする。
すると彼女も応えるように手を握り返す。
いつの間にか緊張はほぐれ、今は今後の未来に期待や高揚感で胸がいっぱいになるのを感じる。
それもこれも、待ってくれた彼女のおかげだ。
「ありがとな、俺を待っててくれて」
「っ……。式が始まる前に泣かせるようなこと言わないでよ」
「悪ぃ。でも、そのおかげでこうして二人一緒に居られる」
藍凛はきゅっと口をつぐんだ。僅かに手にも力が入る。
何も言わない彼女に静かに黙って待っていると、小さく口を開いた。
「灰原哀ちゃん。知ってるでしょ?」
彼女の質問に、ああ……と短く答える。灰原哀、本名は宮野志保。
彼女もまた、俺と同じように薬によって身体を小さくして、黒の組織を抜け、組織の壊滅をバックアップしてくれた一人だ。
確かに藍凛に対して姉のように慕っていた節もあり、藍凛もまた灰原に対し妹のように可愛がっていた。
元に戻った今では、いつの間にか仲良くなっていてこちらが吃驚したほどだ。
「私ね、知っていたの」
「何を……?」
「彼女が変な薬で小さくなっちゃったこと」
ひゅうっと息をのんだ。知っていた?何を?小さくなる薬があること?何で?いつから?
言いたいことは山ほどあるのに、うまく声が出ない。
はくはくと声にならない言葉を吐いていると、彼女は悪戯が成功したとでも言いたげな顔で笑みを浮かべた。
「ほら、式が始まっちゃうよ?コナン君」
「おまっ、いつから……?!」
「話は式が終わってから。私だって聞きたいことがあるんだから、お相子だよ」
「ったく、逃げんじゃねーぞ」
「帰る家が同じなのに、逃げるわけないでしょ?」
「バーロー、実家に帰られたら俺の命がなくなるだろ」
元FBIでハリウッドスターの義父に、元警察官の義母、そしてJリーグ期待のゲームメーカーと謳われた義兄。
勝てる気がしないとはこの事だ。
俺の言葉に成る程と首を縦に振り頷いた彼女は、だったらと俺の腕に腕を絡めて幸せそうに言った。
「嘘偽りなく、すべて話してね」
「ったりめーだ、バーロー」
これから先も、俺は彼女に敵わないのだろう…。
参列者は友人家族だけに留まらず、警察関係や、組織壊滅に手を貸してくれた仲間たちが国境を越えて来てくれた。
「おお、なんや工藤。式始まる前に嫁さんのとこ行かんでええんか?」
「服部か……。お前一人こっちに来たってことは、遠山さんは藍凛の方にいるんだろ?だったら邪魔しちゃ悪いだろ」
「それもそやな。しかし、まぁ……」
「んだよ」
「いや、あのねーちゃんも、よぉお前のこと待っとったなと思てな」
「言うなよ。仕方ないとはいえ待たせすぎたことに蘭や園子からも散々言われた後なんだからよ」
そう言って青いタイをキュッと締める。
準備は万端。あとは式が始まるのを待つのみだ。
服部と過去のことを振り返りながら話に花を咲かせていると、ガチャと扉の開く音が聞こえた。
「そろそろ準備をお願いします」
「わかりました」
じゃあまた後でと服部と別れ、式場へと繰り出す。
ここでお待ちくださいと指示された場所は皆が待つ部屋の扉の前だ。
少し緊張してきたのか喉が渇いてきた。心臓もいつもより脈が速い。落ち着かない……。
紛らわそうと腕時計を見たり、首元を正したりと時間をつぶしていると、奥の方から白いウェディングドレスを着た藍凛の姿が現れた。
「新一くん……。凄くかっこいいよ」
「サンキュー。……藍凛も綺麗だ」
「ふふ、ありがとう。嬉しいよ、新一くんに言われると……とっても」
はにかむ彼女に、抱きしめたい衝動を抑えて手を握るだけにする。
すると彼女も応えるように手を握り返す。
いつの間にか緊張はほぐれ、今は今後の未来に期待や高揚感で胸がいっぱいになるのを感じる。
それもこれも、待ってくれた彼女のおかげだ。
「ありがとな、俺を待っててくれて」
「っ……。式が始まる前に泣かせるようなこと言わないでよ」
「悪ぃ。でも、そのおかげでこうして二人一緒に居られる」
藍凛はきゅっと口をつぐんだ。僅かに手にも力が入る。
何も言わない彼女に静かに黙って待っていると、小さく口を開いた。
「灰原哀ちゃん。知ってるでしょ?」
彼女の質問に、ああ……と短く答える。灰原哀、本名は宮野志保。
彼女もまた、俺と同じように薬によって身体を小さくして、黒の組織を抜け、組織の壊滅をバックアップしてくれた一人だ。
確かに藍凛に対して姉のように慕っていた節もあり、藍凛もまた灰原に対し妹のように可愛がっていた。
元に戻った今では、いつの間にか仲良くなっていてこちらが吃驚したほどだ。
「私ね、知っていたの」
「何を……?」
「彼女が変な薬で小さくなっちゃったこと」
ひゅうっと息をのんだ。知っていた?何を?小さくなる薬があること?何で?いつから?
言いたいことは山ほどあるのに、うまく声が出ない。
はくはくと声にならない言葉を吐いていると、彼女は悪戯が成功したとでも言いたげな顔で笑みを浮かべた。
「ほら、式が始まっちゃうよ?コナン君」
「おまっ、いつから……?!」
「話は式が終わってから。私だって聞きたいことがあるんだから、お相子だよ」
「ったく、逃げんじゃねーぞ」
「帰る家が同じなのに、逃げるわけないでしょ?」
「バーロー、実家に帰られたら俺の命がなくなるだろ」
元FBIでハリウッドスターの義父に、元警察官の義母、そしてJリーグ期待のゲームメーカーと謳われた義兄。
勝てる気がしないとはこの事だ。
俺の言葉に成る程と首を縦に振り頷いた彼女は、だったらと俺の腕に腕を絡めて幸せそうに言った。
「嘘偽りなく、すべて話してね」
「ったりめーだ、バーロー」
これから先も、俺は彼女に敵わないのだろう…。